【批評祭参加作品】失われた「鈴子」を求めて/香瀬
 
、それは「つまり」接続詞が何とも接続されていないことから感じる気持悪さなのだけれど、彼はそんなことお構い無しに「チャンス」から「RJ45、鈴木、」までの人名タイトルについて話し始めた。

 13回目まで数えられた「つまり」を無視して彼の話をまとめると、一条さんって人の人名タイトルではタイトルに挙げられている名前の人物が死んでいることがほとんど、ということだった。無視された彼は周りの子供の一人に小銭をやって、何か温かい飲み物を買って来てくれないか、と頼んだ。おつりをお駄賃としてやると横柄に彼が言うと、だったら萬券よこせや、と二人の福沢諭吉が連れ去られてしまった。二人の福沢諭吉はそれを持った男子が
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   グループ"第4回批評祭参加作品"
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