面接(15)/虹村 凌
 
 眠りが浅くなり、自然と目を覚ます。腕の中に誰も居ない事に気付き、息が詰まった。俺は布団を跳ね除けて飛び起き、リビングに通じるドアを思い切り開け放った。
「どうしたの?」
 果たして、そこに女はいた。何処から出したのか、薄いシーツで身をくるみ、窓際で椅子に座ってマルボロライトを吸っていた。驚いた様な顔でこちらを見ている。俺の全身から、脂汗が吹き出していた。
「…いなくなったかと思った」
 自分でも驚く程、声が震えていた。誤魔化そうにも誤魔化せない動揺だが、俺は極力どうにかしようと、セブンスターに手を伸ばした。
「私がいなくなったと思って、飛び起きたの?」
「…うん」
「あ
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