批評祭参加作品■余白の海についての試論/2TO
 
 北川透は「詩的レトリック」の中で、詩における「余白」のあり方をいくつか挙げている。それらをまとめると「定型に伴う余白」「観点の移動を表す余白」「意味上の展開を媒介する余白」「二つの片歌の問いと答えの間の余白」「意味の流れの切断としての余白」となるが、しかしこれらはただ単に「余白の機能」を列挙してあるだけであって、詩における、またはテキストにおける「余白の概念」というものについて何ら考察を加えているわけではない。それらは「余白の分析」であって、余白の本質に関わるものではない。「余白」という海に向けて出航するにあたっては、まず「余白」という海図を素描する必要があるだろう。その鍵となるものこそ群島(a
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   グループ"第3回批評祭参加作品"
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