此処は
私のお墓
絶望の
夢を埋める
のぞめば
いつか
消える
のぞみと
なって
とむらう
寒い
片方の靴を失くしたまま辿りついた木目の艶やかな三門をくぐると雨降りの翌日の美しい鈍色の砂利の上で靴を履かない私の靴下は冷たく湿り腐りかけていた親指の爪が凍りかけて腐っても凍っても痛い ....
風はとても強すぎるよう。ローラースケートやスケートボードを押して坂を下っていた頃は、とても元気なものだったと思う。今でもそんなことをすることは可能だけれど、そんなことをしたとしても、恋愛のように夢中に ....
コンテンポラリーダンスの舞台で描かれた
ゴーギャンの半生
鮮やかな身体表現で再現された彼の代表作
われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか
鬼気迫るダンス ....
太陽が沈みゆく頃
丘の上を列車が走るよ
車窓は連なる光の隊列
キラキラと一筋に流れ
まるで夕暮れジッパー
閉じ合わせてゆくのは
夕照りの橙と大地の黒
きっとあの車掌さんは
....
目覚めると雪だった
こんもりと雪だった
綺麗事の通じない相手に
ただ立ち尽くした
計算も練習もまだしていなかったのに
うかつな私をみずに降り続いた
山肌は黒白く
うろこのようだっ ....
雪に沈んだ境界を越え
ひとつの足跡が響いている
野と原を野と原へつなぎながら
冬のむらさきは照らされてゆく
ひもとかれ
ただそのままの土が冷え
空へ 息を吹きかける ....
ことばは残酷だ
黒いことばを発すると
まわりはそのことばに傷つき
私は無実のひとを傷つけるという自分の汚い行為に絶望する
白いことばを発すると
まわりはそのことばを聞き入れる ....
蛇口を捻ると淡いピンクの液体が出てきた。段々とそれは赤くなっていく。血液だと思う。まるで女の子の生理みたいだ。蛇口とは水道水などの液体を運ぶ管の出口部分、あるいはその部分の器具のことを ....
耳をながあく描くだけで
なんでもうさぎになってしまう
うさぎは月のシンボルだ
まあるく明るいまん月は
まえあしみじかく描くだけで
なんでもうさぎになってしまう
....
昔々、あるところに、悪そうなおじいさんと、
悪そうなおばあさんが住んでいました。
ある日、悪そうなおじいさんは山へ芝刈りに、
悪そうなおばあさんは悪そうな顔で、
川へ洗濯に行きました。
おば ....
なななな何でしょう
鮪昆布鮃
鮪は届きません
長靴とか履かないな
目が痒い目が痛い涙が出る
掻く手が止まりません
多分
目の異変の極地だと思う
けどやっぱり違うな ....
先の見えないトンネルを抜けると
そこは渓谷に面した崖で
数十段の階段が川辺まで
雨で光り流れ危険な美しさを見せていた。
階段の先には
溶結凝灰岩(ようけつぎょうかいがんWelded tuff ....
開けた窓から
今朝も差し込む
眩い輝き
静かなささやきに
手を伸せば
置きっ放しの夢の種
芽がちょっぴり顔を出し
出合い頭で鼻をつつかれる
通りすがりの薫りが ....
りんご畑の中にある家は
白い雪にくるまれて
ここから見えるのは
車庫の屋根の雪下ろしは
小学生の時の楽しみだった
冬休みともなれば一階を埋め尽くす積雪に
よじのぼり一人前にスコップを
....
名前がつけば安堵する
しわしわで ふにゃふにゃで
べたべたの
泣いてばかりの赤ん坊が
可愛いわが子に変身だ
名付け辞典と首っ引きで
ノートにいくつも書き出して
字画を数え 占って
若 ....
友達とビールを飲む
突然そこにいるのがいやになる
話していて楽しかったけれど
話題がぼくからそれると
組になって話す人達のなかで
ぼくだけ話し相手がなくなり
夜空に
七分咲きの花の群の
....
金魚鉢がひとつあれば
紅生姜を入れる
すると紅生姜は
金魚になって
うれしそうに泳ぎだす
でもそれは
本当は金魚ではなくて
赤い赤い心臓なので
箸 ....
いつものように
窓を脱獄してぼくのまぶたまで
たどり着いて騒ぎまわる
陽の光を感じて
ゆっくりと起き上がる
庭の木が激しく揺れるのを見て
普段より冬の風が
機嫌を悪くしているのに ....
空が青いが、外は寒い
電車の中は底冷えしていて
車窓から見る景色よりも車内の様子が気になった
父と母と移動
親戚の家は電車で2時間の場所にある
何の気もなしに2人を一緒に ....
秋の最後を飾るように、広い太平洋を泳ぎきって食卓に戻ってきた秋刀魚。煙を巻き込んで焼きこんでいくレンジの手さばきに台所は手持ち無沙汰だ。おろした大根に醤油の数滴を混ぜ合わせると、食卓も手持ち無沙汰 ....
朝露を感じ
深呼吸する
平和な日々
何も無い時
花が咲いた
鳥が歌った
風が笑った
月が泣いた
芽が膨らみ
時を待って
心が澄んで
想いを貫く
おめでとう
祝福の言葉を
たくさん浴びる
そんなシーンを
思い浮かべて
新たに
即興演奏の融合した空がこのからだで倍音を
発する。満月の銀の弦が冷たく光る。
目を瞑った先に見える映日果が上映される
夕べに伝言する蝙蝠の光子は
舞台裏で旋回し観客には映らない。いつも
....
君は言った
死にたがりの僕が纏う
詩が好きだって
君は言った
何も信じられなくて
ただ泣くことしかできない
君は逝った
また明日
終わらない夢
永遠のおやすみ
君にさえ ....
ここには誰もいなかった
道を 歩いて 通り過ぎていく
誰が 自分であることなど 自分に 思うだろうか
木の葉である 自分自身を そこで 思うのだろう
そうして 杖をつき 次の場所に 向かっ ....
大きな森の
地面に降りた
耳をすますと
聴こえるのは新しい年の風
さて、街の写真館では
カメラが売られていた
フィルムもそのまま
何が写っているのかは
謎のまま
さて、飛行機 ....
目を逸らさないで
私をありのままの私を
見つめてください
私を飾ることを知らない私を
見つめてください
複雑に絡み合う糸などに振り回されず
あなた ....
道を歩いていると
何人もの人とすれ違う。
どの人も違う。
平均の人なんていない。
交差点で立ち止まる。
点滅し始めた信号のリズムは、
過去の日々を巡って
軽い目眩。
自分を見失 ....
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