教室に
きみがいなくて
どうすれば
これからずっと
生きていけるの?
長身の SALLYの手つかみ 背後から ジェットスキーを 操るように
春なのに 指先凍え 泣いていた ため息の花 部屋に溢れる
柔らかな あなたの文字に 愛溢れ 「元気ですか?」に 返事を書けず
そのちいさな背中は全部しってるの きらきらおでこにそっとくちづけ
あたしにはあなたになにか伝染せるの きみにもらったインフルエンザ
ようせいが春のおとづれ告げる音 きみの大きなくし ....
正義感溢れる言葉裏腹に弱い心を覆う隠れ蓑
風となりポストに届く封筒の雪の切手は夏に一目惚れ
広島の奥座敷だと言われてる湯来温泉の湯は恋に効く
空耳のような気がする君の声魂同士密談交わ ....
長い髪がどんなふうに垂れるのか その白い背を 思い描ける
椿にも桜も菊も石南花も 指先のあとがこゆく残る
バスタブで 漂白すませ 漆塗り あなたに金の 蒔絵を描いた
棘のある野薔薇にそっと口づけるようにお酒を飲みなよ、きみは
お星様 えいえい力込めましょう 割れたら海に 捨てておきます
エメラルドグリーンのバッズ 煤焼けた肺に早蕨芽吹き、噎せる
....
雨後の庭朝日に青葉色さえて妻は明るく出勤しゆけり
遠くから近くから様々な楽しき音今朝の坂本陽ざしに映ゆる
後一年妻は最後の勤めなり読書をすると朗らかに言う
しゃららんと空のなる音 見上げれば28個の月の語らい
あなたから 耳のピアスを 引きちぎり 真紅の薔薇の 花びらに刺す
枯れていく
百日紅に
夏鳥の
運んだ枝が
花を咲かせる
きみの落
した夕闇に
は誰かの
為にあけられ
たすきまがある
割り箸の
背中を真っ直ぐ
針金の
両手は空を
飛ぶようにして
こわすわけではなくただもとからこわれているからことばは漏れて。
びしょうびしょうに寝しょうべんみたいに漏れたことばあたまのスポンジで。
ココハドコ? ....
麻痺
この線を 越えていくのに 必要な 心の麻痺は 準備できてた
閉鎖
無残にも 俺の巣穴は 閉ざされた 行き場失くした 捨て身の殺し
惨劇
暗闇に 俺の怒りが ....
死にかけた
山で吹雪の
向こうには
斉藤の部屋
の灯りがある
春かすみ藍色の水鳥が舞う湖の架け橋渡りけるかも
枯れ葦の水辺たわむる鴨の群れ飛び立つ音に心騒げり
浅みどり新芽つけたる木々を見つ心新し空を仰ぎて
黄みどりの芽と花が合い桜咲きける ....
春雨に煙り見果てぬバベルの樹の根元の茸か{ルビ業平橋=なりひらばし}駅
「日いずる」国まで来ては魂の香料探すか 雷門
浅草で吉野家入りLunaSeaが小雨まじりにしみる街の灯
....
あこがれのバニーガールを追いかけて月まで行った行方知れずの
稲妻がいつまでたっても落ちてこないとぐろ巻いてる 「春なの? バカなの?」
あたらしいスライムを素手で殴りたいきみのしっぽにかじ ....
母親は
誕生日には
一人旅
数日間の
ホテル暮らし
十年も
一緒にいたら
どうなるの?
きみは笑って
はぐらかすけど
軒下の
お地蔵さまと
道ばたで
遊んだような
転んだような
知りたいな 君の内面 輪切りして 閲覧自由の スライド作る
天秤が上下に揺れる様子見て火星の重さ勝手に測る
SFの小説読んで夜空見る広い宇宙は嘘の塊
苦しみを和らげようとする笑顔恋に仕事に拘束される
欲しかった望遠鏡を手に入れて覗けば見える前 ....
朝早し冷たい空気通り抜け妻の車は勤務にいそぐ
妻に又何かをせむと心やり描き始めにし昨日の絵
一人いて心に懸る妻のこと共に料理を作る楽しさ
戦って傷つけるみたいに書く彼女 濡れ光る赤に私は惹かれる
責任はないよ 決まっているじゃない ハードディスクを壊してオシマイ
甘くやわな やさしい言葉 くれるなら 電子メー ....
松の葉が
ささった髪が
うれしくて
飛び跳ね回る
きみとカエル
信じてと
私の文字で
書いてある
眠る私の
手紙、筆跡
水蜘蛛が
枯れ葉の下で
眠るのは
弟のため
妹のため
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