三百四丁目の博士の家に行くまでに、僕は三十回くらいもう諦めようかと思ったけど、二百五十丁目の看板が見えたときには、なんとかもう少し頑張ってみようと思い直した。
博士の家に行くまでには、一丁目から ....
自分の娘が二人の娘を連れて実家に戻ってきたら、どんな気持ちがするだろうか。三人の娘も無事に結婚したし、そろそろ引退でもするかな、と思っていた頃に、また娘と小学生の孫娘2人を扶養しなければならなくなった ....
彼から電話があったのは、すっかり眠りについて、そろそろ楽しい夢でも見れそうだなと思っていたあたりだから、夜の2時くらいだろう。とにかくこんな時間に電話をかけてくるということはそれほどいい連絡でないこ ....
ドアをとんとんと叩く音が聞こえたので、ギシギシ言う古いドアを開くと、あまがえるが立っていた。
「雨が強くてかなわねぇ。旦那、ちょいとの間雨宿りさせてくれねぇかね。」
僕の部屋はそれほど大きい ....
「家族」とはなんとも不思議な集合体だとわたしは思う。
父親は、実家ではなく少し離れた場所で家族を養うために働いている。
母親は、家族のために食事を作り洗濯をし、そしてパートへと出かけていく ....
春を嫌いな理由をつらつらと、
書き連ねてみようとしたが、
一行もつらとも書けない。
なので、
もしかしたら、
春が嫌いではないのかもしれない。
との思いに至 ....
Mが自殺したという報せを受けたときのことを、ぼくは今でも克明に覚えている。実はその前日に、ぼくはとある女性と飲みに行ったのだが、その女性が恐るべきスピードで日本酒の熱燗を飲みまくるので、すっかり酔い ....
たいがいのひとは独自の処世術を経験則から導きだすものである。
いかにして他人と上手くやっていくか? 特に相手が女性の場合、事は重大である。
ぼくが心掛けているのは、より多くの言葉を相手から引き出す ....
王様を独占する
ずっとではなくて、偶然に2人きりになるささいな時間を、その時に話される言
葉を
朝の白いひとときを
恋をするわけではない
気持ちよい朝を布団と共に抱えて微睡む ....
? 自殺
気がつくと僕は校舎の屋上にぼんやりと立ちすくんでいた。どうしてかは分からないが無意識のうちに酸化が進んでひどく錆び付いた柵を乗り越え、今もまだ長 ....
王様が寝ている
裸だが裸の王様ではない
セックスを営むのに言葉は必要ではない
いく、終える、ゆく
全ての進行は言葉でなく手のひらの感触で記す
静かなセックス
言葉のない ....
浄化にも二種類ある。
作り出すもの、壊すもの。
繰り返してやっとわかる。
どちらを選ぶかなんだと思う。
無駄なことがバケツに一杯溜まると、無駄なことも腐り、異臭を放ち、ネバ ....
社内恋愛、社内結婚、社内出産、社内不倫疑惑、社内射殺、社内離婚、
愛のない
勝手にしてくれ
先日、「覚えてろよ」と指差しされた
何を覚えていればいいの?
あの日の ....
激しい息切れ、痛み始める喉、ぼやけかかりはじめた脳。
自転車(チャリ)で坂を駆け上がる。それは通常の3倍の速さ。
何かにつけ胸がつまる感じがする10代の心。
そんな時は坂を駆け上がる。もう少し、 ....
形式的な挨拶というものがある。
そこで交わされる言葉は一見無意味のようであり、
また実際無意味なのだが、だからこそコミュニケーションの足場を固める作業に向いている。
いわゆる社交辞令というやつで ....
女は雨の中を、願いを胸に抱き走り続ける。女の残す素足の跡が、雨の路に流れる。長い黒髪が雨に濡れる。滴り落ちる水音が誰もいない神社に響き渡る。
雨は止むことがない。低気圧が男にすがる愛人の様に停滞す ....
煙草で焦がした風穴を塞がないまま
ベランダで5分前の太陽の光を浴びている
昨日のメッキはもう半分以上剥れていて
ロウキーライティングで誤魔化すので精一杯
二足歩行のまま夜空を眺めながら
....
「家政婦募集容姿端麗、声に特徴のある女性歓迎」
貯金はもう少しで底をつく。最早迷う術がないのはよく分かっている。だからと言って、これだけの新聞広告に飛びつくやつが私以外にいるのだろうか。と思っ ....
4月10日に投稿した自由詩「interview」で、ひとつの区切りをつけてます。
現代詩フォーラムでの
"北大路京介劇場 第壱幕終了"
です。
これから、第 ....
皆様今晩は。今日はあなたにとってどんな一日でしたか?僕は昨
日の日記で言い忘れたことがありました。昨日「サンジャックへの
道」を見た後に映画館を出ると、館内から出てきた見ず知らずの人
々が、映 ....
中華屋喫茶室という店に来ている。窓から交差点が見渡せる席に着き、もう二時間が経っている。
大昔に恋人だった男から電話が入った。
きつねの嫁入りがあったので、瀬戸内の海辺にきている。せっかく ....
祖父が昨年末に亡くなった。
それから、祖母はひとり暮らし。
正確には、ひとりと犬一匹と暮らし。
僕の身内で詩なんて書く人はいないと思ってたのですが、
祖母が昔から短歌を書いていたことを最近 ....
この間テレビで西川きよしさんがこんなことをおっしゃってました。「世の中には、言っていいことと、言ってはいけないことがある」と。僕とてもう筋肉痛が一日飛んでやってくるような大の大人、ナルホド!十全に頷け ....
お金が無いなら支援を受けよう
パトロンに見放されたなら、娼婦をやろう
合理的にお金を儲けよう
私にはやらなくてはならないことがある
時間と塒と休息が必要
我慢できることは ....
ここにはポイントを入れたり、コメントすることができる機能がついてます。
ポイントを気にして投稿しているワケでは無いけれど
やっぱりポイントを貰うと嬉しかったりして、
次の詩も頑張ってみようかな^ ....
長い髪は黒く時折そのページにすがりつくように、さりげなく垂れる。少し邪魔そうに髪をかき上げながら、彼女はまた新しいページをめくる。
彼女は大きくて、少し茶色の混じった瞳をその一文字一文字に ....
少し寒いころだった気がする。
どこまでいこうか、
どこにいこうか、
どうやっていこうか、
そんな会話を繰り返していたか、
それとも私はもっと攻撃的に
レイプを、
性を、
相 ....
昔から音楽が好きだったので、インターネットを始めるとすぐ、
この情報収集力を活用しない手はないと思った。
そのようにネットと共に趣味の世界により一層深入りするパターンは多いのではないかと思う。
....
「 末 吉 」
とも、えんぽうより来たる。
探し物、忘れた頃に出てくる。
おみくじ、忘れた頃に書き換わる。
注)この文章は24時間ごとに書き変わります。
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