君が 残していった
あこがれ色の ボトル
ふたをあけると
やはり 香り立つ
暗い 春
そっと ふたをして
そこに もどそう
瀬戸物屋の店先 雑然と並べられた
たくさんのビー玉がとても好きで
通りかかるたびに
ひとつかみほどのビー玉を買った
ひとすくいのビー玉の隙間では
柔らかに隠された感 ....
白い光に包まれた 霧の中
見なれた からくりが
からからと 回り続けて
時は 進むばかりです
ささやくような声でも
うつむいたままでも いいですから
私と 歌 ....
ここは 寒いところです
私を 抱いてください
たしかに そこにある
やわらかい からだで
この胸に この腕に
重々しく あたたかい
あなたの からだで
くろねこ くろねこ
ひとみは 金色
おや どこいくの? と
たずねたら
私は ちょっと ねこの国まで
どこか 知らない 曲がり角
すきま抜けたら ねこの国
....
身体と一緒に 消えてしまう心と
永遠を生きるたましいに
ひきさかれた 生きること
生きる 生きることは
それなりに 満ち足りた身体と
身体につながれた心
たましい ....
壊れたものを見る目で
生活を まじまじと ながめると
あちこちに はみだした
あの時 この時
過去だけを 指し示した
時計の針では
もう 時間は はかれない
生きていますか? と
私が言うので
まあまあね と
答えてはいます
まぼろしが
ささやいているような
ちいさなこえで
いつもくりかえしている
さかのぼる
ことば
よっぱらって 蛍光灯
感傷的な音楽と 時間
紙の上の
小さな かくれが
闇を 握りしめていた手を
指いっぽんいっぽん
こじあけて
ひかりに さらしてみると
やはり そこには
闇という程のものはなく
ただの てのひらが
あるばか ....
そうですね
風は ただの風です
誰の声も
運んできたりしません
ここにあるのは
なにもかも
ただの全て です
ひかりも 雨も 空も
単なる不在を
....
せいかつ なのですから
やっぱり ねこがいなくちゃ と
おもいます
ふわふわで
にゃあとなく ねこです
しらんぷりしてるくせに
なんか いっしょにいる ねこです
....
何度も 目の覚める
真夜中
起こしたのは 誰かと
きょろきょろしてみるが
もしかしたら と 思う人は
いない
夢を見たおぼえもなく
ふっと 目の覚める
....
そうですね
また あした
つかいはたした
きょうは
もういいじゃないですか
いちにちくらい
まってくれますよ きっと
だから もう
また あ ....
ちょろちょろと どこかから
水音のする 深いところに
毎日 おりていって
座ります
深い深いところなので
目をつむって
きまぐれおにが ここにきて
わたしと あそんでいきました
びいだま かいがら しりとりあそび
たくさん あそんでいきました
こがねいろした しゃぼんだま
けんけん とびこ ....
おたがいの しかめっつらが
なんだか いきぐるしかったので
はなしかけてみました
すると
とてもすてきなえがおで
こたえてくれました
どんなことはなしたか
は ....
夕暮れの 長い長い影と一緒に
今日も 黄昏の魔法使いが
帰って行きます
山高帽子の上に
星を 2つ 3つ 浮かばせて
こつり こつりと
ステッキの音を 響か ....
心が 冷えている
すきまに 風が
吹きすさんでいる
壁に傷をつけられるほど
私の爪は 強くなくて
ふと まなざしを
そらした時に
そこにある
とても深いものに
ふれる
次の瞬間には
忘れてしまうのだけれど
とおいところ
わからない
とおいところ
かぜがふいている
とおいところ
うしろすがたに
かぜがふいている
そのドアを
開け放して
外を見ています
ドアを開けていれば
誰か来る というのは
ひどい誤解かもしれませんが
そんなふうに
自分に言うのはやめて
....
あるいは
全て間違ったのかもしれない
我ながら異様な
しかめっつらで
何も出来ないのに
あふれ出す感覚
いくどもそこにかえる
ものおもい
やっと 「私 ....
いきているのが つらい
それがあたりまえの じだいになった
あたらしい じだい
あたらしいこころを みたい
きれいなせかいとは
どんなものか みたい
さしし ....
言葉たちの創る 虚構の空間に
すがりつくように 何かを託して
書いている
それでも
言葉の隙間 そして 端々から
漏れ落ちて行く いのちの経過を
おしとどめる ....
蛍光灯で照らされた
ただ四角いだけの部屋が
とてもいやで
早く 5時が来ないかと
時計ばかり 見ている日
いつでも行ける
すぐそこの森 というものは
ない ....
12年間 家に住み着いていた
黒猫が 死んだ
私は 今日 夢を見た
ふわふわと毛玉のような黒猫を
ふわふわと撫でている 夢だった
もう一度 撫でてもらいに
....
らじうむのように
見えない放射を
どこかから放つ
小さな石を にぎりしめて
とぎれた足跡の前で
ためいきする
存在よ
星の砕けた子どもたちに
時は過 ....
吹き抜けた風、
輝いた花火、
燃え上がったほのお、
時計の針を回す歯車は
幾度回っただろうか。
ただ流れる水、
さかのぼっていく魚たちは
何を見たのだろうか。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
0.19sec.