狂おしく 金木犀の 香る夜
君との時を 抱きしめながら
愛おしく 切ない想い 溢れ出す
確かなものは 得られない侭
夜の淵
墜ちた「昨日」の
流した真紅
暁となり
闇を染めゆく
(朝)
高く高く
蝋の羽根など
掠りもせぬ
火に入ることすら
叶わぬ地虫
(昼。飛 ....
テーブルに永谷園のお吸いもの秋の日差しに湯気の立ちけり
言われたの 「惚れてるんだね」
認めるわ 如何しようもなく 馬鹿みたいにね
キスぐらいさせてくれても イイじゃない
ワガママぜんぶ きいてきたのに
悩むのは好きじゃないけど
昔からささいなことで悩んでしまう
秋過ぎてストーブ恋し
蕎麦屋にて コートほすてふ 雨の戸隠
辿りつかば 辿りつかばと吠えている
神に抱かれし君のもとへと
運動会天井低き雑貨屋のがらんとしたる店の中かな
霏々と降る、雨。黝いparanoia不協波紋よ咲かせ憂鬱
信号の点滅さえも響いてる月の爪痕冴え渡る夜
加速度をゆがんだ都会(まち)で確かめて スカイラインへ突き抜け ....
最期の日 同じ場所にて 待ち合わせ 違っていたのは 二人の気持ち
離れ行く 幾つもの星 瞬いて 時の重みに 戯言が出る
重い月 離して遣れば 浮かび行く 見るには絶えず 言葉を飲み干す
....
自転車の前に乗りたる幼な子が
大きく欠伸す 夕の街に
風吹けば木の鳴る音に幼子は
遊びをやめて空ふり仰ぐ
雪景色見ゆるようにと干物を
片寄せ午後のお茶のひととき
身辺を整理すと ....
考えずに
ただ漠然と
並べてみる
君の好きなもの 全部嫌いだった
誠実な嘘で騙してあげるから
死ぬまで一緒にいてくれないか
差し上げる
貴方の好きに したらいい
貪ったって 構わないから
新しい彼女できたら 目の前に
見せつけにくる
死ねばいいのに
命名す
瞬間生まれる
有相無相
有象無象へ
堕ちぬと誓え
「名」は「体」を
「体」は「心」を
現して
踏んで来た「道」
現す「心」
黒水晶
白の躯に
定 ....
愛愛愛愛愛してます愛してます愛愛してます愛しています
春兆す空を二つに分けるごと
飛行機雲は青き陽の中
入院の友に送られ外に出る
日照雨の空に冬の虹たつ
京都には冬が似合ふと初雪に
神戸の人は寒さも加ふる
子等達が どんぐり寄せて ....
哀愁を
助手席に乗せ Jazzを聴く
将軍塚へ
深夜ドライブ
大人とはいえどもひっつき虫まみれ可愛らしいと見惚れたりけり
鬱々とイギーポップとエロアニメはい私は狂っています
あんたには用はないよと言うけれど俺には何の用事も無かった
まず先にネギとニンニク弱火で炒めそっから先は勝手にやれや
本心から料 ....
1)
そのあとは
熱きシャワーを顔に受く
髪にまつはる潮の匂ひよ
(折角の日曜を磯釣で潰すなんてあのバカ男!許さない!)
2)
いざゆけよ
バージェス{ルビ頁 ....
砂時計Gに従い落ちていく
時の流れが優しく積もる
緩やかに流れる時に棹さして
豊かに育て伸びゆく心
刻々と過ぎゆく時は戻らない
カタチなきもの手には掴めぬ
緋の蝶を君のみぞ知る胸に彫る無血のいたみ翅広げ咲く
手のなかの諸刃はいつしか時じくの命となりて食らうかなしみ
疼くはばたき連れて生きるというならばわれをともない生きてくれぬか
この頃は寂しさなどは感じざり想い出に生き始めたるかも
全力で迎えてくるるさまに咲く
沈丁匂ふ道のつづけり
受験の娘にせめて祖母の祈りとも
お守りを買ふ北野天満宮
日の丸の旗かかげたる旧家あり
白き土塀に添い行く元日
隣家に植木職人 ....
わけもなく心和める夕暮れや
秋はやさしさ運びくるらし
音たててころがりて行く空き缶に
信号待つ間の視線集むる
夜半覚めて物読みおればしぐる音
しばししてより また止みにけり
木 ....
ひとしきり赤子の泣き声聞えきて
蜂が屋根より高く飛び行く
入り口に蜂が二つも巣を作り
猛暑にうだる昼に飛び交う
焼けし如く川原の上手はみどりなく
川も細りて水鳥哀れ
狭庭の木の ....
見ることも聞くこともなきチスジノリ橋を経巡り日がなさがしぬ
チスジノリ
血条苔。紅藻類ウミゾウメン目の淡水藻。暗紫色で、多くの糸状の枝を出す。河川に生育し、生育地は天然記念物に指定され ....
放たれし小魚のうち一匹は力なく身を裏返しけり
秋になり 思い返すは 夏の夕
掛け違えたの ボタンをあの日
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