ゆさゆさとある日の午後
瞼を閉じれば薫る風
泣いて笑った命のリズムで
まるで道端に植わった
草や花みたいに
君が揺れてる時が好き
ありふれていて
とても透き通っている
一篇の短篇小 ....
なぜかくも私は嫌われるのか
生きてるうちに答えを出したい
ハヤシライスを食べてる時は
そんなことから頭を離して
できるだけ威張らずに
できるだけ謙虚に
どうしてなのかを究明したい
空 ....
ホイミとか
ケアリーとか
そんな高等なこと
とてもじゃないが
できやしないけれど
僕たちのそれに当たるのは
いつであっても
この声だ
この言葉だ
そうあの日も話をしたよね
まだ ....
ボイラーマンとはわけが違う
そうさそうなのさ
ニュージーランドのキウイの中から
ぽっこり生まれたような
インザミラクル
この瞬間に立ち会えて良かったね
後悔はしないよ
そうさそうなのさ
....
先生の声は透き通っていた
秋の日の教室
並んだ机と机や椅子と椅子は
整然として静かだった
先生の声は非現実的な未来のように
ただ流れて流れて
僕の右肩をすっと過ぎて行った
あれは九月 ....
感情なら溢れていい
思う存分に枯れるまで
泣いてもいい
もしも年をとって
今日という日を
思い出す時
それが青春のように
輝いていればいい
願いを胸に湛え
星空から照らされる
....
確かに君の口は動いた
「さ・よ・な・ら」
信じていいんだね
あの日、二人で落ち合ったホテルは
もう潰れてないけれど
あの日、二人で分け合ったホタテは
もう消化されてしまったけれど
あの日 ....
夕日のように落ちていきたい
そう林檎はいいました
恋をして
恋をして
やわらかなまま
目をとじて
うつくしい光を
まぶたの裏に
閉じ込めるように
閉じ込めるように
林檎の故 ....
ひび割れた木に
杭を打ち放つ
手は震えながら、
正確な軌道を描いた
度重なる不幸
闇の工場にて
呪咀という名を
刻む、刻む、刻…!
空腹の生理は
情熱の加速を増長させる
風 ....
気がつけば、貴女の躰で眠っていた
窒息しそうなほど、むせ返る色気の中
妖しいひかりが、神秘的に照らしている
手折れたつばさの、はねの一枚一枚を
貴女はひろいあつめた、まるで世界がおわる前の準備 ....
やさしい一言で
みんなが溶けて小さくなる
人はこころのいきもの
小さくなった傷は
水に浸しておきましょう
ゆらゆらと水面に揺れて
透き通りながら
やがては水蒸気となって
空に浮かぶ雲に ....
遠い 遠い また遠い空の下
あなたは息をする
生きている仕草をして
選ばれた愛や憎しみの態(なり)を
胸の内に閉じ込めて
息をする
そう、生きている
それが優しさか厳しさなのかはいざ ....
ひとつずつこぼしていった涙は
たいせつなものをうしなった数といっしょ
ねがいを届けたくて眠るときにいつも
ぎゅっと手をにぎっていたよ
そのうち、渡すから
取りにきておいで、必ず
たいせ ....
(土のなかで、言葉をもたずひっそりと暮らし、日の目をみるのを恐れたまま、やがてねむりに就く生きもの)
今朝は、
泥酔したまま眠りこけた昨夜の愚態を、必死にまたは朦朧と、思い出そうとしていた ....
ぼくは
命を惜しんでいる
まだ
愛していないものが
視界の端々や
夢の隅々に
在るから
小さな約束をして
鳴いて亡くす蜩の生涯
たった一匹の虫の声よりも
気高い歌を
ぼくは
....
長く続く階段の上
不可思議な夜の海辺で
泳ぐ魚の背びれを掴み
果てしない街灯りに照らされて
泳いでいたんだ
無くしてしまった言葉の代わりに
表情とかジェスチャーとか泳ぎ方とか
色んな ....
君はいつも白いシャツ
風の中を泳いでる
魚みたいに
僕の心を泳いでる
そこに触れてはいけないよ
そういうところに触れていき
そこに触れてはいけないよ
そういうところに触れていっては
....
時計台の上で
大きく手を振りました
その時に見た花びらは
鮮やかで忘れません
きっとこの草原の
緑色に隠れて
僕たちは
未来を見ていた
どんなに美しいものよりも
君と生きる世 ....
眠りかけの夜に
キスをするしぐさの
芳しさ
ああ…
少女は
小さくため息して
壊れかけの夢を
抱きしめていた
....
(愛、
愛っていうんだね)
もしもわたしが
翼のない鳥に
生まれていたら
いろんな悲しみを
もっと上手に
愛せたかしら
....
順番に夜がきて
また朝がくる
あなたから
わたしへ
それは
ただ
夢とか
希望とか
積み重ねて
築いてきた
僕のお城
君と暮らしたら
崩れてしまいそうになる
....
足りないものが多すぎて
失くしたものが多すぎて
僕には分からないんだ
*
急に空が晴れて
そう思ったら曇って
変な天気が続いているよ
....
父が咳をした
ここのところ体調を悪そうにしていたから
「大丈夫かな」と思った
声には出さなかったけれど
母が布団を干す
ここのところ腰を痛そうにしていたから
「大丈夫かな」と思った
....
レコォドの針がぐるぐると巡回する
たちまちこの部屋に横溢する
とめどない狂おしい優しい旋律
作者不明の名曲だ
長い瞬きの後で
果てしない音の海に
ダイヴする
息もできない
雨のよう ....
小さな埠頭に飾られた
裸婦像のデッサンは
優しい夜を映していて
僕はそれを見るのが好きだった
そのデッサンには
味のしない名前がついていて
僕が生まれてから死ぬまでの間に
たった三人 ....
いいことなんか ひとつもなかった
この町でも わたしは
今日も
歌をくりかえし くりかえす
『会いたいときに あなたはいない
空よ せめて 笑ってほしい
そうじ ....
欠落を隠すのは、詩人に非ず
じっとしているそこのあなたよ、
ひとしきり震えた後、その後悔を夜の海に葬り去れ
去れ!
月明かりの美しい夜に、深い幻を作り出せ
流れはじめた後悔は、どこへ流れ ....
いとしめやかなアイボリィ
遥々と注がれし、名も知らぬひかり
廃墟に移ろう古代からの縲々たる遍歴に溶けいるようで―
風はどこから来たか
西か? 西は神の湿地、金属の焦げる病の、
東か? 東 ....
ポイントは
まだない
叫んでも無反応
世間の風の冷たさよ
けれども俺は雑草さ
踏まれども蹴られども
起き上がる強さを持つ
ピーターパンになりたかった
チェ・ゲバラになりたかった
真逆の想念が
俺を突き動 ....
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