手探りで歩くことの恐怖が
大いなる躍動に変わるとき
広々とした都会の中でも
絡めとられてしまいそうな木々の中でも
辿り着きたい場所というものが
現実には存在しないくせに
まぶたに浮かぶ ....
昼の光は公平だ
悪いことだって許してくれそう
誰にもばれない秘密の場所で
ふと思いだした昔の罪を
さらけだしては、みんな前向きになっていく


主婦がふとんを叩いたら
社会人は旅に出る ....
バス停で、バスを待った
ついでにあなたも待ってみた
落ち椿がアスファルトに色をつける季節
中途半端な寒さをからかうために
あたしの背筋はピンと伸びる


ゆっくりとバスがきた
あな ....
母の使っていたキーホルダーに
つけられていた巻き貝の中では
耳を当てると、いつも波の音が鳴っていた
あさりの味噌汁の残骸からは
迫ってこないあのさざめき


砂浜を歩けばたいてい
 ....
言葉をその形のまま
受け取れない僕は
苦しむことがない一方で
君と同じくらいには
生きにくさを感じていたりするんだよ
そういえばいつか
「医者は美味しい物ばかり取り上げていく」と
目 ....
風鈴の音の鋭さを
緩和できなくなった空気の中で
アイスキャンデーを口に含むと
腕に痺れが走った後に
鳥肌が立った
こうなると
揺れているカーテンの音に時々混じる
遠くを走る車の気配のまば ....
望んでいる
忘れられていくこと
もう二度と会えない大好きな人に
淘汰されていくこと


居場所を確立するために
あたしは何を頑張れただろう
深く伸びていく腕の切り傷に潜って
 ....
始めて二週間になる緑茶パックも
特に変化を齎せなかった肌を辿る
少し途切れた左の眉毛に
這わせた指が
眉間に食われるまで




捨てた眉毛も必要な眉毛も
同じ名前なら
区別なん ....
丸めた背中の向こう岸に
たまった呼吸の骸が たからもの
眠りはぬくもりに引きずられてくると
信じて布団にもぐりこむ
そんなあなたをここにおしこめたい



寝息の小川を
すい ....
多分ポエムだろうなという単語を
鍵つきダイアリーに書き流すとき
胸が痛いのは
お月さまが
ちゃんと光っていてくれないから



あたしはキスをしたことがない



何のかん ....
小指が解ける時にこそ
毎回本当は幸せでいる
また同じ形に手を絡めることを
望んでいたわけではないのに


どちらから果たそう
この黙約は
愛すこととされることの価値を
い ....
忘れないでいようよ
片目をつぶった偽善の素晴らしさ
ひとつだけ飛び抜けて長い小指の爪が
あなたの肌に食い込まないように
小指を丸めてあの手の平を握った


もう夜のことを
やわ ....
 影がくっきりと濃くなる度に
 触れられるんじゃないかと思ってしまう
 あなたは街に帰るよ きっと5分もすれば

 このもどかしさが
 あなたを美しさへ歪ませているのだとしても
 ....
 眼を閉じれば
 夢もない空が続くばかり
 あなたのために歌うつもりが
 もう言葉を忘れた


 無言の束縛などありはせず、結局は全て
 あなたに委ねられている
 数えることを怠 ....
 弱くも引かない桃色を
 湛えた白い、はなびらを
 見る度あなたを思い出す。

 桜の花は、未練色。
何の明かりから順番に消していけば
少しのためらいもなく、眠れるのだろう
どんなに光の射す部屋に迷い込んでも
最後の明かりを消すのはあたしだ


肌寒いこたつの中で眼を閉じても
 ....
茜井ことは(46)
タイトル カテゴリ Point 日付
鳥瞰図をなくしたとき自由詩5*08/7/13 19:16
サイトカイニン自由詩2*08/3/21 20:22
14.06発自由詩1*07/7/10 13:43
巻き貝は糸電話自由詩4*07/5/6 0:04
お題/昼食のメニュー自由詩10*07/3/30 22:04
冴ゆる氷菓自由詩4*07/3/23 0:44
お題/そして死ぬとき自由詩2*07/3/7 17:16
お題/軽くない身体自由詩3*07/2/24 13:19
お題/風に乗る自由詩2*07/2/5 20:24
お題/13歳自由詩3*07/1/31 21:41
漠然10題/約束の価値自由詩0*07/1/18 22:20
お題/愛をしてみる自由詩5*07/1/15 22:21
夕影悪事[group]自由詩2*06/12/29 21:04
脱力症自由詩2*06/12/24 23:03
残桜自由詩2*06/12/21 15:25
ひびだらけの永遠自由詩7*06/12/16 22:37

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