わたしの心に 雨が降る
ひんやりとした それでいて どこか懐かしい
優しい声色を帯びた 翠の滴が
わたしの心をよぎっていく
止むことなき 兵士の流血のように
途切れることもない 恋人たち ....
浦島太郎は海を見ていた
浜辺で膝を抱え
亀が海から来るのを待っていた
まだ青年だった
衣服から露出している腕や脚は
しなやかな筋肉で覆われていた
亀をいじめそうな腕白な ....
涙をもよおす
悲しい気持ちが嫌なら
喜怒哀楽を捨ててしまえばいい
他人の眼前で
恭しく跪くのが嫌なら
傲慢に人の背中を踏みつければいい
自己犠牲の果てに
全身から噴出す汗を流すの ....
早朝の河原で
かすかに首を動かし
じっと横たえる獣がおりました
わたしはそっと抱き上げ
セーターにくるみましたが
手袋を噛んで
小さく鳴きました
カラスにやられたのか
鼻先に赤いも ....
空を見上げた
ひつじみたいな雲が浮かんでた
真っ白で機嫌が良さそうな雲だ
空を見上げた
飛行機が音を立てて飛んでいた
僕が見たことのない国に行くのだろう
空を見上げた
天使がふわ ....
もう1ヵ月
まだ1ヵ月
彼と繋がらないように
思い出さないように
ずっと耐えていた
とあるサイトで
....
ドアをこじ開けて
落ち葉の溜まりに足を下ろし
腰を下ろした
すべては自分の
過ちだった
薄いワイシャツを羽織りながら
私は息を吐いた
明け方
左手に風が沈黙を守り
右手に信号の無 ....
私は凍てつく雨粒に塗れて居る。空もアスファルトも真っ黒で、私は脳裏に流星の雨、全ての宇宙を思い浮かべ、其れ等全てが記憶の粒子として脳に埋葬される事を夢みて居る。今年の十一月は毎日が素直な冷たい雨の天 ....
私は今日も終わる
夜明け前の 世界で
寂しい微笑みを浮かべさせられながら
私は 今日も 終わるのだろう
世界は地獄だ
迷路の出口を 走り回らされた
夢が生まれる
希望は だけ ....
「苦しくなるのをやめにしないかい?」
「、そうだな」
「ところでこんな話があるんだ」
「なに?」
「忘れてないだろ、ほら、あれだよ」
「楽しい話?」
「そうさ、今日だってあったろ? ....
ひどく暴力的な気分
涙 ....
おんなとわたしもまた
時間や空間や生命のいちぶをなした
ちいさな文明にちがいなかった
川は文明のゆりかごだ
ヴォルガをみつめていてそんなことを考えていた
青と灰いろに ....
窓から
あなたは手を
しっかり振って
千切れた白い指をばら撒いて
電車と去っていった
撒かれた指は
日増しに
育って
鉄釘のように伸び
タイヤに穴を開けもした
だれも
どうす ....
僕は
知っていることと
知らないことを同列に語ってはいけないと思い
月についての
青いだとかまぶしいだとか
ありきたりな語句を沈めた
ほらね
僕の話なんてそれほどき ....
くじをすぎても
かえらない
にんぎょうを
かってくれたママ
えんりょして
うけとらなかった
ぼくをうむ
はずだったママ
死んでも軽やかに横たわる子猫の上に
その兄弟はいつまでも座っていた
擦り寄ったり愛したりせず
ただ、冷たさを感じているようだった
剥いた目は光すらとらえない
傍らに居た祖父は散歩に出かけ ....
とりたてて熱心なほうでもない
とりたてて冷心になれるわけでもない
かといって常心というにはほど遠い
この液晶の向こうの液晶テレビからの
そのまた向こうからの賑やかな世界の車窓から
綺麗な曲と ....
スターバックス
ふたりで歩いていたら
しんきろうのようにあらわれた
いつもそうだった
ふたりでてのひら
こすりあわせて歩いていたら
いつもこつぜんとあらわれるのだ
....
Chicks Eat Too Much
Chicks eat too much.
Because the earth turns round and round.
And days wil ....
貴方はせっつくから
苦しい。
もっといい加減に
もっと楽に
もっと無責任に
なりなさい。
答えを求めすぎ
どう思っているか尋ね過ぎ
馬は水辺に行っても
水を飲もうとしない ....
毎晩毎晩願いを架け
愛を交わす
一度だけの出会い。
命を交わす。
今日も雨
寂しい思いをする。
生きがいを持つ
傷ついた心を癒す。
好きですか?
愛していますか?
ホットポ ....
西の青いカーテンには赤く
南の赤いカーテンには青く
風を糧に立ち昇る白い炎が染まりゆく
窓辺に徐々に映る屋根や壁は熱に揺らいで
立ち昇る蜃気楼の輝きに眠りながら焼かれ続けた眼は
夢の終り ....
今の私はね
苦いのなんて好きじゃないのに
砂糖もミルクも入れてないコーヒーを
顔を歪ませながら
飲んでいるんです
ちっとも美味しいと思わないのに
どうして飲んでいるんだろうって ....
昨日死んだ愛猫の
硬くなって冷たくなった
生前の柔らかさを失った
その朽ちていく体を前に
悲しみが目を通って
忙しく立ち去っていく
その一方で
航空機事故で亡くなった
大勢の日 ....
明日はどんな悪戯をしようかと
そんなことを考えては
必死に知恵を絞り
頭の中ではその知恵どおしで
脳内会議
涙の中で終わったどこにでもある
平凡な映画のエンドロール ....
君と出会ってから
もう半年以上が経った
毎日、君と笑って
毎日、君をこの腕で
抱き締めてた
今日こそは!
君と居る
この幸せな時間を
手放したくなくて
今日こそは!
....
かがりびのゆらぐ
奈落からのように
ちぢにみだして追いかけてくる
眉をつりあげ追いかけてくる
天崖を隠蔽するためなのか
地軸へ拉致する気なのか
喪服のおいぼれめがけ ....
都会のマンションで
生まれ育った猫は
その3LDKが全てだった
たまあに
ベランダで日向ぼっこをする
エアコンの室外機に
ぴょんと飛び乗り
滑りやすい
手すりの上に登ると
....
世界地図を描くと
いつもはみ出してしまう
そんな遠くの大陸に広がる
乾燥した椅子地帯では
今年もイスコロガシの
産卵時期をむかえている
普段、イスコロガシは椅子を餌としてい ....
台所が火事で燃えている
私が寝ている間に火が消えてくれるだろう
そう思って寝ていても
火は消えなかった
もうかれこれ
半年になる
強風が冬を迎えにゆき
冬を連れて戻ってきた
....
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