あたしが頭が痛いのは残念ながらあなたといま別れの電話をしているからではなくて二百枚ぶんの入力とずっとあたしの頭のうしろに扇風機の風が当たっていたこととあたしの仕事ぶりというかあたしをずっと金井さんが冷 ....
女という物体は生きている
水を入れたコップに落とされた
一滴のミルク
絡まった細い糸
水中を漂う霧
少しずつ溶けて
最後は白濁
男という物体は動いている
幹に絡み付こうとする蔓
....
ロッカー
見放され
ロッカー
称えられ
ロッカー
溺れて
ロッカー
焼きつくされ
ロッカー
利用され
ロッカー
不意に殺され
今もどこかで
ロッカーが
長く暑い今夏は
去年の抜け落ちた夏を
取り返そうとするかのよう
今というとき
現実というなかに居れば
もはやあれは空白の夏
触れてしまったカオスの感覚
狂気の世界
死と ....
他愛ないことで
妻とけんかして
外に出て
煙草に火をつけると
おそらく風なのだろう
秋の涼しい風が
背中を
とん、と叩いた
わかっている
誰なのか
わかっていた
....
悲しみの色だとか
優しさの音だとか
美しさに焦がれる匂いだとかが
雨に紛れて
胃の辺りを
右往左往している
明日が遠ければ遠いほど
身の丈に合わない闇に苛まれる
....
コンクリートが濡れていた
僕は朝からの買い物でせわしなく移動していた
掌で抱えた袋には
甘い匂いのストロベリーがたくさん入っていた
老婆が向こうの道路で
子供の手を引いていた
子供は小さす ....
ギラッギラの
ココ受けなかったら又数年交通整備の日雇いに逆戻り
....
お前はまちがっている
と言われたって
世の中がまちがっているのだから
正しいかもしれないだろう
けっきょく
誰にもわからないのだ
ただ、ここに居ては
いけない気がするだけ ....
灰色の町
「じゃあ、また。」で別れた後は
いつもの現実に帰ってゆく
流れる景色に消えてしまいそう
君がいないこの町は
嘘みたいに音や色が消えて
ただ君の匂いだけが残るの
心の穴が ....
ことばが流れていってしまった
ぼくのくじらは
それを追って
がばーっとのみこむ
ことはできなかった
衰えてしまって
かなしげな
目をしている
中山道を走り
導かれるようにして 森の中
大谷吉継の墓よ
数百年来 義理人情の風を吹かせてきた
大谷吉継の墓よ
吉継公よ
私の ....
本物と比して偽物というたびに
否定の相の手が入ると思っていると
間違いで
本当に偽物だから
否定のしようがない
南洋の島があって
そこに人が住んでいて
長男は一郎
11男は ....
つきのくらいぶぶん
すくって
わたしが
かなしみを
わすれたころ
すくわれ
あなたには
すくう
わたしも
かなしみも
あとかたもない
むくわれない
樹皮から分泌される
石英に群がる
葉脈という葉脈
と、忽然とヒト
背骨に埋め込まれた記憶から
逃れることもできない
鉄製の門扉は赤血球に錆び
こんにちは
いつかヒトは幼い代 ....
彼女は信仰をしている
流されないでつよく生きてゆくためにやっているのだそうだ
彼女の読経をよこできいていた
ある花の名前を何百かいも繰り返していた
花の教えなんだ、そんなメルヘンなことを考えて ....
夏の終わりの空たかくに死者の小骨のようなヒコーキが白くいとしく飛んでいる
ホテルのプールに浮かんでそれを見てたらあたりまえのことに気づいたんだ
耳は水につかってて水の流れの音がした
なん ....
100829
見つからない
ないからない
ないないづくしの
のっぺらぼうに
ふりまわされて
来た道を南に
逃げるように
もどる
もどる訳は
わから ....
明日は大好きな
カラオケ
ハナミズキ
瞳を閉じて
各種メドレー
皆に声が澄んでいて
迫力もあって上手いと
誉められる。
皆が呼んでくれる。
極めつけは
ARMED AND ....
夜の静寂の中
白い天使が
舞い降りる
微笑む
肌を重ね
時を重ね
食事を重ねる。
生活を重ねる。
朝起きる。
タバコを吸う。
コーヒーを飲む
仮面を被る。
君がいなくなってから
心の中は空洞だ
君の大切さが
分かる。
側にいてくれたら
落ち着くのに
話を聞いてくれたら
明るくなるのに
君は無限の俺を
引き出してくれる。
君は注 ....
運転免許は持ってない
船舶
重機も持ってない
空を見上げてやるせない
煙草の煙も舐めれない
ああ
ロハスって言うな!
虚弱なだけ
カルトって言うな!
皮肉屋なだけ
....
私の神様を殺したのは私だったような
それとも世界だったような
どちらにしろ
全てが台無しになって
しばらくは半狂乱で
泣いていた
もう一回つくらなくちゃ
私の神様
浜にあげておいた
古い舟は
帰ってくると沖に流されてしまっていた
海を眺めると
海面を文字が跳ねていた
潜ったかと思うと
再び跳ね上がる
いつまでも跳ね続ける
不完全な単語の
文 ....
白々とした蛍光灯
清潔な薄いグレーの床
僕の影を映し出す
ツンと香る消毒アルコール
ナースが忙しそうに動いている
『ああ、病院に居るんだな』
と思う
不安げな患者達は
診察 ....
小さな弓矢に込められた
小さな想い
幾たびもひるがえる
風の子たちのはしゃぐ声が響いて
始まったばかりの午後は回り出す
カーテンとカーテンの ....
ゆっくり溶けていく
わたしのからだを するりすり抜けて
なまぬるい温水のなか
ふつふつと 哀しみが込みあげる
広がる波紋 透けた泉の底に
あの日とは違 ....
捨て猫あいさつしない
ビール缶から雨水こぼれた
扇風機の首が折れる
夜が地べたを這っている
高層ホテルが墓石
夜中が地下を新たに作 ....
ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!!ごめんなさい!!!!ごめんなさい!!!!!と100万回唱えていたら、
ごめん ....
朽ちたこの身体に 縫い付けているだけの
手足で今日も 街を這うよ
ギリギリのところまで行って 何も無かったら
それはそれで いいのだけれど
ただ体だけが疲れていて
唯一、身体と繋がっ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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