癌ゆえに腰をいたがる母のため娘は毎夜腰を痛める


シャワー室
吐いたイソジン蛇となり
浴びてる君の足に絡まる


国籍が違えば体のナカまでも違う不思議を身をもって知る
アヰイロの階調遥けく うすくうすく遠ざかるいくつもの記憶(トキ)

剥落ある写真の眼差し夕暮れて今日と明日(アス)の間(アハヒ)を行き来せる
向き合うと僅かに見上げていることに気づいた五センチだけ高い君

りゅういちくんって呼んでみたのに「先輩」って防御されたらもう動けない
野を駆けていた犬も老い我が父と散歩で腰の曲げ比べする


鏡には若き日の父と同じ顔
意志も同じく雄々しくあるか
春日さす畑の瓶の水に浮く雀の遺骸青き空かな 目薬は雛人形の味がした2月はとうに過ぎたというのに



いつまでもできませんもの咲く事は
濡れる事を恐れていては



ひらがなできみの名かけばやわらかに
漢字で書け ....
彼の地にて散らん散らんと名乗れども空の狭間に散るぞ哀しき


桜木の袂に立つ吾(あ)君想い吾桜花などと弱さを隠す


白く咲く桜花を愛でて身を寄せる散るが定めの貴方と思えば
 ....
棺桶をひとつふたつと数えてもわたしの居場所なんてなかった


しばらくは神様なんていらないと口笛ばかりふいていた夜


爪先をそろえて眠るあかるさにあたりいちめん洗われていく
 ....
楽しきは酔うていじられまくる時
酔い覚め後のおもちゃの余韻


相向かう絣の彼女に声かけんと
電気ブランを五杯六杯


泥酔し道に倒れて「わかれうた」歌い{ルビ警察=さつ}来たことがあ ....
春夜まとふ身いつしか見えざる東北(トウボク)の桜花幻視する 人気(ヒトケ)なき通りをマネキン誘拐され行く春の日うらら

早婚の少女の睡眠浅し桃色の指先のプレリュード
 
有限の
光を浴びる
金木犀
春も私は
生きているよ
 
仕事の憂さ忘れ彼女と四回戦
それでも朝はやってくるもの


夜に咲く恋にうつつの吸血鬼
それでも朝はやってくるもの


仕事なく金なく友なく死ぬ気なく
それでも朝はやってくるもの
 ....
で、話は終わり。裸足の夢をみる。歩く他には何もできない。 ヘイ!般若、おまえのしかめっ面に落書きをしていたガキだった頃



浴室に溢れる涙どんだけの悲しい嘘を喰らったのだぃ?



今さっきあんたと会った夢の中?いやいや夢の中ぢ ....
「会いたい」とボールド書きして適当にアド打ったメール
ネットを走る


憎んでもいない母の首
嬉々と斬ってかかえて警察に走る


出来立てのスーツをまとうピュアハート
たくさんつんで ....
きみだけが全粒性の愛しさをコップに入れて水で溶かして


いつだかに落とした恥と外聞がひかれていくのをそっと見ていた


お互いのなみだをまぜるセックスをしたいとずっと思っていたよ

 ....
サラリーマン 足だけ歩く ココロ置き
軒先干され 風に揺れてる
作詞家でプロデューサーでフィクサーで
康範仮面は誰でしょう
中耳に日章旗解けをり回廊に夥しき英霊

王国蜃気楼の彼方呼べども昔々在りしとて
サクラ舞う御所の雅楽を耳にして

華奢な手をひき寒梅館へ
今日あの子来るか来ぬかと街角で待つ彼の上降る小ぬか雨


桜花雨に散らされ踏み潰れ
やがて流れる赤い廃液


長雨となるたび庭に出て土をかけ直す

目覚めるなよ



今 ....
ケイタイより幻聴の狂想曲(カプリチオ)その日の午後少年失踪す

杳として知れざれば黄昏に少年マッチすりをり
小屋立てば芝居の怪人隠れ住み若者誘う
劇スパイラル


板の上かたく抱き合うお芝居の稽古を夜も続ける二人


午前2時
公園の隅で{ルビ台本=ほん}を持ち叫ぶ台詞よ
届け世界へ

 ....
アッラーがなんか言ってる。えーと、明日、ドラクエ買うのに休むんだって


こんな娘じゃないはずだってこんな娘じゃないはずだって結婚をする


昨日、みみが長くて、頭についてて、体の真っ ....
この腕の千切るるほどに遠くまで投げたきものは春のみずうみ  
遠吠えの先端を夜に梳きこんで星にまぎれた魂ひとつ




恒星は渦巻く夜を抱きしめる 輝いている自覚はなしに




思い出が次の一歩の糧となる 今はもう亡きあの赤い星

 ....
夜街にて拾いし花びら手で握り
開けばあらわる恋待ち娘


思い寄せる二軒隣のあの人の部屋の前に落ちたる合鍵


恋別れ衣食生き死にあるごとに我は現れ言葉を拾う
日だまりに停車してある軽トラできらきら光るホットサイダー



おじいちゃん早く渡りな大丈夫道路は三途の川じゃないから



祝日に国旗を掲げる家なくて家主の世代交代思う
 ....
四十万キロ越え視線を反射するあたしが決めたい月の満ち欠け




前髪がするりと頬をなぞります無いものねだりはまだつづきます


おもいでをつよくなぞってみたけれど濾過をするにはまだ足 ....
短歌
タイトル 投稿者 Point 日付
遊郭点景紅林008/4/13 22:46
記憶と時間フクスケ108/4/13 10:59
春に手を振る208/4/13 4:45
実家にて紅林308/4/13 4:10
青空A-293*08/4/13 2:19
春が回ると想い溢れてどうにもこうにも目が回る[group]木屋 亞万2*08/4/13 0:36
知覧の地より頂いた手土産に寄せて相田真理子108/4/12 20:31
ながれたそうめんあつめていったこもん9*08/4/12 13:21
酔った勢いで詠むとこんなん出来ました紅林0*08/4/11 23:55
うすくれなゐフクスケ1*08/4/11 22:56
春の温室308/4/10 20:37
常緑殿様が得る108/4/10 17:19
それでも朝はやってくる紅林2*08/4/10 13:06
そして裸足の夢をみる因子2*08/4/10 1:19
石を継ぐ者本木はじめ6+*08/4/10 0:09
走る紅林1*08/4/9 23:57
すべてのラストを保存したのに春日2*08/4/9 22:03
ココロここに在らず西日 茜4*08/4/9 10:43
追悼する気のない追悼歌紅林1*08/4/8 23:25
時の彼方へフクスケ208/4/8 23:10
平安ブルー 26[group]北大路京介3*08/4/8 19:34
紅林308/4/7 22:35
少年フクスケ208/4/7 21:54
舞台紅林3*08/4/6 22:48
巨人なら絶対勝つと思ってたピッピ408/4/6 17:26
遠投A-294*08/4/6 13:09
私の夜空石畑由紀子5*08/4/6 1:42
拾い物紅林3*08/4/5 22:34
思春季本木はじめ2208/4/5 20:37
月までの距離春日2*08/4/4 20:28

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【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
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