素敵な時間を過ごしましょうよ
夏の海のとろけるような熱気を一秒で凍らせて
きっと西瓜は絶品でしょう
歯茎に滲む野性は目覚め
白い歯は無敵の歯ぎしり
裸足の裏に忍ばせた過去は
振り返 ....
午前0時
時計が動き出し
違う誰かになって行く
影を置き忘れて
朝を待ち
昼になり
夜になる
目が冴える
鳥達が目覚め
パンを食べ
ジュースを飲む
目の下に隈ができる。
....
重陽の蔵出しの美酒を酌み交わせ
この吟醸香
この酸味
この甘味
5人のミューズたちには
エメラルドの翅を与えよ
夜半には雨になるって
ならばあのブナ林まで飛ぼう
あの立ち枯れた樹々 ....
美しい季節は今だけ
やがて冬が来れば
エノキもヌルデも葉が落ちよう
薄日を貪るように
凍てつく地より葉を伸ばすしかない
春に樹々の葉繁れば
夏の終わりまで眠るしかない
死んでいるかのよう ....
三ミリ
ほど
白い部分が見えるまで伸びた爪
を
今日も放置した
自分の
体
に
誰かの爪が
食い込んだ
自分の爪より大きく厚い/turn off.
痛みには種類が、
....
押すと引っ張られ
引くと押され
何もしないと何も起こらない。
透明な膜がある。
昔の徳永を聞き
うっとり聞き惚れる。
純粋な気持ち
癒される。
ポンポン跳ねる
フワフワ浮いて ....
人生、快楽と苦痛は紙一重
見られた後は
確かに気恥ずかしい
でも同時にちょっと
嬉しかったりもする
見られる前に見せるんだ
自らパンツを
脱ぎ捨てて
人生、勇気が必要だ
見せ ....
海が青く見えるわけをいくつ知ってる?
夢路のフェリーをたどれば
水脈の狭間に浮かんでいるクラゲたちの
そのくっきりとした輪郭
流れ藻のかげには小魚たち
大きな魚も隠れている
飛び出 ....
おたまじゃくしたちはみな元気です
明るいネクラの未婚
賢しらな{ルビ猿=ましら}の胃の中で
自詩も
アポトーシスも悪くはないけど
溶けもせず
溶かされもせず
ひとりひとりのとおりに
....
デートをした。
中国の女の子で、
体は僕の3分の1くらい。
にこにこしながらくすくす笑う。
出会ってしばらく離れていたけど
思い出したように手紙を書いては
それぞれ送り合っ ....
さてね
何だっけ
真昼の太陽が
斜めに
今日は水曜日
何だっけ
ちっとも風が吹かない
秋は更けゆく
妻が本を読む
何だっけ
ハハギキホウセイ
よく売れそうな名だ
全ての音は
その意味とは別に
風としての役割をもっていて
幼気にも震えながら
あなたの声になり
そして歌となる
世界の空気を吸いなさい
それはあなたの前にある空気です
すべてが混ざ ....
ふんわり雲に抱かれたら
ぽかぽかあったかそうだけど
ほんとは凍てつく冷たさだ
騙されるな
氷つぶてを投げつけられるよ
やっぱり抱かれるなら
ふんわりおっぱいの女の子さ
晴れた ....
レモン色のチューリップが
それは雨天のせせらぎであって
顔は飛沫(しぶき)をはじいていたのです
あなたは最初の花ですか
植物図鑑のはじめですか
あなたは「赤」のはずなのに
あなたの夢み ....
胡桃の中の絶唱を聞いたか、きみは、秋が永遠へと
墜落する夕暮れの胡桃の中の絶唱を。この哀しみが
どんな故 ....
美しくない
生き方をするのなら
おまえは
蟻んこ以下なのだ
田畑を耕し
土を作る
蚯蚓たちよりも
醜いのだ
おまえが実現することのできる
その精一杯は
美しく
生きることより
....
川の岩盤を流れる水は
岩盤の裂け目から
襞の入った白いレースのカーテンとなり
直下の岩盤に落下した水はまた元の流れとなり
水は岩肌を滑るように流れ
そのぬめぬめした岩底には
泡一つ遠目 ....
敬老の日に
長寿と書かれた饅頭を
仏前に供える
おじいちゃん
困惑気味の笑顔になる
夕食どきには
NHKみてた人だもん
きっと納得してくれるよね
敬老と長寿はセットになってるん ....
おれが悪かったよ
おれが悪かったんだ
おれが悪いんだ
許してくれよ
おれが悪かったよ
おれが悪かったんだ
おれが悪いんだったら
頭を下げれば気がすむのか
そうさ ....
ぼくの壊れた心のなかで
きみが音の出ないハーモニカを吹いている
空き家の隅に捨てられていた
埃まみれのギターをチューニングしたら
きみはあしたの曙光に歌を返すだろうか
悪いふりをすればするほ ....
情に割れた鏡
病む満月の下
碧い血は流れ
縄張りに疲れた狼は
静かにその役目を終える
月よ 虚仮
あなたの後ろ姿に隠れ
逆らって生きてきた
太陽が笑えば
針は闇と ....
がらん、としてしまった
食卓の上には
先程まで
私の口を喜ばせていたものの
抜け殻があって
半分
より、少し多い量を
残してしまったスープは
冷静な目をして
こちらをじっと見 ....
脳裏に浮かぶ、三角形、
円高介入、どうかしてるよ、
CDショップじゃ佐野元晴が、
ビリリと引き裂く怪しい音色を聞くのは嫌だ、
食器の壊れる音なんてもの、
労働よ僕には降ってこい、
....
海へ
いきたいと
いったら
つれていって
くれたかな
月が
みたいと
いったら
雲を
かきわけて
みせて
くれたの?
そこまで
しないよ
そこまで
しない ....
きみは、完璧すぎた。
だからきみは死をはかった。
きみは、完璧すぎた。
いらないものなどなかったし、ほしいものだってなかった。
きみは、完璧すぎた。
穴を掘り穴を掘り穴を掘りつづけて ....
なぜ 悪夢ばかり
みるんだろう
社宅に10年いた
暗黒の時代
圧制された
会社の配列
同じ部屋
同じ間取り
真向かいに住む家族の
給料さえもわかってしまう
プ ....
運河に架かる橋に立つ
とおく
離れた風景
それは空が広く
開放的な風景でもある
けれど
あるべきものが何もない
陽は
とおく
小さなビルの彼方に落ちて
地平の近 ....
ため息が
カモメとなり
秋の空高く羽ばたいていく
ヒツジ雲のせなかで
羽を休めていると
ヒツジたちはみな
おなじどこかから
もうひとつのおなじどこかへ
歩いてきたことが ....
偽りのやさしさを振りまいてきた
悲しみも知らないし
よりそうこともできないくせに
見せかけの安い言葉を並べてた
ずっとずっと本当にずっと
抱いていて欲しかった ....
ごめんね
そんなふうに
わらってあげられない
せめてどこかに
やさしいことばが落ちていたら いいけれど
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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