{引用=壱}
部長失踪
「たいせつな家族を探してください
栗色のロングコート・チワワ2歳、名前 部長
狛江市と調布市の境近辺で行方不明になりました」
雨上がりの駅前、電信柱にカラーコ ....
企業は消費者の奴隷か?
お客様はほんとうに神様か?
ああものを買うときおれは神様なのだろうか、
ものを売る人に向かって
真実の愛を与えうるのか
でたらめだ
どうでもいいほどに
企 ....
この夏何匹のミミズが死んでいったのか考えています。
死んでから干からびたのか、干からびたことで死んだのか、
そういったことです。
それは世界の秘密、
幼いころはどんなことでも秘密のように感じて ....
あたしをアンタで割らないで
ゼロ掛けて 消し去ってくれた方がマシよ
「・・・そこまで言うか」
憤慨する俺を尻目に
おまえはコップの水に飛び込んだ
上白糖のように
一瞬で水和して
マニキュ ....
何を願い
何を望むか
何を思い
何をするか
何を祈り
何を……
楽園は歪だった
自由の楽園はいつだって歪だ
自由って言うものは
何かに執着したら自由じゃなくなる
誰が言ったかと ....
暗くて
じめじめした
この森の中で
最初にしたことは
女戦士との闘い
クロロホルム嗅がせ
拉致してきたのは
キャットファイトの
日本チャンピオン
ほらね
覚醒した彼女は
....
仕事をしたいけれど見つからない
元々仕事がしたいわけじゃない
いろんな理由があって
僕たちは今日からNEETになった
世間体とか家族の目とか
そういうものが気になるうちは
まだニートと ....
もう何年も前のことだけど
妹と自転車二人乗りしてスーパーへ行った帰り道
道の真ん中に袋に入ったままのえのきが落ちていた
そのすぐあとに五個セットのティッシュ箱も落ちていて
誰が落としたんだろう ....
ぼくは力をかき集めた
あんなことを我慢した
あんな日々を暮らした
あんなつらい思いをして
もう少し様子を見る勇気
そんな勇気をかき集めた
そんな勇気を思い出した
....
暗がりの奥で
をたたずんでいる
白い影が
微かにゆらめく
よく見えない
曖昧な表情(カオ)
の 巫女
の 絹ずれ
の 音のたびに
後退し始める
時空
この部屋はパラダイスで
この部屋は不夜城で
この部屋は孤独とか生活とか落ち葉に埋もれた空き箱で
軋む床の上の布団に丸くなって収まったまま
浅い眠りとか深い眠りに落ちていく
いってしまえば ....
人気のない夜道を
襟を立てて歩いていると
目の前で
地面がひっくり返っている
そんなことを妄想したり
要求しても
何もあげられない
三点倒立させても
何も出てこない
....
三つのマッチを一つ一つ擦る夜
始めは君の顔を一度きり見るため
次のは君の目を見るため
最後のは君の唇を見るため
残りの暗闇は今の全てを思い出すため
君を抱きしめながら
小さなザックを背中に背負い、懐かしい山村のバス停で下車した。少年時代を過ごした村である。すでに稲刈りも終わり、刈り取られた稲の株から新しい新芽が立ち上がり、晩秋の風に晒され微かになびいてい ....
海月
あやふやなままで 僕は存在している
真っ白に透けて どこからが僕なのか分かりにくいけど
ほんの少しずつ 記憶は捨てていかなくちゃ
そうしないと 完全に沈んでしまうから
僕は海月 ....
急に寂しくなってまたメール
返事はいつもすぐか日をまたいでのどちらか
お金が欲しい
休みと彼女が欲しい
癒しと居場所が欲しい
急に寂しくなってまたコール
「電源が入っていないか電波の届 ....
.
正義はきみの中にはない。もちろんぼくの中にも。それは空にかかっているが遠くではないいつも宙を漂っているがすぐ近くにあるのだ。見ようとすればいつでも見えるのだがきみは見ようとしないなぜなら ....
なにかをやりつづけていると
なにかをやりつづけているなりに
できているわたしがいる
こんなこともできるんだね
あるひとが
あるわたしをみつけて
いってくれた
それでい ....
僕は今日もずっと山手線に揺られていて少しばかり疲れたんだけれど、
何だか割合座り込んでいても何かをしているみたいだよと、
僕は無感動な日にだって手招きをしていようとする、
そんなマガジンや菓 ....
深夜帰宅して
一人で遅い食事をしていると
ふと封が開けられないままの
なわとび縄を見つけた
息子がなわとびが苦手だから
ある休日
百円ショップで買ったものだった
次の ....
君が伝えたかった事を、
僕はどれだけ受け止められたのかな
崩れてしまった、
あの日々の中で
もっと優しくなれたら
なんて
遅すぎるのに。
あと一回だけ 会えたら
....
洟を垂れた
十円玉
若い空き缶のなかに転がる
長い
一本道の
震えた
神経
友達は
黄色いセイタカアワダチソウたち
幻想王国で
手を振る
道路の
向こう
夢と夢を繋い ....
じゃらじゃらと指があそんでる
手のひらをすべる舟でゆく
月のない
だけど明るい砂の上
大切なものがさらさらと
くびれた小瓶に流れこむ
オールを漕いで 砂を ....
始発列車の車窓から見上げる空に
いくつもの星が瞬いている
町も野原もまだ眠りについていて
星明かりはひどく饒舌で ―― あぁでも
下らない言葉ならあんなに知っていたのに
俺が繋げ ....
気がつくと
もう時計は
1週間の時を経過していた
どれくらい
眠っていたのだろう
この 北の磁気の中で
どんなに
どんなに
愛されても
情けないこの心は
元の位置ちゃん ....
存在するならば
奇跡さえ信じられよう
夜と朝の狭間に
私はひとり。
薄紫の空を見上げ
深く息を吐いてふわり。
月は薄く、儚く遠く
今にも消えてしまいそうにひらり。
夕方と夜の間に、いるよりもっと
....
たとえば、
精密に作られたメトロノーム。
大きく右へ、大きく左へ。
素早く右へ、素早く左へ。
常に同じリズムを刻むために、
右へ振れたのと同じ分、左にも振れる。
ゼンマイが切れるまで、ずっ ....
アンテナをセットして
あなたに送る。
『元気ですか?』
見上げた夜空に
ぼんやり三日月。
『いま、何してますか?』
風が大きな音を立て
私の髪がバサリと揺れる。
『 ....
泥沼に花を咲かせた
得意にもなった
昂揚にも満たされた
泥沼だからこそ
こんな綺麗な花が咲いたのだと
話してあげたくなって
ゆくひとすべてにそうした
花が咲い ....
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