【批評祭参加作品】失われた「鈴子」を求めて/香瀬
 
子が隣の女子にもう一人の福沢を渡してしまったので離れ離れになって、福沢と男子と福沢と女子はそれぞれの配下の男子と女子を引き連れて公園の外の自動販売機へ左右に分かれて駆けていった。

 つまり、「チャンス」では語り手の回想として「チャンス」というあだ名の男子が語られているけど「チャンス」という男子自体は詩の中に登場しないし、詩の中に登場しないという意味だったら「町子さん」も医者の前で病気と告げられるだけで語り手との距離の隔たりが心理的地理的にあったりなかったりしそうで、肩を叩くのがリストラのメタファみたいな「川島」ではリストラ=首切りみたいなイメージで社員である人格が殺されちゃってそうだし、「ポ
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   グループ"第4回批評祭参加作品"
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