絶語の果て/渡邉建志
taru1.htm
なんどもあらわれる
「て」
沈黙の中にバトンを渡そうとするのではなく、不器用に吃音のなかで、繰り返すから
読むほうが吃音の中に読みとっていこうとするようなかんじ
一方で血を吐くように、決然と断るように、血を吐きながら決然と断るように(それが詩人の通奏低音のようにわたしにはみえる)
指を切るのだという。わたしは、なぜ切らなくてはならないのかとおもう。指を切らなくてはならない理由がある。わたしには見えないけれどそれはある。確実に。そうでなければピアノを弾かないだろう。切ってしまったあとに茫然とピアノなど弾けない。
ここには君がいて、あなたがいる
一行目
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