チャイム、というかサイレンが鳴った。工場から響く空襲警報みたいなやつだ。市立ぼんくら高校2年乙組の教室には色んなやつがいる。既に英語の教科書のページを開いて準備万端なやつ、顔を隠すように机に伏してい .... 別れ際はいつもうそみたいにすがすがしかった。
うしろ髪をちぎれそうなほどひかれながら、それでもひとりで帰っていくこと。
もともとひとり同士のものが、いっときそばへ寄って、それからまたひとりへ戻 ....
夏の暑さに敗けない熱視線で、僕は君を見つめる。
錆びて塗装の剥がれたフェンスが、昼間の熱を残していて手に焼き付くように熱い。

月が浮かぶプールにソレはいた。

あの夏、僕は人魚に出会 ....
 植木鉢を抱えている人が増えたね。
 カミオは、トットに二杯目のワインを薦めた。このレストランで、一番の売れているワインだ。店が売り出しているということは、利益率が高いか、美味いかのどちらかだろうと ....
小さい時から、人の背中に蛇口が見えた。

それは、僕が小学校に上がるか上がらないかぐらいの頃だったと思う。
その日はとても暑くて、公園で一日中友達と駆け回って遊んだ僕は、夕方、皆が帰ってしま ....
 壁も天井も床も、何もかも白い部屋の真ん中に、白いテーブルが置かれ、テーブルの真ん中には白い籠が置かれ、その中に、白い林檎がピラミッド状に積まれている。
 白い部屋には他に家具はなく、窓もない。ドア ....
左腕につけている腕時計は朝の9時過ぎを示していた。下り電車は平日でも人がまばらで、出勤中の制服組はほぼ見当たらなかった。彼が乗車した駅を発車しようという時、電車は何らかの些細なトラブルで数分駅 ....  酔客の話は、とりとめのないことばかりだ。自身の酒の勢いも手伝って、話がどんどん流れていくように感じる。ある時、聞いた話を思い出そうにもうろ覚えで、またその話を聞いた相手もたまたま同席しただけの相手で ....  時代の奔流が生んだ特別な学園があった。校庭では球児たちのかけ声が響き、青空の下練習に勤しんでいる。校庭から校舎側へ歩いて行くと、中等部と高等部の校舎が距離を置いて向かい合わせに建っている。そして二つ .... 仕事場のちかくにはおおきなイベント・ホールがあるので、駅からつづく大通り(コンクリートで整備された、大きな歩道橋、その上にばかばかしく華やかにちらばる噴水とか、見せびらかすような緑)は  あ  という .... ※授業のレポートで書いたものです。少々わかりづらい文脈があるかと思いますが、ご容赦ください。

0.はじめに
 写実とは何か。
 そもそも写実的な絵を私は好まない。いや、今となっては、その美が ....
この時期になると、セミの無惨な姿を路上で度々見かける。そのセミに関して、その「無惨なセミ」の上空を通過するヒトは何を思うか。ヒトには記憶する能力が備え付けられた。誰とどこでどうした、どこで何が起こ .... 『 いや、もう聞いて欲しいんだけど。私、もう三十五になっちゃった。三十五。・・・もう、数字にしてくれるな!・・・っていう年齢よね。・・・でも、私は、幼稚園児みたいな、おこちゃまみたいな精神年齢なのよね .... 大前提として、詩作品を評する時、通常は詩の中の主体を作者と同一視しません。私が興味を持つのは作者個人のパーソナリテイにではなく、作品を通して読み取れる普遍的な「なにか」です。この「なにか」というのは広 ....  「所詮、世の中の連中なんて大した事ないさ。この程度だよ」
 と、酔ってきたツダは言った。ツダは、酔うといつもより三倍くらいは饒舌になる。
 「俺はさ・・・ゴッホのように死にたいんだよ。あるいはニ ....
 大学の先輩が、昔、僕に言っていた事が、ふと思い出される事がある。
 「お前は考え過ぎなんだよ。世の中なんてな、要領よくやりゃあいいんだよ。例えばなあ・・・ほら、あそこに女の子いるだろう。今から、俺 ....
僕は一応古書店主だが店舗はまだない これからできるかどうかも不明だ
でもどうせ店舗を構えるのだったら 居酒屋かコーヒーハウス ライブハウスとか併設したいもんだ

古道具屋もいいかな 俺に似合って ....
 その湿原の中に、彼の祖母が眠る家はあった。湿原には現在、百四十七年に一度の雨季が訪れており、雨水が五十センチほどの嵩まで溜まっていた。そのため彼は、服の裾をたくし上げて歩かねばならなかった。時刻は正 .... ※授業における発表の一部です。ご参考になれば、と。


ここでは、私が詩を読む時に意識する読み方を提示する。必ずしも先人の詩論者が言うことと同じではなく、私なりに詩を読んできた経験を活かし、見出 ....
コンビニエンスストアで売っている、ひと口でたべられるゼリーは、ふたのビニールを開けるときにぜったいになかの汁がとびでてくるので、指がべとべとになってしまう。だから夫はそれを食べない。
夫のいない ....
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=275302 の続き。

はじめに言っておくが、私は今、カエデのマークの国に住んでいる。よって日本に対して得られる情報は ....
衣服は脱ぐために着るのだし、髪の毛は切るために伸ばすのだ。
時間も夢も思想もお金もじゃぶじゃぶつかうのがたのしいし、物ものの壊れるさまはいつもいっそう美しい。物事は終わり続けているし、始まり続け ....
よく言われるのはスリーコードさえ弾ければ曲はできる。
だからFコードの壁でギターをやめた無限に近いスーパーギタリストに言いたい。
ローコードだって充分なんだ。 DとAとFが弾ければ立派なミュージシ ....
五年ぶりに義父と食事をしてきた。
家に帰えると、その義父から電話がきた。
「お前が嫁にきてよかった。串カツは弟にも似ている」

(食事をしているとき、串カツを見て、私に似ていると義父が言ってい ....
 で、口先乾かぬうちに。
まぁ、こんな場所借りて夢想の論を語ったところで、それがどうというわけではありませんが。

 考えてみりゃぁ、日本で『選挙』というシステムで政治をどうこうする、という習慣 ....
 私事で恐縮ではありますが、つい先日、久しぶりにステントを埋め込む手術を受けてきました。
 恐ろしいことに、どの程度のものなのかまったく知らされていなかったものだから(7時間かかりましたよ。)受ける ....
境内にはいると、なんだかむにゅむにゅいってる変な具合の土をずっとふみふみしていた。

それに飽きると木造の社、その周りに重なる針葉樹をちらりと見やり、「う〜ん。歴史を感じるナア。」とつぶやき田んぼ ....
これは…
今年の六月のある日
高知県高知市の中央部にある
一件の古い住宅の中で
起こった出来事である…


「軽い気持ちだったんですよ。」
その家の住人、O氏(匿名 ....
現時点で、世の中で起きていることは、いったい何か。
大きく、2つの事実にまとめることができる。

ひとつは、生産性の過剰な上昇によって、本質的に労働者が過剰になっているということ。平たく言えば、 ....
 私たちは稀少なドラゴンを撮影しに行った。標高4,222mのシヴァ山は、ドラゴンの住処の一つとして世界のあらゆる教科書に記されている。この世界の大いなる神秘は市井の人々に好奇心や甘美な心象を喚起させ、 ....
散文(批評随筆小説等)
タイトル 投稿者 Point 日付
ダンガンロンパ済谷川蛍013/8/16 23:55
朝顔のことはるな113/8/16 13:59
夏、プールにて。時子213/8/12 22:18
背負って生きられるのかね影山影司113/8/11 1:47
蛇口時子313/8/10 19:38
白い林檎済谷川蛍013/8/9 0:58
どうでもいい事シリーズ兎田 岳013/8/8 9:29
取り替え子影山影司113/8/7 1:21
SCHOOL済谷川蛍013/8/6 1:09
イベント・ホールのこと[group]はるな113/8/4 8:50
岸田劉生「写実論」を読み解いて考える、批評とは何か中川達矢4*13/8/1 23:12
セミ兎田 岳013/7/30 7:08
アラウンド・フォーティーの手記yamada...113/7/26 14:17
atsuchan69「首のないM」について春日線香313/7/17 19:39
僕の親友yamada...013/7/16 13:59
先輩との話113/7/13 12:40
古書店日記梅昆布茶13*13/7/13 0:29
失われた花々に対する二、三の刑罰青土よし113/7/11 22:47
批評の言葉(メモ)中川達矢313/7/10 22:47
りんごのこと[group]はるな1013/7/2 14:21
そして、時代は。Ohatu013/7/2 7:31
再生はるな513/6/30 12:25
人生はスリーコード梅昆布茶2*13/6/30 8:34
義父からの電話なかうち ま...313/6/30 7:29
選挙システムを考えてみる(2)北村 守通013/6/25 3:06
選挙システムを考えてみる0+*13/6/25 1:29
近所の田んぼまきしむ113/6/23 12:57
地獄の闇ナーベン!! の巻ホロウ・シカ...2*13/6/21 14:34
ポエム論的、希望Ohatu3*13/6/20 12:53
テイク・ザ・ドラゴン済谷川蛍113/6/17 2:13

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【散文(批評随筆小説等)】散文詩は禁止。散文詩は自由詩のカテゴリへ。
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