【批評祭参加作品】失われた「鈴子」を求めて/香瀬
たことは確かだ。認められなかった僕の半分側をあきらめたら、もう半分側はなんだろうか。人生のもう半分ってなんだろうか。
人生っていうのが生まれてから死ぬまでの間だけだと考えられてるけど、誰かの話題にのぼっている限りはその話題の中だけでも生きているのかもしんない。人は人から忘れられたときに初めて死ぬのだ。そんなインチキ・ハード・ボイルドみたいな台詞を言ってみて、死んだ後に人人の話題になることが人生のもう半分なんじゃないかって思ったら、遺産もなにもないって「ホーキンスさん」が言うのは、もう半分の人生もなかったてことなんじゃない?って「アメリア」役の女の子が僕の疑問に答えてくれた間だけ、公園はとて
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