ためらいがちな足音に
黒猫がライ麦畑を
横切るかと思えば
午睡となりました
その下を駆け抜ける
セピアというべき
むぎわらぼうし
遠い夏の風景と
すでにその風景の中 ....
滲むのは、
疲れてるからなのだろう。
通勤帰り、
紺色をした他人のスーツに、
わざとらしく、
もたれ掛かる。
煙草の匂い。
微かに、
懐かしさを感じる事で浸るくらい、
....
He still remembered the sensation of warmth he felt when he touched her hand....
浜辺のしっぽが落ちて。
し ....
心に栄養価不充分ですから、
あたしは水面に苦しんでいる。
アクリル球体中には、
くるむよに隔てた、優しさがあるのですが。
あたしが生きる為の酸素は、
あなた無しでは流水無きこの場、
居 ....
日没
『境界』
春の砂浜にも眠気がありました
くるぶしあたりを行き来します
つめたいって声がよく笑いすぎる
何度だって挨拶を交わしながら
波打ちたくなる感覚に
初めて足の親指 ....
ためらいがちな足音に、
黒猫がライ麦畑を横切るかと思えば、
まあるくなり、
ひだまりのにおい。
そのままの、ひだまり猫は、
午睡したまま、動こうとしない。
向日葵の群生。
その下を駆 ....
曇った硝子窓の向こうは、
憶えているから。
あたしは、ブランケットで身を包みながら、探し物。
集めたもの、星屑、蜂蜜。水煮の缶詰。
そして、おやすみなさい。の、
声を待っています ....
赤い落日に染まる頃でしょうか。
あるいは、
終焉を意図したのかもしれませんね。
せつなく空間がのどかに広がる遠浅は、
夏という季節を、見せた丘。
終わらせないままでいますが、
折り目。 ....
車窓からの透き通った淡い光は流れ空の輝いてしまう唐草に巻いて、ぼやけている。
遠く波打つ一線に、静かな漁り火。それは海岸線の、むこうに、ある地平線との境。
(漁り火はね集まるの。たくさ ....
赤い屋根まで のびるものが蔦葉であり
方解しないように 白い壁に這わせたのだ
おとうさんの書いた 詩を
おかあさんの書いた 詩を
小さな僕は
理解できないでいました
船旅は航海 ....
風鈴から、とまり木。
左手。の、平に現実を無くす。
薬水はかかせない。
灰色に近い、夜。の、区別を、
内緒の存在。を、確かめたい。
毎日のように縁側の風鈴です。
あちらがわとこ ....
あたしを土壌にして
きみの心を蒔いて
あたしは水をあげて
とけて
てのひらかざすみたいで
自由の光りは湾曲して
吸い込まれて
それって
ふわふわで
白いの息だよねって
....
朝露の潤んだ瞳
嘘ではないこの時を渡り
遠浅の君の素振りに
これまでの痛みを
眠らせたかったあたし
一花涙に浮び
まとった波紋心の
....
あてもなく、この先は、動かされるままに。
意識とは別に、行く先は、南、でした。
無音の、ファンネルからの、伏流は、
見ている人しか、伝わらないなんて。
見えないだけでしょう。
....
かぜ。が、
なみ。を、
いちばん。
(ちいさくしたから)
しんとう。
(するようなやさしさで)
つつまれ。
(きょうめいするのは)
はる。が、
(うまれたから ....
くらげが空をおよぐ
季節の弱気なおやすみに
動けなくなるようで
うみ星は腫れ上がる
あれは、びっくばん、というんだ。
という夢をみてしまうと
うまれてしまいました
あたし ....
航海の繋ぎ合わせ
不定調で繰り返す波が
心音だと知りました
ひろがる海の、
セイタカアワダチソウが群生して
隠す向こうには香炉です
あるいは燈籠の火でしょう
それは暗闇が広が ....
海鳴りが微笑み、伝えているので。
風、光、波、を、あそばせています。
る。ふ、らん。
る。ふ、らん。
瑠璃色にかわっていくのかしら。
遠いは、近い、のかもしれません。
....
窓際の花瓶に挿した花を想うと
降る雨の着水点はまあるくて
本当にまあるくて
揺れる心も
みずたまりの世界の中だけでも
空から降る生命の一滴
内側からでしょうか
包まれたいと
願う湿 ....
燈籠影絵に語るあたしには、
咲かない蕾で、生まれた。
夜露は蒼玉月。
照らす。離れ、離れ並木。
萌芽だからこそ摘まみたい。
それまでの枝先。
潤んだ紅水晶。 ....
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