ポトポトと 上から何か 落ちてくる
天国にいる 君の涙かな
天使って いえる顔じゃ ないけれど いいじゃない? 仮名ぐらい。
変色を免れていたあの日彼が歌集に閉じた水色の蝶
傷ついて体操座りで一千年蝶の呼吸と風化を見てた
美少年微笑している美少女の水晶体の奥でこはれる
もういちど橙いろの明るさに ....
(絶望している女の子に)
☆物語の捏造までも企てて世界の意味を欲してやまぬか
☆がんばれ、と言いたくなくて、死ぬな、とも言えないけれど、君が好きだよ
(ゴスロリファン談義の最中に)
☆ゴ ....
オトナにはなりきれなくてコーヒーも砂糖とミルク入れてしまうの
オトナにはなりきれなくてお刺身もワサビをつけて食べられないの
オトナにはなりきれなくてバーボンもコーラで割らなきゃ飲みきれ ....
他ならぬこの僕自身の
僕だけの
僕だけにしか出せない声で
祈ろう。
誰かにではなく。
冬空を眩く包む
月暈の下。
路地裏で泣いていたもの
....
コンコースですれ違う人に殴られる
それが悪夢の始まりであった
階段を駆け下りる足は絡まって
ひとりふたりとともに倒れる
改札の人だかりの中つっこんで隠れたけれど
尻尾は隠せず
新宿と代々木 ....
シナモンという単語には強引に美味しそうだと思わせられる
と言うのも母ちゃん作のシナモン・トーストが僕は好きだったから
寝転んで椿に話しかけるとき午後の紅茶もすでに冷たし
海のない地表の上を航海す既に明日も干乾びている
夕映えの冬の湖凍りつく阿修羅のごとく人生は鬼
バランスをなくしたきみは ....
北海道みたいにきれいなきみの街 迷彩服で匍匐前進
堤防にきみと二人で座り込む恋と平和を浪費するため
溶けてゆく定めを今は忘れつつささやくように降り積もるきみ
よみがえる王 ....
電車を待つだけの存在になっている
自分に気付く未明のホーム
声が聞きたいときに限ってマナーモードになっているから
余計会いたい
生駒山の向こうに広がる
大阪の夜景が ....
赤錆の朱、剥離す 増す耽情
珠肉工場の壇上でキス
蝋人が ガス燈辞を読み上げる
冬の至りは 機械のコトリ
He等、ギィとCubeに帰る鳴き声は
球体関節の音叉の ....
あたしだけみつめてベイビ腐るほど吐いた言葉でジェットが飛ぶわ
カラコンで見えた世界がくちづけであなたに全部伝わればいい
ねえロミオあたし記憶になっちゃうわトイレ ....
言葉だって寡黙になりたい
そう思っているに違いない
僕は押し黙る
回転音とともに目覚める一連の
緻密な音程を残らず食らう
役職がついたからといって
僕は相変わらず ....
夢のあと消せない恋と涙の味はストロベリーの記憶の隅に
通勤に いつもと同じ この道を
歩いてゆくと 工事中
犬の声 またまた来たか 新聞屋
いつもお疲れ うちの犬
青い月 悲しみ帯びる その光
あの人の 涙よみがえる
暮れかけた とんがり山の 山の端の 光のさして 雪またキラリ
ひいらぎに うつる星空 のぞいたら サンタのそりが 通る気がする
ふわふわのとろ〜りたまごハート形ケチャップに込め簡易式ラヴ
青空は世界の王である午後にやきそばパンを買いにゆくとき
みとれてるあなたの美脚やきそばの麺の細さを味わうように
屋上であなたとふたり風に似る高鳴る胸の火災報知機
焦がれて ....
ドーナツの穴に通した薬指キミは微笑って食べちゃったけど
夕焼けとカレーの匂い誘われて結局君を選んだ僕は
なんとなく恋の病に効くモノを君に聞いてる治る気はなし
潜空し 千の苦痛を 宣布する
タイプライタは 葉脈の隣人
酸性土 咲いた向日葵も 又、声徒
[I'm in a beeker] Sun-蜂-花
聖堂を 四肢の無い男が 後に ....
猫舌のあなたのために作ったわ愛情だけは冷めないうちに
プチっ甘い星がお口でひろがって120円心もほっと
スイートな恋ができたら嬉しいな叶えてくれるきいろの魔法
眠られぬ真暗な部屋で音もなく携帯電話の液晶光る
訃報ってなんだかいつも手触りがないから涙はその時来ない
「食い逃げだ」今日の私は言われそうもしも船橋まで出かけたら
間に合わぬことがあ ....
たぶんきみたぶんきみだと思うんだマリーゴールドみたいな空だ
ハート型に切り抜かれてるきみのむね猟銃くわえる真似をしてみる
きみのため蛍光灯を次々とつけてゆくからどんどん消しな
....
夕焼けに 流れた涙 過去に落ち 微笑みながら 消えてゆく
こんな日は自分以外の誰彼の必要性を問うたりしない
遠い日の約束 あれが最後だと分かってたなら守っていたよ
東から西から差し込む宵闇が君をさらってさよならもせず
....
ぽっかりと 息はわたあめ 冬の朝 空もため息 白い月
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