批評祭参加作品■「 寝た子は起こすなそやからおちんちんについて勃起しないで考えてみる。 」/PULL.
ない』と突き放し、またのぼり棒との禁断の放課後に耽溺しながらも『お前はぼくのほんとうの相手じゃない』と冷たく毒づき(だがのぼり棒はさらに冷たく「冷鉄」だった)、時折朝に「ほんとうの姿」を見せるおちんちんにどこか後ろめたい安らぎと「回帰感」を覚えるのは、当然のことだったのかもしれない。
好きこそ物の何とやらというらしい、小学校の高学年になる頃にはもうすっかり、おちんちんと、それにまつわる様々な現象と結果とどきどきと幻滅について、知るようになっていた(だがまだ今も「知り尽くして」はいない)。実際にそれを体験したのは中学の頃で、すでに頭の中で何度も何度も繰り替えし予行練習をしていたことを、「なぞ
[次のページ]
前 次 グループ"第3回批評祭参加作品"
編 削 Point(1)