ねむりの海岸にうちあげられて
ぴくりともうごかない魚のようなおとこ
その手の甲が
ずいぶんとひびわれているのがわたしにはさみしい
おとこのかたちに馴染んだシーツを
鉛筆で ....
俯けになってねむる背中に
ナツメグかなにかそっと垂らして
ほねのあいまから
さらさらこぼれ落ちるのを想像する
ほかのなんにもいらないから
プレゼントには土曜日がほしい
....
芝生の海に
レジャーシートの筏を浮かべ
寝っころがったその先の
青い宇宙の奥行きを考えないで
ただ
平面の広さとして
憧れるだけであった
その日は
確かにあったのでありました
芝 ....
その昔 俺は 宇宙の中を飛び回っていた。
織り姫に懸想して、彦星から追われもした、
白鳥の首根っこも押さえもしたし、
ペテルギュウスのおならも嗅いだ。
オリオンの楯を盗んだり
カシオペアの辺 ....
渇いた太鼓と踊る笛音。
人々影々囲む祭壇。
風がさざめき炎が爆ぜ
清めの水と木霊する声、声、声
神への言葉。
難解な呪い。
無知の祈り。
供物が照らされ煌々と。
熱に揺らめく向こう側。 ....
分かるよ
なんて安易な理解を示して
頷く景色に飽きてしまったから
飛び込んだ人波で古傷がまた開いていく
もつれた足も全部誰かのせいよ
行きか
帰りかも
分からない乗客の寝顔は ....
私は閉じていたいのです
醜い物には瞼を閉じて
聞くに堪えない罵声には両耳を塞いで
美しいものだけ
蝶よ花よと歌っていたい
私は閉じていたいのです
寒い空気からは布団で隔絶し
....
どうしてもあなたの顔が甦る
ちいさなくせや、ほのかな香りや
まっさらな白のシャツなんかが
わたしのまわりをとりまく世界に
今はもう、ないものだとしても
いい香りのカモミールティーや
....
私の中の世界がそこに流れ出さないが、
目の奥に。いつも、そこには存在する
流れ出そうとしない、私の中の一つの、世界が、
いつも確実に存在し続ける
きみとぼくが
冬の体温に冷やされた
剥き出しになったコンクリートの
痛々しい街角で出会った時
心の引き出しには
確かに出会いの感動が
喜びの記憶と共に
大切にしまわれたはずだった ....
「無人島に持ってゆく本を、一冊だけ」
誰がいつ考えついたのだか分からない、自意識の穴に生温い風を注ぎ足す如雨露みたいなクエスチョンが世の中にはあるから、寝ぼけまなこの作家はいびきを呑み込んで「字引 ....
険しくも山を越え遠く獣道を辿るひと。冬枯れたすすき野原に歩き疲れ、ぺちゃくちゃと噛みくだいた米の粕をぺっ、と吐き出しては、また道を行く 。
夢みれば夢を追いたくなります。
街をさまよい ....
{引用=
ありがとう
普段はいえないのは
なぜなんだろう
照れくさいから/恥ずかしいから
でもきっと
口にしなきゃ
伝わらないよね/解らないよね
勇気を出して
....
綿飴なめた
おちついた
みちがえる
みあげよう
もりのなか
くまさんに
であったよ
団栗を探す
操り人形を
探して旅に
でもいない
信じてない
世界中の恋人たちは
永遠に近い時間を知ってる
彼女が来ない
彼女が来ない
時計は止まってるし
ショーケースの中の世界は
冷たいハムエッグになって
へその近くをぐるぐる回って
....
せんせいの言いつけ通り
いちにちに三度
色とりどりのくすりを飲んでいます
そのせいか
痩せこけたカラダもふっくりとし
わたしは死ななくなりました
(服用後は車などの運転をし ....
触れている場所から
世界中どこにでも繋がっている
気が向けば書架のなかの冒険を味わって
ありとあらゆる形に変わって
かたくなな理性によってのみ
その姿を保っている
おはよー と
おやすみ は
大切なひとと
いい合いたい
おはよー
今日も貴方と
いっしょだね
おやすみ
今日も貴方と
いっしょだったね
それだけで
満たされ ....
何かを誰かに約束したい
光が運ばれている。
進行方向の反対側から、ふつふつと泡のように
ほどけて流れてくるものがあった。あれが街灯。
ひとびとは円く集い、なくした星のかたちを思
い出そうとしている。(それはあくま ....
そこにひとり釣り糸を一本垂らしていた私は
とりとめもなく 私には 全てが 流れる日常だった
少し 何か 私は思うことは 暗く くぐもっていた
何となく頭に暗い思いを巡らして
嬉し野 と あやめ野
を間違える
後輩が意中の人間を
かっさらっていって
ついでに
優秀さの
お墨付きも
取るので
いらだつ
クリスマスだから
いっしょに
すごそうとして ....
きみとゆびきりした
わっかのあと
いまもみえるよ
めのまえでわらう
きみがみえるよ
ずっとかわらない
なくしたものは
とうめいなんだ
さよならごと
きえてしまった
まるでさんごのす ....
ランナーズハイ
鬼ごっこのような毎日です
でも誰が鬼で何を追うのやら
本当は追いつかれて捕まりたい
そんなこと思ってるのかもね
どこかでネジを落っことして
軋む体が痛みはじめた
だけ ....
気の利いた言葉をどうにか捻出してみた
ちんぷんかんぷんな比喩
それでいてきらびやかな比喩
女のテンションが干潮みたいに引いていった
いつだって女の方が頭が良い
賢いかは別にして
....
101220
お金と引き替えに
ようがすと
鷹揚になんでも引き受ける気で居たが
昔話の男のようには太っ腹でなく
今朝も寝過ごした
アーァと口から漏れるターザン ....
大好きな君へ
僕は君が
大好きだよ♪
今でも
僕は君が
大好き…♪
君と過ごした
日々の思い出は…
今も僕の宝物♪
宝箱の中から
笑う君…
怒る君…
泣く君 ....
新興住宅街 新興住宅街 俺は大っ嫌いだ
見通しがいい 見通しがいい やたらと見通しがいい
人影がねぇ 人影がねぇ 昼間は人の臭いがねぇ
公園から続く 緩やかな坂道
バットを担いで 自転車乗った ....
駅に行けばどうにかなるって
遅刻しそうな人はそう考えていた
携帯電話を買えばどうにかなるって
孤独死しそうなお母さんはつぶやいた
僕はただ心をこめてごめんなさいといった
その音は 早 ....
モナリザの目に微細な文字発見
と、
どこまでもやってくれちゃうじゃないの、あの爺さん
少し前のピカソがかわいく思える
未知の作品が2百何十点だか発見された
なんて、粗製乱造の高が
....
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