批評祭参加作品■「 寝た子は起こすなそやからおちんちんについて勃起しないで考えてみる。 」/PULL.
づかい(五千円!だった)」をもらったのに、何だかすごく悲しくて不安になって近くのどぶ川の橋の上から泣きながら、五千円札(当時は樋口一葉ではなかった)を破り捨てたまさにその時ではなかったか、そして、半ズボンの中で(パンツはおねえさんが持って帰った)まだ痛いぐらいにむくむくしているおちんちんを押さえ付けながら(抑え付けることはできなかった)、むらむらむらむらと胸の奥で渦巻き込み上げてくる「あの」ものの中で『そうか!おちんちんとはそういうものなのか!』と確信したのではなかったか。
だからおちんちんをおちんちんだと確信した後、おしっこをする手の中のおちんちんに向かって『これはお前のほんとうの姿じゃない
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