十六年九ヶ月前の過去の俺が聴いていた
滅び 滅び 滅び 滅び 滅び 滅び 滅び、という
乾いたシグナルの源泉が、現在、分かった
今日の日本のことだったんだ
国土(特に地方)は荒廃し
地方の高 ....
○「歯の治療」
歯の治療は
いくつになっても嫌なものである
今は昔と違って
できるだけ痛くないようにやってくれるが
あの特殊な音が聞こえてくると
過去の痛みが一斉によみがえる
「レントゲ ....
俺はこれから
床屋へ行く
伸びすぎた髪を掻き上げる
五本の指に、
確かな熱の伝導
今日も青い青い空が包む
街は人々は光彩に躍り、
肉の激痛は未だ始まらず
俺は大地を蹴っ ....
僕の青春を鎮魂しようと思う
と書いた
鎮魂の詩をたくさん書こうと思う
と書いた
鎮魂という言葉を調べた
魂しずめ
魂を肉体に戻すこと
....
かなしいとつぶやいても
さむいとつぶやいても
いきることのよろこびは
なぜか
こころのそこから
ふつふつとわいてくる
わたしは
かみとよ ....
さみしい
ひとはいつも奇跡をまってる
だけど奇跡がやってきたことはない
つかり過ぎた漬物は
塩辛くてマズいものだが
ウソつき署長に
寝ていた長官とは
韓国の警察の
署長や長官も
お役所仕事に長年
ドップリつかって
マズくて
食えないヤツに ....
その深き夜
ぼくたちは
この世界に流れる
この世界の闇に棲みついた
ふたりっきりの
夜なのだと自覚した
それからぼくたちは
かつてよりよく知っていた幸せを
....
進化をやめて
一旦おとろえてた頃は
たのしかったな
こたつなんか寛ぐよ
きのこ気分
踊れるくらいに 菌人
ある夜 どうしてか
目ざめる再進化
それも突然おわるって
決定してるって ....
笑いながら枯れていった
夏草の影は
種子を残さなかった
わたしたちの手のひらには
やがて海が降り始めた
砂の建築物がぽつぽつと建って
線路が敷かれた
私鉄沿線沿いの小さな部屋で
わたし ....
あなた、あたしの自称詩に
イイね入れたでしょう?
だからあたし
こんなに沢山の自称詩を
あなたには取るに足らない
挨拶程度のものだったかも知れない
でもね
今まで生きて来たなかで
....
ゆだねあかす
ときのながれに
ずんとしずみ
ふんといきる
その場に座り込み
明けた空を臨めば
今日は無気力、
と書いてある
脱力して
ふぅと息吐き
なんていうことない
....
組立作業工員の私は
同じ作業工程を繰り返す
飽きもしないでと言われるが
演じていると思えば苦しくはない
俳優は誰かが書いた台本で
監督に言われた通り演じるのが仕事
工員も誰かが書いた指 ....
「ヨラン、一つ確かめておきたいことがある。
これは、本当に虹の魔法石なのか?」エインスベルが重い口を開いた。
「先ほどの魔法、通常の魔法と異なっているようには見えなかった」
エインスベルは、ヨ ....
「エインスベル。いや、事は俺たちがここを脱してからだな。
しかし、エインスベル。祭祀クーラスの企みを許してはならぬ!
奴は、再びライランテに戦争を起こそうとしているのだ!」
「アイソニアの騎 ....
「ところで、エインスベル様。このごろ、気になった話があるのです」
リグナロスは、エインスベルに振り向いて言った。
「実は、祭祀クーラスが良からぬことを企画していると……」
エインスンベルは、きつ ....
スピードに敗けた 憐れな色は言う
ほつれたセーターに想い出はないわ
ほらどうして 溶けてしまったのか
/からのハスズれ/
輪郭線から 残香がはみ出していますと
夢から戻れない 4 ....
肉体的な苦しみを
ほぼ持たない
私だから今は言える
でもね
ずっとありがとう
出来る
ところまで
出来ればいい
出来る事のありがたさ
出来ない事は出来ないのだから
....
二〇二二年五月一日 「スノウ・クラッシュ」
持ってたけど、学校の図書館に寄贈したSF小説2冊をヤフオクで入札した。いまのところ、ぼくが最高金額入札者。
ぼくを超える入札があったので ....
底無しの暗闇に
呑まれても気にすんな
秒で深淵に
叩き込まれても(うちこまれても)気にすんな
人生にゃ昔から別に
救い ....
自分が 生きていると 言うことを
ずっと 意識し続けたいから
眠りたくない
未熟な 自分の 人生を
未完の ままに したくない
自分が 解らない
というよりも
自分には 自分 ....
もう生きることにしか意味がないから。
老壮(老子、荘子)の世界に遊ぶ。
老壮の世界は、世間から突きぬけた世界だから
そりゃあ寂しいはずだ。
....
猫が見ている
私は悪いことはしていない
それでも猫はじっと見る
正しく生きようと思う
うちに猫はいない
タオルハンカチにプリントされた猫
それでも猫の目は
人 ....
わからない!
何もわからない!
そもそも 「存在」するだけなんだから
何を わかろうと するの
何が わからないの
た ....
押しくらまんじゅう
押されて泣くな
の後の歌詞が分かりません
押されて泣くぐらいなら
大したことじゃないでしょうが
押しくらまんじゅう押されて
亡くなるなだと
ちょっとシャレにならないの ....
逆流
先のイクサが終わり
新しい石垣は重量感がなく
曲がり角の隙間の爆発物の
二本のコードの前で処理班が
頭を抱えていたころ
時を誤魔化したみどりの女人は
旗の手入れに余念がなく ....
暗い森に置き忘れてきた
太陽を取り戻す
深い森に沈んだままの
陽の光を取り返す
捕縛されて
汚されて
捕縛して
汚して
人生はゲーム、
いつの間にか
取り憑かれ
取り ....
「よくご覧なさいませ。ここは、過去の時代の神殿でございます。
神殿には、そこに捧げられた武具というものがあるもの。
お探しであれば、あなた様の武具も見つかりましょう……」
「必要以上の敬語は ....
「次元跳躍を使いましょう、エインスベル様」ヨランが言う。しかし、
「待て、ヨラン。次元跳躍は、今は使えない。リグナロスがいるのだ。
次元跳躍は、その手に触れている者にしか、効果は発揮されないのだ ....
エインスベルの前に、いくつもの屍が積み重なった。
それは、彼女が望むところではなかったが……仕方がないのである。
彼女は、クールラントの未来を背負った身、祭祀クーラスとは、
異なる道を歩むべき存 ....
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