俳句の非ジョーシキ具体例/佐々宝砂
 
遺書にして艶文、王位継承その他無し (加藤郁乎)

どこが俳句なんだと悩まないように。作者が俳句と言やそれは間違いなく俳句なのだ。加藤郁乎は、この手のすごい俳句をものす私の大好きな俳人の一人。彼の俳句のなかでも私のいちばんのお気に入りが上に引用したやつ。すんばらしく非ジョーシキな俳句でしょ?

「王位継承」などとゆーものが遺書に期待されてるからには、この遺書の書き手は王族、たぶん王そのひと。で、その王が死んで、まわりの王族やら家来やらがよってたかって王の遺書をひらく、と、そこには「王位継承その他無し」で「艶文」があるだけ。「恋文」ではなく「艶文」なので、その内容はきっとどぎつい。王が遺書に
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   グループ"俳句の非ジョーシキ(トンデモ俳句入門)"
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