アクロバティックな午後/合耕氏の作品について/渡邉建志
 
いったおもちゃ箱をひっくり返したような事例を作者はやろうと思えば無限に出してきてくれそう。そういう余裕を感じさせる。「だから」はもはや普通の論理からは逸脱し始めている。

もしも君の顔が
ホバークラフトに乗り込み カーテンの後ろから飛び立つ神様に似てきても
お互い 影を踏み合うだけだ

さて、合耕氏作品ほど読んでいると抜書きしたくなり、抜書きすると元の味わいがなくなってしまうというのはそうそうないかもしれない。つまり詩全体が屈折運動している感じで、上の3行も折れ曲がってる。一文が長く、その中で順接や逆接でとんでもないところに曲がってしま
[次のページ]
   グループ"フレージストのための音楽"
   Point(7)