家に帰ってまで電気の光を浴びるのは嫌いだ。夜は夜らしく、暗くあるべきだと考えている。部屋の隅の卓上電灯のタッチパネルを一押し、書き物程度の光が、机の上から漏れ出しあたりに飛び散る。部屋の真ん中にある ....
胴体のまんなか、繰りぬかれた胸にはジェンガが積んである。人間とはそういう風に出来ている。例え服を着ていようと、裸体であろうと僕の視界では四角く切り取られた空間に、ゲーム途中のジェンガが屹立しているの ....
鈴木ユリイカさんが編集し長年発行されている『something』は世界の女性詩のカタログです。
従来の詩の雑誌と違い、多くの外国人からの
すでに発売されていたり、出版されている詩集の詩から優れた詩 ....
「にいちゃん、まって!」
青い公園と名づけた近所の小さな公園から、兄が走り去る。
「おおい。」
「にいちゃん!」
呼ぶ声は聞こえているはずだが、兄は走る。腕を振ってどんどん走る。あっという間 ....
別に、大人びている訳じゃなかった。
煙草吸ったって酒飲んだって女の子を口説いたって喧嘩したって、それは小さな反抗心と大人の真似っこって事で。
仮面やら鎧やらを風呂に浸かってシャンプーで洗い流したよ ....
お外が嫌いなイエネコは家の中だけがその世界であったために、野良猫たちに比べいのちに触れる機会が極端に少なかった。それだけに異様な繊細さも見せた。家族の靴音をそれぞれ聞き分け、誰かが帰宅するのを何 ....
・死期を悟った飼い猫は、家を去る。
人に嫌われたいのは、自ら関係を絶とうとしてるということ?
生きる希望を失っているから?
人を裏切りたいのは、自分の存在価値が無いと思っているから?自分は ....
「ほんっま腹立つわーっ。お前もそない思うやろ?」
「・・・・・・」
「せやろ?あいつら物の考え方おかしいねん。」
「・・・・・・・・・・。・・・・・・・・」
「いや、しよったよ?、しよったしよ ....
教えてもらったメールアドレスに送ったらエラーで返って来てしまった。
これはきっと、彼女が書き間違えたダケである事を切に願っている。
オレは秋刀魚が好きだ。焼いときゃとりあえず秋刀魚は裏切ら ....
著者二十代で刊行した第一詩集から第七詩集まで、
半世紀に渡る鋭利な感性の詩編とエッセイからなる一冊である。
この凝縮した水野ひかる氏の世界は、
幾重に年月を経ようとも衰えない「女性力」を感じる。 ....
夏休み前。暑いけれど、耐えられないほどではない。蝉の声が開いている窓からけたたましく入り込んでくる。風は十五分に一度くらいカーテンを揺らして。くれれば良いほう。
昼食は終わったから後ろの直樹は教科書 ....
そう呼ぶには勢力が強く、些か風情に欠ける感はあるものの、私はこのような秋の夜長が堪らなく好きであり、また同時にその余りにも寂莫とした暗闇にいつも堪えられない。
私を喧騒からすっかりと隔て、ひ ....
詩と現代詩、あと死をなめてかかっておりました。
一字一句どころか、間、音、すべてが毛細血管のように緻密に構築されていたものだったのですね。
言葉をとりあえずつなげば詩になると思っていたおれ ....
書き手である誰もが、ひとつの言葉があるべき場所を求めていたらしかった。
祭はもう終わりなのかもしれない。感じていなかった子供のときの、僕。
最後のコーヒーをすすっていた。黒い色の中に混ぜあ ....
「いやー、おもろかったなー」
「おもろかった」
「ほんまにおもろかった」
「今日も元気な松喬さん見れて良かった」
「うん良かった」
「いやいや、まだ死んでないから」
「まぁそりゃそうやねん ....
「ただいまァ。」
八月。
庭の潅木が、白い地面に真っ黒な影をいくつも落としています。
暑い盛りです。
四月から通い始めた保育園から帰った娘は、日焼けの顔で畳に膝を落とし、さっそくブロッ ....
その年の帝王賞は、やや小粒ではあったが、面白いメンバーが揃った。
1番人気の昨年の年度代表馬ダイコウガルダン、2番人気の売出し中だったハシルショウグンが、中央からの3頭を迎え撃つ図式だった。
当時 ....
んでそのメル友の女の子と電話しててんけど、どこ住んでんの?ってその子に聞いても適当なことばっかゆって全然教えてくれなかった。
「おれミナミ住んでんねんけど、どこ住んでんの?話聞いとったらユミちゃんも ....
フルゲートの中山グランドジャンプ。いいメンバーが揃った。
圧倒的な1番人気は、目下3連勝中、当るところ敵なしの勢いで臨む、昨年の中山大障害勝ち馬ギルデットエージ。
次いで、連覇を狙ってオーストラリ ....
混線した電話からほんの一瞬だけ聞こえた名も知らぬ誰かの泣声のように、どう対処していいのか判らない種類の痛みを残してあの人は消えてしまった。テーブルの上のエスプレッソすら、きちんと始末して行かな ....
これは一読面白い。言いたいこともかなり、深く表現されている。ただし愛において「裏切り」つまり「当て外れ」は、当たり前だ。こっちの考え、感じが何かのきっかけでそのまま受け取られなければ、それまでよ、と ....
昭和55年に冬至書房新社より発行された詩論の本、「詩と詩論」は 、吟遊別冊79年6月刊の「モダニズム50年史」を改題して発行されたものでした。 内容は、昭和3年発行の季刊誌「詩と詩論」で何が成 ....
感性は年齢に捕われない。あくまでも自由だ。そんな当たり前のことを
あらためて認識させられる、そんな印象を持った。
あとがきには「八十四回目の春を迎えて」と記されている。勿論、高齢
に達っしている ....
ボリス・グロイス「ユダヤの逆説、ヨーロッパの逆説 —テーオドール・レッシングの『ユダヤ人の自己憎悪』によせて—」(『思想』806、1991)という論文を読んだ。
↓
h ....
回文考えました。
旦那と、鳩なんだ。
*****
あれからどのくらいたっただろう。
失敗続きの僕はあの日も独創的な失敗をいくつもやらかし、
頭からぐっしょり甘 ....
全然気にも留めてなくてなんとなく続けてた女からのメールがある日途絶えたけど別にかまわんと思ってた。おれは以前それ系の会社にちょっとの間居たのでそこら辺の勝手は普通の人より分かっている方だ。なのでその子 ....
ナマの心臓の感触というのはなかなかそうと膝を打てるような言葉にはならないものだ、本来俺たちはそうしたものの動きには無自覚なものだし、そもそも下手に自覚なんかしてしまったら日 ....
前にも言ったけどそれは勿忘草じゃなくて白詰草だよ。
ところで私はこの散文を読んでいるのはせいぜい5人前後だと
思っているが実際のところどうだろう。もしそれ以上いるのなら
私も考えを改め口調を ....
私の詩がどんなに拙い読むに耐えないものであっても
便所の落書き以下の代物であっても
そんなこと関係ないんです。
ポイントが入っていないと誰にも相手にされていないようで
孤独に凍えそうな ....
柄谷行人によれば、ハイデガーの反ユダヤ主義は「反国際的金融資本主義」であって、それは古典派の理論に依拠するものであるが、彼はもともとケネーの重農主義理論を継承した人だという。
《土地と人間 ....
散文(批評随筆小説等)
タイトル
投稿者
Point
日付
無題
影山影司
1
09/10/13 20:39
ジェンガング
〃
1
09/10/13 3:17
鈴木ユリイカさん編集の『Something』は世界の女性詩の ...
イダヅカマコ...
3*
09/10/12 13:45
地面かみなり
オイタル
3*
09/10/11 22:05
詩想
[group]
黒乃 桜
2
09/10/10 23:03
ぜんぶあげるよ
ゆえづ
1
09/10/10 14:40
メモ
結城 森士
0
09/10/10 1:10
バッテン
捨て彦
1
09/10/9 22:02
Blade Fish Bone
BOOKEN...
4
09/10/9 15:23
新・日本現代詩文庫59『水野ひかる詩集』
渡 ひろこ
9*
09/10/7 21:51
午後からの哲学者
捨て彦
4*
09/10/7 1:06
秋雨
きゃとる
1
09/10/5 23:55
降伏宣言
KETIPA
2+*
09/10/5 0:07
書き手に断絶としての
番田
1
09/10/4 21:15
真夏の喫茶店
捨て彦
0
09/10/3 13:56
夕暮れ
オイタル
3*
09/10/3 7:33
「名」馬列伝(10) ナリタハヤブサ
[group]
角田寿星
2
09/10/3 7:12
One Thousand 20th Century Chai ...
捨て彦
2
09/10/2 1:53
「名」馬列伝(9) ビッグテースト
[group]
角田寿星
3
09/10/1 23:14
あのとき、こころはきずだらけだったのだと。
ホロウ・シカ...
2*
09/10/1 0:46
「異端者」について
ぎょうてんか...
1
09/9/30 14:03
「詩と詩論」(冬至書房新社 昭和55年発行)を読んで B氏と ...
リーフレイン
3
09/9/29 23:13
詩集 『見ることから』 進 一男
渡 ひろこ
4*
09/9/28 21:12
ユダヤ人自身による反ユダヤ主義
A-29
1*
09/9/27 1:09
回文は知性の不可逆を駆逐する
竜門勇気
1*
09/9/26 3:55
200×年○月△日
捨て彦
2
09/9/25 0:08
すべては気まぐれみたいに行われるのがイカしてる
ホロウ・シカ...
2*
09/9/24 23:06
僕が僕であるために 勝ち続けなきゃならないのかなぁ尾崎
キリギリ
2
09/9/24 21:02
私にポイントをください
花形新次
8+*
09/9/24 19:36
金融からの帰農? 反ユダヤ主義とネゲブ開拓
A-29
0
09/9/23 23:46
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157
【散文(批評随筆小説等)】
散文詩は禁止。
散文詩は自由詩のカテゴリへ。
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