空を引きずり
波を止め
人を変えた
いくつもの声が
きえた
さかい目のような悪夢を
人々はみた
それでも
悪夢のような日常には
すぐに慣れる
都市の陰欝を
打ち抜くように ....
眠れ 眠れ
と聞こえてくる
痩せていく考えに
意識は遮断されていく
季節に合わせた梨の雫を啜り
飢えを凌ぐ
曖昧だった欲望が
夜に進んで行く中
膨張し始める
簡単に弾ける ....
100911
隣町に雨が降るから
ふるふると傘を差せ
天井から小判も笑い出し
釣りは要らぬと大盤振る舞い
夢かとばかりに
オケラの親子も顔を出 ....
ねむれないばあいは明日に問題がある
敵対と蔑視が約束された時間と場所とがあって
そこに低劣さがまじった豚の
居場所があって
ちょうしにのる
おとったありさまをなんどでもわすれ
えらげな ....
言葉の尿を浴び 割れ目の瞳をこく線
飛び上がりたがるぜ 勘だけ舌の雨
わかるな わからない わかるな わからない
振り乱せ髪 ぴぽぱぽ
衣文掛けがゆらゆら育つ
まわる かまう わか ....
我が街の風景をスナップショットして歩く
日差しが夏仕様に変わり容赦なく照りつけ
避けるように自宅にこもる冷房を効かせて
イチゴシロップのかき氷を食べ腹をこわす
そんな情けない夏の始まりはリ ....
すごく大切で
だけど近づけない
だから大事なもの
いつも手の中にあるわけじゃない
だから大事なもの
考えて色々やってみる
だけど見返りなど全くない
寂しい
....
授業中にゴムで髪を縛っているとき
授業中に口をタオルで押さえてるとき
その瞬間だけまさに君だ 震えるくらいキュートで
最高の君さ イェイ!
スティッチのボールペン…
花柄のペンケース…
....
1991年のお誕生日おめでとうで白白白い世界に
色とりどりの花が咲き乱れ
たくさんの人々達が同時に生まれた
僕の頭の中の白白白い世界は爆発したように
色が付き始め
世界が生まれた
....
ほんのさささいなことで
まほうびんをわってしまった
あの頃は
長屋の辻にある共同の井戸に
水汲み用の手押しポンプがあった
木綿の濾し袋が先に付いていて
最初に水を汲むには
呼び水を入 ....
風のなかで朝が目覚めた
光のそとで夜が深まった
ウォーキングの往路でわくらばを食べた
サイクリングの復路で血痰を吐いた
上り坂でペガサスの小夜曲をハミングした
下り坂でさそり ....
*
ビブラートに揺らぐ空の裂け目を
幻視の鳥が飛ぶ
*
明滅をくりかえすビル群が剥がれ落ちる
((NYという記号を描くその一点として わたしが燃やされる))
....
左からも右からも何も来ない
横断歩道の向こうに少年がいて
赤信号を渡るのをあきらめた
息を弾ませて駆けてきた女は
二、三歩踏み込んだ後
向こう側の少年に気づいて足を止め
....
天井の隅には
蜘蛛の巣があるけん
蠅のばあちゃんが教えてくれた
台所の窓にはヤモリがおるけん
近寄っちゃいかんばい
婆ちゃんは
何でも知とると
だけん
長生きしとるばい
この家の ....
あなたはいつも
ことば
そのもの
あ・う・んの息が
僕の水晶体を潜り抜け
脳髄でぱっちり点滅する
あなたといつも
ことば
戯れてごろごろ
猫じゃらしであやしたあとで
バケツ ....
その日の美術の科目は
自分の
もう片方の腕のデッサン
写実主義の鉛筆は
大気の成分のようにすみきっている
大陸棚から
波紋のようにそそりでた喜望峰にゆきつけば
五指しめす照 ....
優しさの詰まった袋があったら
ひとつでいいから分けてほしい
哀しみの詰まった袋があったら
僕の哀しみも入れてほしい
沢山の傷と
少しだけの笑顔
僕の人生の袋には
何が詰まって ....
砂漠
{引用=飽和湿度に近い街で
渇いた自分を見ている
店のガラスだけではなく
道行く人々の顔にも
同じような表情が広がって
だから
ときどき
父や母の顔を思い浮かべる
のだろう ....
朽ち果てた向日葵と
咲き乱れる彼岸花
柔らかく
過ぎていく
日々の中で
取りとめのない考えから抜け出せなくなっている
秋に実る
豊かな音楽のループ
fall in me ....
太陽は
雲に隠されてしまうけど
光だけ
火花のように洩れている
絵筆を持った少女が
街を見下ろして言う
「そのビル一つ塗り替えられないくせに
人の心一つ塗り替えられないくせに
....
私の
白い爪の先を
撫でる
あなたの大きな
親指
電車の隅に座って
人目を避けて
生きてきたのに
手鏡を見つめる
自分の顔と
その向こうに流れる
車窓の景色
懐かし ....
ぼくはひとより黒くて
くの字に折れたコバルトに
気付いて貰えない
のはわかっているけど
くるくると複眼で見据えても
確かなものなど
なかなか映りやしないけれども
誰よりもはやくはやく ....
眠れない道路のために
枕を置いていく
だから手紙を書きたいのに
便箋が見つからない
右手の方に流れている川は
蛇行を繰り返し
やがて左手の方に流れる
そのためには橋を渡る必要 ....
蒸気機関車の車窓から
景色が後方へ飛んで行く
山は碧から朱に変わっており、
山肌には不気味な道が這い回る。
しゅっしゅらしゅっしゅっしゅ
しゅっしゅらしゅっしゅしゅっしゅらしゅっしゅ
....
オタマジャクシが
ぼくのまぶたの裏側に棲みついてしまった
けれど、だれからもみえない
ぼくにも
影の輪郭しかみえないが
たしかに棲みついて動きまわっている
....
平日は
ぎっしりと湿った砂が詰まった頭に
素敵な大人のお面をつけて
行列の最後尾で傾きながら
特別快速の通過を待っている
休日は
いっこうに衰えない逃げ足に
穏やかな家庭人のジャ ....
それが一日で終わるなら
(一年に忘れ)
一年をともにするなら
(十年は思い出すだろう)
*
捨てたのですね
思い出を
あした詩人が
なん ....
死んだところで
傷跡なぞ残せるものか
生きてこそ
痛みを分かち合うのだ
太陽が睨む / 私は目を逸らす
太陽が睨む / 私は目を逸らす
太陽が睨む / 私は目を逸らす
太陽が睨む / 私は背を向ける
太陽が睨む / 私は靴を脱ぐ
太陽が睨む / 私はうずくま ....
日々の生活に伴うさまざまな枷
精神的労苦から逃れるために
うたをよみ酒を飲む
ずっと ずっと ずっと こうして
暮らしてゆきたくなんて無いけど
互いの鎖を共有しようなんて人には言 ....
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