それから
わたしたちは
小さな書物になりました
耳を閉じて
陽の当たらない書庫に
丁寧に並べられて
呼ばれない名前を付けられ
秋が去るのを知りません
鳥たちは渡っていったのか
薔薇の ....
あたたかい
夜は心がさみしくて
くりぃむぱんを食べたがってる
パンをみる
バターを早く買わなけりゃ
毎朝食卓でだけ想い出す
最高の
安全性をうたうなら ....
眠りについた赤子の
涙一筋
大人の期待と
赤子の不安
(先立つ不孝をお許しください)
一筋の涙が辿った
走馬灯よりも短い
私の生涯でした
大人の欺瞞と
赤子の正直
....
ハハ チチ
✰
ここで)ソラヲミヨ ここに) ....
ああ、みえる
銀線、無数の半透明
見える、視える
降りしきる雨、
ああ みえる
*
静まりゆく肉に
心は落ち着き
委ね預ける時、
進行の裂け目が
垂直に開く
なに ....
コップを
ひっくり返したような
暗闇に
黒い薔薇の花が
浮かんでいる
大切なものを
落としたから
爪先で触れた
夜の温度に
君を足して
探しに行く
棘に包まれた言葉は
....
「そうなのです。わたしも、エランドル様にそのことを言いました。
ですが、彼はさらに高いものを目指しているようです。
世界の再編です……」そう言うヨランの言葉は、震えていた。
彼が素人ながらに ....
「分かった。その魔法石は、わたしが預かろう。
しかし、ヨラン。お前はリグナロスとも通じていたのか?」
「盗賊の情報網を軽く見てはいけません、エインスベル様。
あなたの傭兵団の長、エイミノア様 ....
そして、エインスベルの牢獄の鍵が開けられた。
エインスベルは、左手首をさすりながら、牢を出る。
エインスベルは、牢獄で自らの身を傷つけていたのである。
それは、自らが生きているということを確かめ ....
缶コーヒーを飲み干す時だけ
星を見る
冒険の切れ端がポケットの中で
ガサガサとうるせえよ
死んだものはこんな風に振る舞っちゃいけないんだ
もしかして殴られたことなかったか?
同情し ....
おおきな フォントの 文字で 詩を書こう
ちいさな 病んだ 細かい 言葉は
眠たいだけだ
おおきな フォントの 文字で
すこしの 言葉で
ちいさな 言葉を 塗り ....
ある意味すべてが予定どおり(on course)
*
時にAIを
はじまりはいつもAI
それが気まぐれでも
ただ青く澄み切った
空を見つめている
母を思うと
いつもおだやかな顔が浮かんでくる
黙々と大地を耕し種をまき作物を育て
三人の子どもを育てた
どんなに親父が口荒く言おうとも
大地のように耐えた
冬寒く夏暑いこの地で
貧しいな ....
なぜ いきるって
いわれても
しぬのは こわいし
いたいだろうし
よろこびは すくないけど
それでも
すこしは
たのしいこ ....
僕は親父が大の苦手だった
農業一途の働き者だったが
説明しない人だった
子どもの頃仕事中によく怒鳴られたが
そのわけを説明しない人だった
怒鳴られたわけがわからなかったので
いつも僕は不安 ....
甘い糸
手繰り寄せて
あなたの
唇に
行きつくよ
普段は
敏腕な あなたが
恋愛には
無頓着で来た
意味わかってたよ
意味わかってるよ
実は
こわがり
用心深 ....
死者の霊が
家族を訪ねてくるという
秋の終わりの
ハロウィン祭り
死者の魂に
気づかれないようにと
子供たちは
悪魔や魔女やお化けに仮装する
そんな仮装で
ごまかした ....
熱、肉に貫入し
顔面、割れ
激痛、破裂する
立ち上がる声、ビート、歌
この独りに、
たゆたいながら
やさしくうねり
こまやかに
ふる、震え、フル、降る
流れ落ち ....
裂けめ
豊かな人たちが
膨らむ泡みたいに
いずれ消えさるという
真心を疑い
問いを費やし
夕ぐれに貼れたラジエーター
舞ってるのかい君は
煙膜につつまれた雪片
見晴らし ....
歩いていた
夕暮れが近づいて
橋がおち
しずんで
タクシーを止めるのが
下手だったから
君の街まで
歩いて行こう
デパートのマネキンが
指差す方を
何となく信じたい
抱えた花束が
似合う場所を探して
記念写真を撮りたい
....
「ヨランよ、アイソニアの騎士よ、どうしてここへ?」
「ここまでの衛兵は、全て騎士さまが倒しました。しかし帰りは……」
「何だと? 良くやったな、ヨラン。そしてアイソニアの騎士……。
ここにいる ....
エインスベルは壁を見つめながら、沈黙していた。
先ほどから、リグナロスがエインスベルのもとを訪ねてきていた。
「エインスベル様。助けはたしかに参ります。それまで、
どうかご辛抱なさいますように ....
「ところでヨラン。今は何月の何日だ?」と、アイソニアの騎士。
「俺たちは、ハーレスケイドで長い時間を過ごした。
エインスベルはもう処刑されているのではないか?」
「心配はございません。今は、リ ....
極めて具体的な意味で関係ないから軽く死ぬ
「ぼくたちは今日もずっとこれからもしあわせでした。」はいはい
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きみたちはつぶやく
もっとふかい闇をください
いつまで ....
柔らかくて湿り気のある赤ん坊の肌状の空間が薄いグレー。
空の成分について考える。
感覚と距離を体に叩き込む。
意味とかなんて全然わかんなくていい。
俯瞰する自分自身のイメージを何回もシ ....
天空の青は相変わらず、
腰を折った老婆が歩む
杖つきながら這いずるように
一歩一歩の肉の意志、
ママチャリを押す母の手が子を包む
地に足を付け刻まれる時、
天空の青は相変わらず ....
貴族と武士とあなたとわたし
原則は
ゆつくりリズム
なかに韻
ときどきうまく
まとまれば吉
問題は
良心の音
ハモネプし
君の根でなく
みんなのおとね
無意識は
今 ....
あいさつを しない おじさんが 公園のラジオ体操に くる
わたしより としうえの はずだが
歳より 若く みえる
ふとって いる せいだろうか
この お ....
時間と空間は相対的
アインシュタインは
相対性理論に 気付く前に
時間と空間の相対性に気付いていたはず
実感として 解っていたはずだ
微分積分も 相対的だ
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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