2005年から2008年にかけての空白期間
俺は密かに山籠もりを行い超人的な能力を会得
口でちょっと言えないような悪い奴らを相手に
口でちょっと言えないような戦いをしていたんだが
口でちょっと ....
雨に捨て猫
我輩は捨て猫である 段ボール箱を住み処とし
人の流れを ここから見ている
名前はもう無い 昔はあったんだけど
ミケだかタマだか もっと凝った名前だったか
排気ガスやらで ....
∞
欲望はイライザ
めしべは開くよ金鳳花
吹きつける風は誰にも仕えない
神様の下僕だから
星は脈々と地に引き継がれ
枝に分かれ自問する小さないのちたち
進化した欲望のかけらが ....
目玉焼きみたいな台風
黄身は暴風圏内だ
そっとそっとやり過ごそう
黄身が破裂したら大変だ
吹き荒れる風
叩きつける雨
苦しくて
苦しくて
外に出て踊り狂いながら
黄身 ....
夕べから夜通し
留守宅の庭の物干しでさ
おにいちゃんのジーンズと妹のそれが
はたはた はたはた 風に踊ってるんだよ
足を竿に 通しながら
ふたりは決して仲がいいわけじゃなく
できるだけ ....
眠るとき
いつも思う
地球は誰のことも
抱き締めてくれる
さみしい人も
犯罪者も
億万長者も
名優も
美人も
ふとっちょも
凡人も
偽善者も
それは人だ ....
計算ドリルをしていると
首筋に夜明けがやってくる
近くに声の病院があるので
あたり一面、ささやきや独り言が
しん、としている
隣の人が自転車に乗って
仕事場へと向かう様子が見え ....
青い年のひとはよく云う
「自分をほめてやりたい」と
だが 黒い年のおらはつぶやく
「自分をいとおしんで逝きたい」と
つむじかぜが快音を殺して
紫斑の肉につきささる
薄日が歓声を ....
もう
秋をくくっておしまいよ
ありあわせのヒモでいいから
週刊誌と新聞紙を
別々にするように
そう
風と光は
別々にくくって
お別れだ
わたしを見ている
あなたのネクタイが
少しだけ曲がっているのが
気になって仕方がないけれど
愛しさが憎しみに変わる瞬間を
型に流し込んで作った
わたしの細すぎる指先は
ディスプレ ....
冬がすぐそこまで
足並みを乱しながら
昨日の寒さを駆逐する
新たな季節を告げようとする朝
新聞を郵便受けから出そうと
外に出ると
東から紅く頭に血が上った太陽が
ゆっくりとこちら ....
友よ
つらいだろう
さみしかろう
ひとりの夜は
さむかろう
けっして 無理だけは
しないでほしい
キミのことを
たいせつにおもって
いるひとは
たくさん
いるのだ ....
ミミズ君が群れる
糸こんにゃくのドンブリ
俺は 君が欲しいよ
スコッチウイスキーの縞模様
*
黒色の思いが
水色とオレンジに混ざり合って
群青色の体から
レミオロメンのメロ ....
霧のなか/片足の折れた犬を知らないか
空腹にさまよう/満月の夜
気が付くと外灯の赤い肌は暗く
置き去りにされた毛布の染みを洗い流す
裏切りの斜雨ト
/
千切れた鎖を引き摺り/畜生と ....
外国のかたもいますね
サラリーマンの様な人
親子連れは見た事ない
音楽も公園で奏でると
そのひとは気持ちよく
他人の自由を奪わない
何してるんでしょうか
段々いい感じに暮れる
動き出す ....
唯一ひとりでいられる、身近にあって自分だけの、物事を考える、会社の、家の、ゆっくり本を読みたい、自分を見直す、お気に入りの、普段よく行く、居心地がいい、中野の、ブロードウェイの、四階の、人がいない、十 ....
透明な飛行機が
滑走路を走ってる
滑走路も透明だから
そんな景色はないのだが
しかしこの今も
そんな景色が
どこかにあるように思える
離陸すると
飛行機は
もう走 ....
満月か? 14番目の月か?
星座と月の輝きに見とれて、身体が冷えた
もうパン屋には灯り そろそろ焼き始めるのかな
煌々と月や星が輝く
夜空が明るいと 真夜中であ ....
せっかく起きた奇跡なら
ここにスーベニアを残そう
今日ここで貴方と出会ったことは
いったいどれだけの確率だったかなんて
考える気にもなれないけど
それはきっと ....
わたしはかならず
まいります
( わたしなど忘れて
どうぞ握って
こぼれてください
もうすぐ
/わたしの
波打ち際で
ひたすら
ひたすら
なんときた ....
あなたが望むことを言えない
あなたが喜ぶことをできない
「こういうの、平行線だね」
適当でもいいかげんでもなく
真摯にまじめにじっくり考え
....
底無しのフリーフォールのあとの呆けた感触、俺の脳髄をドロドロに浸食して明け方の赤の中に恍惚と消えて行く、致命的に微睡んだ眼差しの名前はシェイド、外界と内界は断絶されて冷却される、稼働停 ....
たとえばなにかいろいろな
ひつようなものが
かけていたとして
たもっていくばあいに
たりない
いのちを軽く人生を軽く
かんがえていた訳じゃない
十代のころ
自殺と未来がいまよりも
そばにあった
ただ
いまよりもずっとそばにあったんだ
そんな生死の
....
しとしと雨降る夕暮れ刻
道の片隅で、小さな猫が凍えていた
抱き上げようか迷ったが
そのまま歩いていった
しばらく歩いていると
雨が更に強くなって
洪水が起こり
雷が鳴り出し
そ ....
季節はずれの黄砂が洗い流され
透き通る朝日に葉が染まる
山鳥の声はいつもより近く
塵の無い空はすくむほど高く
水溜りの空に足をとられる
風の色は赤に黄に
風の形は髪に葉に
いつか死ぬ
ってことと同じくらい当たり前に
恋は終る
今座っている
椅子も無くなるし
すべてが
変更になる
もちろん
地面も無くなるし
きっと時間も
無くなる
ね、無
ね、 ....
夢のようだった
銀河鉄道の夜でよんだ
真っ白な{ルビ鷺=さぎ}の菓子を
わたしは大地に植えていた
ずい分長い間そうしていたのだった
一羽でも多くと
せっせ、せっせ、尊くひかる白い足を埋 ....
蟻さん
お仕事の途中で
そら見上げてる
いつまでたっても
そら見上げてる
日が暮れても
そら見上げてる
お腹すくのも忘れて
そら見上げてる
....
拒まれて
塔の傍らに一人
辿りつけなかった人だってきっと多い
命あることはそれだけで幸甚だ
ひと気のないはいいろ硝子の塔へと
電梯にせり上げられていく
この眺めだって
十分に「上海的」だ ....
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