繰り返すものたち/生得(こもん氏の作品について2)/渡邉建志
 
にこだわるきみだけどたけのことかは無関心よね

「茄子の表面の上ではわれわれのすべてがすべる」と教授は言った



どこまでも一貫したその口ぶり、ひらがな、声。女の子自身が放つおっぱいのかたちという言葉に、僕らはいっせいに引き揚げられてしまう。おっぱいに対抗してだされるのは「たけのことか」である。柔らかいおっぱいにたいする、「たけのことか」の固いイメージ。でもフロイト的な遊びはおしまい。

茄子については、教授のことばがひらがなであるのがたまらないが、あるいは生徒にあわせて教授は話しているのかもしれず、どうしてもこの歌にはひらがな的な生徒の反映がみえる。教
[次のページ]
   グループ"フレージストのための音楽"
   Point(4)