わ・た・し・は
言葉をモザイクのように使う
言葉をクレパスのように使う
言葉を釘先のように使う
言葉を水のように使う
言 ....
目覚めると悪寒がした
体温が何度あるのか知りたくなり
枕元にあるはずの
電子体温計を手で探る
手にしたものは水銀の体温計
脇の下に挟む
3分を待ちきれず
また睡魔に襲われ眠る
自然 ....
声よりも小さいもので
あなたに届くだろうか
目に見えないもので
あなたに届くだろうか
葦茂る水の深みから
あなたに届くだろうか
冷たい夜の水底から
あなたに届くだろうか
あなた ....
弓を絞って
矢を放つような跳躍が
理想だ
一跳びで
虫籠の傍から去る
一切余計なことはせず
一瞬で決める
子供のために
理想を断たれてなるものか
海岸線に寝ころんで
国の皮膚が破れたところを見ている
ざぶざぶと水が侵入しては
さらさらと砂を溶きほぐして
ありきたりに
去って行ってはまた侵す
起き上がり
波打ち際に立って
まだふれ ....
小さな手で握り返した
精一杯の自己主張は
脆くも崩れ去り
斜めの世界で
命を耕しては
空の彼方が憂いを帯びる
いつもさようならは
口に出来ずに
終わりのない結末を
月の欠片が反射 ....
暗記力や集中力を高めるBGMをバックに
アダルトビデオを鑑賞する背徳の午後
その間にも万物は休みなく流転し
文明が確実に着実に発達を遂げている
男優の射精を見届けた後で我に返れば
核で滅亡し ....
ファイトを出して行こう
ファイトを出しながら行こう
マイルドセブンを買いに行こう
ファイトを出して買いに行こう
日付が変わる前までには行こう
オーボエ奏者のボナンザがある日こう言った
20000人の観客を前にステージの上でこう言った
愛用のオーボエを床に叩きつけながらこう言った
茫然とする楽団の面々には目もくれずにこう言った
客席の ....
午前三時
世界は暗い
冷え切った部屋の中で
彼らは
午前四時
未だ闇が地上を覆う
毛布にくるまった
彼らは
月は赤く
少しずつ
地上から遠のいていく
眠れない子供らがそれ ....
世界は球面ではなく
幾重にも分かれた
平面だったのか
白鷺よ
お前に迷いはないのか
さびしくないのか
悲しくはないのか
地下鉄がやってくる
地上から
人間が降ってくる
バニリンが鼻 ....
ごめんなさい
ごめんなさい
ごめんなさい。
私の口癖 ごめんなさい。
すいません
すいません
すいません。
私の口癖 すいません。
私はボールに入れられて
かき回されて
そ ....
わたしは
あなたの音楽でいたい
あなたのくちびるがそっと開いて
嬉しそうに口ずさむ
空に向かって呼ぶように
わたしは
あなたの水でいたい
奇跡の泉にはなれないが
乾いた心を潤し ....
・
衣替えが近いので
冬服を夏服に入れ替えることにした
天袋の奥にしまいこんでおいた段ボール箱をおろし
夏服を一枚ずつ箪笥の引出しにおさめてゆく
最後に
去年の夏によく着ていた
さくらん ....
雨がやまないから寒くなって
あなたの隣にもぐりこんでみた
いつもなら触れられない部分にそっと
触れて温度を確かめてみた
あなたが生きている
そう思うだけで
私も生きていようと思う
....
詩心はいつもこっそり現われては
ぼくをこづく
虫捕り網でぼくは何度も捕まえようとするが
するりとかわされてばかりいるので
ぼくはいつもうまい詩が書けないんだよ
つばめは
どしゃぶりの中を飛んでいった
ヒナにエサを与えた後で飛んでいった
雨の中でもとりが飛ぶことを
知った ぼんやりした頭で
ひっそりしている巣の中に
命があることを想う
....
嘘ばっかり つくよ
わたしは
すなおになりたいから
嘘ばっかり
うつくしい あなたを
嘘のかたまりに
おぼれさせたくて
くるしめたくて
ころしたくて
わたしを
にく ....
ぼくはいつか、
ひとを殺すだろう。
五月の雨のざぶざぶ降る、
世界の中心で。
かなしくて、
くやしくて、
憎しみのようにふくらんだ
き ....
銃口を突き付けられて
血飛沫を上げる
フェンスに
擦り上げられる
ヘルメットの下から
遠く離れた胴体
他人の死を
液晶画面の向こう側に
無理矢理押し込めて
自らの無事 ....
ばあさんが男を一人しか知らないとしても
人生の物足りなさはそこに在るのではなく
今日もやかんの熱湯をポットに注ぐことや
皺だらけの寿命の尽きるのが
再来年でも明日でも変わりはしない
そのこと ....
私は考える
考えるべき生き残っていく方法について
暗闇の中で 私はひとり
いつかの自分を思い浮かべる
理想の人生に憧れて
ひとり いつも みじめに遊ぶ
私は主張をしていたい ....
一人の子が転倒した拍子に
持っていた飼育ケースの蓋が外れて
甲虫が飛んでいってしまったことを
なかったことにしたいと思って
その子がもうすぐ起き上がって
気を取り直すまでの空白を用いて
誰 ....
私の両親は葦舟に乗ってやってきた。
彼らは葦舟の中で私を生み、育てた。
私たちは何も持たなかったが
生きてゆくには十分だった。
足りないものも多かったが
おかげで舟は沈ま ....
たった甘噛み
それが最後
そして最初
味を占めた
腕を滴る
顎を滴る
目の奥の記憶
靡く麦畑
囁く悪魔
もしくは天使や
君の嘘
夜空には
ペガサスが飛び交う
羽音は聞 ....
もう二年ほど前になるでしょうか。
一人暮らしの若い男性、Yさんから、「隣の部屋の女から覗かれているかもしれない」という相談の電話がかかってきました。
なんだか視線を感じるし、自分が帰宅すると息を潜 ....
おいもとめてうしなう
やさきのせつなさは
かなしみとともに
じんせいをまだらに
いろどっていくりぼん
車を止めて僕はタバコを吸った。少しだけ吸って、火を消した。こんなに生産的でない毎日 ....
ねじ式の少年のように
医者を探す為に放浪することもなく
私は医者を見つけることができた
いくつもの検査
結果ステージ2
決して嬉しくない医師のお言葉
手術室へ向かうベッドのアト ....
だあれもいない夜に私はたっています
それは夜のくらさのためではなく
そのくらさが私の影とまじりあうからでもなく
ただ私がどんなものともつながっていない
無縁のものだからなのです
とおくふ ....
薬草が切れちゃって
回復が出来ない
MPが足んなくて
イフリートが呼べない
....
3313 3314 3315 3316 3317 3318 3319 3320 3321 3322 3323 3324 3325 3326 3327 3328 3329 3330 3331 3332 3333 3334 3335 3336 3337 3338 3339 3340 3341 3342 3343 3344 3345 3346 3347 3348 3349 3350 3351 3352 3353
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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