この草の匂いは
懐かしくない
どこか
遠い所で育った
草だ
この周りの
草ではない
どこか
知らない場所で
育てた
草だ
自分を責めるたびに
馬鹿らしくなって
結局わたしは変われないのだと、思い知らされて
他人を責めるたびに
申し訳なくなって
結局わたしは嫌なやつなんだと、思い知らされて
わたしにこの ....
太陽光線の当たるところからボロボロと
劣化していく不安から
上着を重ね 傘を差し 手袋をつけて 歩く
汗は血から出来ているのだから
汗を流す私の体は溶けているに違いない
溶けた私はシャツ ....
僕は君がすきだと思う
その細い指で君が
未来みたいなグレープの
ジュースを淹れている
夜のさらりとした空気が
僕らの間に横たわって
少しかしげた君の首を
そっとこちらへむける
....
毛が生えている家が格安で売り出されていたので
後先考えず不動産屋と契約してしまった
見た目は洋風でモダンな感じで毛が生えているのに
中に入ると障子や襖や梁の木目など和のテイストが
....
私は
ひとつであることを望み
ひとつしかないことを拒み
存在することを憎んだ
廃校の向こうにあった陸橋は
ところどころ 抜け落ちていた
まるで試すように
足を踏み出しては それ以上の ....
予告もせぬままに 急なりの訪問
「いつも通りだね。」
眠た気な目で そう言っている
同じ様な目で きっと笑っている
★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・°
....
出してない書類が
陽炎にまじって消えてく夢
現実
泣きたい自分のためのプレイリスト
安物のイヤフォンが眠りの邪魔をする
つけたり 消したり 冷房
携帯電話
....
ゆがんだ
細長い背もたれのいすに座って
ぼくたちは半日を
大きな絵のように過ごした
首筋を汗が
降りていく牧場で
太陽が庇の縁をなぞって
ゆっくりと半円を描き
ぼくたちは昏い絵 ....
いつだって
飛ぼうと思えば
飛べるんだ
空を飛ぶことなんて
僕にとって
容易いことさ
僕は周りに
そう言いふらしていた
いつだって
飛べるのだから
あえ ....
駐車場の樹の下で
わたしは黙って雨を見ていた
輪回しをする子供たちが
家路を急いではしゃいでいた
男たちはうつむいて
路面に何かを探していた
ひとりごとは小さすぎて
誰にも聴こ ....
季節風を操作して
思い出を計測するための
単位を探している
藍色の総譜には
奏でられない音符
アレグロの雲の行進
秋の実りにむけて
受け取りきれない
痛みと喜びを
....
仲間面して
左手の銃をぶっ放す
撃ち抜かれた心臓から
どす黒い血液が
・・・・・・おれが
人間だって
わかったか?
裏切られた右脳が
風に吹かれて
泣いてた
静かの海
ここはどこまでも静寂な 砂がさらさらと、
乾いた想いを落としていく
初めて出会った日を思い出しては
ナトリウムの大気に
耳をすませる
小さな部屋で聞いた
パステルの紙を走る ....
貨物列車が
運んでいく
悪夢を
受胎する 駅
怒りで熟した
果実を齧り
したたる 未来
過去と未来の反復→恍惚
君の名前を叫んだ
花の名前 可憐な響き
嘘
が
舌 ....
スーツが似合うようになりましたね
わたしは褒めているのではないよ
代わりに隠してしまったあなたの素顔が
しかたないさとため息つくから
あの誰にも壊せなかったあなたの庭を
閉ざした扉は ....
りゅうおうがせかいのはんぶんを
お前にやろうとか何とか
そう言ってるが
....
男はひとり 夕暮れを見つめて
沈んでいく 夕暮れを見ていた
歩いていく アイスクリーム屋の姿とすれちがっていた
パラソルの下でアイスを買って 休憩をとると
黄色い海辺を 歩いていく
何人もの ....
どうして涙がでるのだろう
動物園にいるゾウさんが
真っ黒な瞳をきらっとさせて
乾いた風に吹かれる中を
のっしのっしと歩きながら
どうして涙がでるのだろう
目にゴミが入ったのだと
あの ....
陽射しが強く照り付けるたび
懐かしく思い出される夏の日
肌触りのいい
風がよく通るシャツ
あの頃は
いくら汗をかいてもよかった
日が暮れるまでに帰るルール1
七時になっても日は暮れな ....
背中の曲がった老人が
夕暮れに向かって歩いている
歩きたいのだ
だれも
彼に杖を貸してはいけない
赤ん坊を抱いた女が
夕暮れに向かって歩いて ....
離れたくないといったのは、僕のほうで。
離れたいといったのは、君のほうで。
僕らの手は、最初っからみたいに。
空気を掴んでた。
離れたいといったのは、やっぱり僕のほうで。
....
一人暮らしにふさわしい30cm*30cmの机をはさんだ向こう側
君は寝息を立てて眠っている
とは言っても実際、デスクに向かう僕には寝息はとどかない
寝顔は見えて寝息は届かないそんな絶 ....
もしかしたらこれって些細な悩みなのかな
ちっぽけなことで躓いては立ち止まる
あまり不自由したこともないのに
何かが足りない気がしちゃうよ
もしかしたらそれってただのわがままなのかな
ちっ ....
公園でタバコをくゆらせていると
大胆不敵な白いヤツがやってくる
ニャンと甘えた声で
*平成22年3月 詩集「十二色入り」より
ぼくは一人で
柱の陰に背をあてている
柱の外の
広がる世界のそこここに
ヤスコとトシユキとマユミとアキラと
たぶん立ったり座ったり けがを負ったり
だれかの太ももをたたいたりしているけ ....
朝が来るのも、夜が来るのも
自分の目が覚めるのも、眠くなるのも
勉強があるのも、仕事があるのも
自分がいるのも、他人がいるのも
賞賛があるのも、罵倒があるのも
嬉しくなる ....
ただ、月を見上げる
自由を求めるあまり
僕は一人わがままになった
皆に僕の言うことを聞かせるため
ひたすらに頑張った
やればやるほど
皆褒めてくれるのに、どんどん遠ざかっていくようなそんなきがした
僕は一人に ....
もうすっかり真夏だというのに
町内を一匹の羊が歩いていた
川を探しているようだった
取り壊しが決まって無人となった団地が
フェンスと草むらの中に
数棟納まっている
淋しい幼 ....
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