夜景、そして/
たりぽん(大理 奔)
真夜中の街
儚い灯りを縫い合わせて
君はいくつも
星座を作ってみせ
物語がわからなくても
知ったかぶりで綺麗だねと
僕は何度も
言うのだろう
地上の流れ星はいつも
赤と白の明滅で
川のように冷たく深く
傷つかない嘘は
より深く悲しいのよ、と君は
冷たい手のひらを
僕のほおに滑らせる
二人ともきっと
ため息と深呼吸の
違いがわかるほど
大人ではなかった
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