一人の女が私に見られている。女はじっと立っていて、私はそれをじっと見ている。
 髪の毛が生えていて、それは男とするならば普通だけれども、女なら短い、ショートカット。顔を知ることができない。私は女の ....
額に、頬に、指先、肩に、下腹に、クリームをすり込みながら、世界が嘘になった時のことを考えている。もしくは一時本当だった世界のこと。いま飾ってあるのは、八重咲きの小さいオレンジ色のすかし百合、白に赤 .... アオム、アーメン。
悪が栄える。
崩れゆく自我の証しを、人がとがめる我らの罪を、日々の糧の中に見よ。 

天の意志のはたらく余地はどこにもない。
人間はあなた方の名前を忘れ、あなた方の国を離 ....
 スーパーで分けてもらった氷を入れてインスタントのアイスコーヒーを作って、それを飲みながらクラッシックを聴いている。
 後払い通販で冷凍の豚バラ肉を1キロ、買った。それが八日分の夕食のおかずになる。 ....
 政権交代を夢見ていたけど、現実化はしなかった。与党の消極的、支持層の意識や無党派層の意識を変える為に何が必要なのだろう。この地獄化した世の中が継続した方が良いのか、本当に分からない。変わることがそん .... 私は今花崗岩の上に立っている。ここでは同じ大地が地球の深奥の地点まで直接達している。どんな地層も、どんな夾雑物も、私とこの確固とした太古の基盤との間を隔ててはいない。

この山頂はこれまで生あるも ....
ええーー!

それほんとマジですか。ほんとにほんとにマジなんですか。真実なんですか。絶対ですか。絶対に本当なんですか。
今、それは絶対のマジですって誓えますか。全世界に向けてSNS(ソーシャルネ ....
話せることは少ない。

むかし、Monster を読んでいて主人公と悪魔くんの人生を賭した長いやりとりがあり、銭形警部とルパン三世みたいな関係無さすぎの糸をたぐい寄せては、私と関わるとろくなことが ....
 その角を曲がったら人の命が縮まるよ、と噂好きに脅されたのを気にしながら、私は暗い汚い細道へ入っていった。建物の壁が全部同じ色に染まっていて気味が悪かった。ぱらぱらと降る雨粒は水滴ではない何かくすんだ .... 幸福でいることを、なにかに当てはめようとしてしまう。渇いている理由を知るのとおなじに、幸福である理由を、幸福でいてもいい理由を。階段を降りていく夢を見て、涙の乾いてまぶたが開けられないで朝。ま .... あまりにもうすら寒いのでセラミックヒーターを衝動買いしてしまった。今月も完全な赤字だ。これまで何度も安いセラミックヒーターを買ったけど、みんな壊れてしまって、二冬もったためしがない。
50歳を過 ....
【性的・暴力的な表現があります。ご理解の上、ご閲覧をお願いいたします】

 わたしは、生を受けたということがおかしいのです。

 母の名前は蝶、きらきら光る目をした人でした。
 わたしはあか ....
せまい壁と壁のあいだを行き来するボール、失速しながら遠のいていく。
そのようにして日々が行く、茂った葉も黄色く力尽きる。
もう二度と会わないと決めた人には簡単に遭遇してしまうのに、続けようとも ....
昔、新卒で入った会社のことを、時々思い出すことがある。研修のため、倉庫でcという男といつも品出しをしていたことを。千葉県の柏にあった倉庫で、良く晴れた日には、時々、林の中を遠くに歩いていったものだった .... 僕は昔バスで湘南まで足繁く通っていたものだった。夏の駅前にたむろする女の子たちの姿を目にすることが、僕は毎年の楽しみだった。そうであるとはいえ、コロナで昨今は、でも、そんな姿も見かけられなくなってはい .... 僕は昔、中目黒からの帰り道を、土屋という名の男と歩いていた。上司に連れられて行ったバーからの帰り、交通手段はなく、タクシーに乗る金もなく、五反田までの一本道を必死で歩いて二人で事務所にまで僕は戻ってい .... 昔僕は、そう遠くはない昔ではあるのだが…、招待状をもらっていたということもあり、会社に入りたてだった男の結婚パーティに行くために、バスで中目黒に向かっていた。でも、中目黒に行くという事自体は、僕は、初 .... "華麗に終わるはずもない、そんな末路もしかたない人間だもの"

 靴を揃えて、
 
(やさしい歌よりも悲鳴が好まれるなら
かなしみになけ、朝告げ鳥を抱きしめ
盲いた ....
昔僕の会社に通っていた道を、今日は歩いていたのだ。近々、この街から引っ越すことを決めていたからである。その、引っ越す理由は、特にあったわけではないのだが、ぼんやりと僕は歩いていた。昔は、ほんの片時でさ .... 私は掌を合わせていた。
いつもなら般若心経を唱えている所だ。
目の前には先祖代々の位牌が並べられている。
頭の中は仔猫でいっぱいだ。
ただ合掌しているだけの
格好だけの姿だ。

用事とい ....
仔猫はとても醜かった。
気持ちのいい感情ではないが
それが本音だ。
きっとノミだらけだろう。
なんの病気を持っているかわからない。

でも生きている。
生きているという事は
神がこの世 ....
その日私は急いでいた。
14時に目的地に付かなくてはいけないのに
家を出たのは13時50分だった。
とはいえ5分弱で到着する場所だったから
車を発進させるまでは
余裕の私が少し顔を出していた ....
 九月十九日、登山道除草九日目。先月中旬から土日を狙い、作業は遅々ではあるが進んでいた。
 未だ暗い早朝、ヘッドランプを点けて準備をする。ときおり、行楽に向かうのか県境トンネルの中を疾走する車たちを ....
現在、日本国内の人口の約1/3、4,000万人以上が近視と推定されている。
近視人口の増加はとどまる所を知らない 。
生活を取り巻く目を酷使する環境、パソコン・スマートフォンなどの長時間利用が主な ....
 松たか子主演の「大豆田とわ子と三人の元夫」が面白かったので二回、続けて見たら、ふと、彼女の若い頃を思い出して「ラブ・ジェネレーション」を検索してみたら映像が、まだ残っていたので、見ていた。
 二十 ....
僕は今日も街へ出かけた。人出は昨日とは変わって、少なかった。連休も終わりになると、出かける気力もなくなってくるのだろう。僕も、そこで何を買うのだということなどを、あまりもう、思わなかった。しかし、じっ ....  今夜の夕食は久しぶりにカレーだ。レトルトのカレーをたくさん買い置きしてある。何日か続けて牛ハラミの焼肉を食べたので、牛肉を食べるのは一日おきにしようと思う。
 牛ヒレ肉の切れ端を接着した加工肉のス ....
僕は生きていることで、何もすることなく流れていく日々の中だ。寂れた、遠くに感じる、ビルの空。僕は、そんな、日々だ。冷えた風に秋を思わさせられた。何かが、誰かの横顔に見えていた。目の前から車が水しぶきを ....  シーアスパラガスというものを見つけて身請けした。イスラエル産らしい。
 植木で見るような、ガサガサした葉で、初めて見たとき「なんかえぐみが強そうだな」と思った。完全なる偏見であることは後に判明する ....
生きていることは、眠かっただけだった。眠い、すべてが。何かを探していた気がする。夢で味噌汁を飲んでいたようにして。トランペットを吹く音が遠くの方から、堤防を歩くと聞こえた気がした。のどかな気のする日曜 ....
散文(批評随筆小説等)
タイトル 投稿者 Point 日付
叙述幽霊121/11/18 23:50
メモ[group]はるな621/11/17 21:28
分裂の位相ロン//自由への意志、霊的衝迫ひだかたけし421/11/17 18:35
これからのことジム・プリマ...2*21/11/16 10:21
選挙考察3*21/11/13 20:54
山頂にて*ひだかたけし621/11/11 20:50
アンダーロード竜門勇気2*21/11/8 11:42
それでもカタル足立らどみ521/11/1 7:46
りりい捕物帖阪井マチ2*21/10/30 0:20
メモ[group]はるな321/10/23 6:06
秋冬の暖取り(段取り)2ジム・プリマ...3*21/10/20 14:46
三途川田中修子1121/10/14 14:07
メモ[group]はるな221/10/8 22:40
Cといた会社番田 221/10/8 1:39
夏のどこかで221/10/7 1:32
夜の山手通りを121/10/6 1:50
中目黒の記憶121/10/5 1:35
暇つぶしによる暇つぶし帆場蔵人421/10/5 1:11
長かった街で番田 021/10/4 1:24
それは猫だった 3RAVE3*21/9/29 19:52
それは猫だった 21*21/9/28 19:40
それは猫だった 13*21/9/27 21:39
雲海山人4*21/9/27 19:28
近視TwoRiv...5*21/9/26 13:59
大豆田とわ子と三人の元夫を見ていてジム・プリマ...1*21/9/22 19:45
菓子を食べに番田 121/9/21 1:23
貧乏詩人の食卓ジム・プリマ...5*21/9/20 21:03
ある秋の一日に番田 121/9/20 1:43
珊瑚草を喰ふ話。福岡朔1021/9/17 23:59
フリマで買ったものを番田 121/9/17 1:10

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【散文(批評随筆小説等)】散文詩は禁止。散文詩は自由詩のカテゴリへ。
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