楚楚として佇むつぼみ人知れず闇にこぼるる寝屋の白露
暗闇のライトに浮かぶ机の離島座る少女仄暗き右手
群青の影さす水脈の在りし日々世界は涙に蒼く翳りて
手術台横たわる我の開口部のぞけば霧の追憶と空虚
窓の ....
降火の手レビ記の鋭像を射る瀬砂
saysな刹那のメモランダ無花
引火学マルスのする幕が簡易
淫が因果す韻er6
端短歌 淡々炭化 耽加担
カタカタ穿つ幼年 ....
罪の森きみの手を取り「逃げよう」と言った途端に僕も罪人
森のなか追いかけごっこふたりして迷い込んだねもうひとつの森
瓶詰めの蝶を埋めます木の根元「飛び立つものはすべて埋めます」
....
からからと
蝉は
姿を消してゆく
夜のおわりに
ぽとり
落つく
砂浜に
ひかる
素肌のにぎわいが
白くつめたい
....
太陽が熱いとカミュの異邦人読んでニヤつくもうひとりの僕
古本屋カフカの森に迷い込みレジのあなたを見れば毒虫
アンデルセンマッチを擦って飛び移る絵本に踊る炎の人魚
スウィフ ....
不条理と言ふには俺の若すぎて 八月の雨、雨具に染みる
ボサノバの流るる街区後にして いしだたみ踏むはやはらかき夜ぞ
真夜中の高速道路に背をむけて 密やかになく窓辺の {ルビ椋鳥=むくどり}
晴天は、たくさん好きな人がいて、その人が死ぬと大声で泣く。
抜歯したあとでミスドの店員と腑抜けな笑顔を見せ合っている
関われる話題がないのでROM ....
試みて 小さな揺れる 白く塗れた あなたの唇に 触れてああ、あ
飛行船はるか下方に点となり僕らふたりは帰れないまま
「ふらわぁ」と君がひとこと呟けば辺り一面芽吹きだす花
明け方に鏡の部屋に迷い込み乱れ咲いてるきみの朝顔
花園で追いかけ ....
いたむ目に
また
煙り刺す
秋の空
誰か気づいて
夕立ちの人
仕方なく
灯すほのお
と
苦い液
吐 ....
夕暮れに花を選べばひまわりが遠いどこかでうなだれている
草むらの茂みに隠れ咲いた花ひとりの兵士 目は閉じたまま
ゆっくりと開いてゆくの花びらがだからわたしは滅んでゆくの
....
屋上にスカート揺れてあとは空ばかりが残ってしまう学校
渡される廊下で後ろ振り返るきみによく似た少女が今も
出来すぎた出会いに怖れ隠せない手を繋ぐだけ見つめあうだけ
影追っ ....
汗くさきシャツも血みどろの手もなく夏は終わりぬ八月のさなかに
うすあおき裸像をきざむ人のあり風土を捨てた身なれば軽し
父母よごめんなさいね双の手にかなしみのほか何も持ち得ず
白鳥はお ....
玉葱の 織り成す層の 隙間にて 光を超ゆる 群足(速)似非虫
有名無実が 無名有実を 凌駕する 学力低下 尾崎と みつを
ガムバッテ 全速力で 行き止まるか ....
ぶつぶつと汗ばむ肌に沸く灰の泥のように散る溶けて骨になる
C2のボトルが夜の始まりでダストボックスに蝉の抜け殻
「きょうだけはけものにさせて」「けものならすききらいなどないはずなのに」
まっしろなシーツの上の波が凪ぐ 引き攣る指が津波 ....
歌声が
僕を動かす
なんて言ったら
歌う君はさ
信じるだろか
ローリングする着陸機よピッチングだけはするなよ いざランディング
懐かしい名前でふいに呼ぶ人のありそうで怖い乗り継ぎの島
あの雲の影はほらそこ あの影の雲はあの雲 青い青い海
雲は皆 ....
危険です真似しないでねハブクラゲつんと突付くと面舵転進
道脇のガードレールに何気なくアカショウビンが止まっています
真っ白なリーフエッジと砂の浜 引き潮どきの{ルビ美=ちゅ}らさ島々
....
交差点
ふと立ち止まり
見上げれば
青一色と
白い雲
Date:20th,July 2004
23rd
なにゆゑの 朝かゆふべか
日に問へば
我も知らずと 青空の午後
朝靄に煙る海岸線伝い歩けば白いくじらのあくび
砂浜に誰かの書いた「速達」の文字に急かされ振り向けば君
波音に耳を傾け君の背に地図を広げて「夏」始動する
陽だまりに投げるビー玉 あの海 ....
つゆばれて熱に浮かさる吐息熟る夜露ばかり訪うひともなし
愛してると告げなければサヨナラという必要もないつかの間の宿
雨脚の途切れる宵闇濡れた肢体愛人を駆り峠を越える
ゆるゆると夜に汗ばむ白き糸呼吸を止める喉に絡んで
奥座敷すまし顔の風鈴を君に着ければみだれ鳴るなり
縁側で闇を見ている妹の白いうなじが僕を呼んでる
夏野山汗ばみながら駆けてゆくゆくえふめいの妹の兄
鉄塔の錆びた階段昇りゆく100階したから姉とは呼べづ
鏡台に映る妹べにを ....
蜜色のレクイエムなりや君の目の星夜の胸に思いもて眠り
酩酊の月影窓を濡らすごと恋病む胸は揺れて輝く
傷つきて背に暮れ色のボヘミアン君が言葉に寄る辺みつけり
草も木も夏の盛りの気も失せり永久に変わ ....
散歩道 「猛犬注意」の 文字探し
吠えられまくって 至福の喜び
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【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
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