部屋中にしきつめられた花びらを掬って
私の頭の上で振りまいて
白い隙間から じっと見つめていて
あるところに木こりがいた。
ただ木をきるだけの毎日だった彼
木をなにかのために切っていたが、なんのためかは分からない。
木こりはうつを患ってしまった。
木こりを木を切ることを忘れ
海 ....
お金
ならない
お金はキレイ
花のよう
鈍く光の沈む
夜のあんな猫背の
色した鉛の玉の鈍く
街灯にあんな空と
椋鳥の霊
そんな奴に
セキレイが近づく
白い頭と黒い ....
きっと
僕らは水なんだ
低い方へ
低い方へ流れる
水なんだ
今は遠く離れていても
おなじ海に
たどり着くまで
.
真理を目の当たりに見ることは危険だ死すべき人
には許されぬ業{ルビ=わざ}裸眼では目
が潰れてしまうという気高き Mont Blanc
万年氷の巓{ルビ=いただき}に散る朝日を見るよ ....
どうして僕は死んでいくのだろう
アルバムの中は空っぽで
日記帳は真っ白だ
全宇宙レコード叩き割る
吹かすレゾナンス
スパム一つで朝晩はおしまい
窓を開けてもきみはいない
寝間着の ....
誰もいない自分から流れ出した 思いが
憧れている 彼方の 街で
そんな 部屋から 人のいなくなってしまった
街角で 出会えたなら いいのだけれど
何にもない 野原で 眠ろう
暗闇を ....
この風は
マンハッタンに林立するビルディングの
谷間をくぐり抜けてきたのか
この風は
インド洋に浮かぶマグロ漁船の
舳先を掠めてきたのか
この風は
セーヌ川の岸辺に集う
恋人た ....
空がある 夢がある 涙降る 星になる
“わたし”という小さな存在を置いて 自分の玄関から飛び出ない そのまま欄干に走り込まない
あのドブ交じりの川に流されない 私のクビにくっついてい ....
幼い頃より私は
自分が昆虫の一族であると
思ってきました
色香だとか
瑞々しさだとか
まばゆさだとか
そんなものには縁がなく
私のからだは
金属のように硬く
乾燥しているのです
....
{引用=
塩なんかで何を清められるというのか
遠くの国ではそれは
死の恐怖を意味するのではないのか
恐ろしいもの、
震えのくるもの
餌付き
餓え
苦しみが
全部まとめて業火の
炎に ....
私たちは
許すことも
憎むことも
忘れるほどの雪をみる
抗いきれない風に
ぜんぶ持っていかれて
あきらめにも似た
今を得るけれど
私たちは
もう一度 もう一度と鳴く鳥の声をき ....
棄てられた緑や白を
熱はわたる
ゆうるりと巡り
夜をつくる
川の
ひとつの波が逆らい
二層で居る
午後の空を
燃した磁石
冬と陽のあいだ
蒼 ....
窓の無い、心の底
重苦しい空気に
自身を溶かしていた
光すら届かない場所に
気分を沈めていた
魂の存在を五感が感じている
あまりにも暗いから
目醒めているかもわからない
胸だと ....
全ては遺棄された絶対的な分断
すなわち存在
私の中の痛みが訴える
深淵の無限なる皮膜の存在を
深淵の向こうには
不可解を超えて無の茫漠
人間は世界に捧げられた供儀だ
....
青空に顔を向けて
無邪気に咲いた早朝
陽射しが眩しすぎて
不甲斐なく萎んだ午後
無力を思い知って
力なく項垂れた黄昏
もう夢なんか見ないと
突っ伏して泣いた真夜中
花が落ち ....
ひとーつ、人より立派なちんぽを
ふたーつ、フリフリさせながら
みーっつ、見て見て見て見て
お願い、見て!と女子高生に言い寄っている
醜い中年男を
見習って
みんな一緒に
あっ!モ ....
女の子はミルクティ
黒い人は刹那が好き
大抵みんな空が好きで星が好き
だってそうでしょう
男はわりと"あたし"が好きで
女は破綻を否定しつつなんだか嬉しそうだ
....
トマトが砕け散ったよ
口の中で
それは私の口の中で
ひどく柔らかくて
驚くほど甘くて
怖いくらい赤い
偶然の産物
それをすっかり飲み込んでしまった
食してはじめて知ったよ
....
生きてるだけで
いいんやで
ピンクのガネーシャ
そう云った
生きてるだけで
いいねんで
ブルーのガネーシャ
まだこない
生きてるだけで
いいんやで
意味や結果や目的や
な ....
昨日さがし
今朝、起き抜けに
自分は右左が分からず
(ほんとに)
今朝、目覚めたとき
自分は表裏が分からず
自分の仕事が何なのか
すっかり惚けてしまって
濁った頭の中を
....
満たされない心は本能に支配される。
理性など知ったことか。
一体何の為に苦しむのだ。
別れた子供の為、迷惑ばかりかけている両親の為、同棲中の女の為、しばらく会っていない友人の為、積もった借金の為 ....
にやけて
僕の話を聞きながら
ナプキンの
端を折る君の指
赤く塗られた爪が
見えない世界を
静かにさ迷う
キスをしたんだ
責任は取るよ
空の狭間
雲が途切れた辺りから
手を伸 ....
雪が降ってくるのです
音もなく 羽毛のように
やわらかく 花片のように
雪が降ってくるのです
見えない雪がすべてを包んで
私を埋めてゆく 冬の森
ごらんなさい
遠くから蹄が駆けて ....
惹かれるのだ
透明な膜を隔てて
七本目の指が朽ちて落ちた
....
哀しむことができること自体
充分な贅沢なんだ
涙が流せるなんて
乾き切ってしまえばそれすら出来ずに
哀しみに身を浸して
今日は涙の海に沈もう
古代の骨達は声を上げることもせず
唯待っ ....
待つ心は
次第に凍ってゆきました
次に覚めたら
乾いているでしょうか
ドライフラワーのみる夢は
草原の太陽
君の優しさ
脳梗塞で少し不自由になったお父さん
いつも笑顔を絶やさない明るいお母さん
産んでくれてありがとう
ずっと見守り支えてくれた皆様方
育ててくれてありがとう
周り ....
空が削られる
パラパラと降ってくる削りかすは
鉛筆のそれに似ている
積もることもなく
街の音を少しだけ消していく
人々は傘をさす
溶けていく空の断片を吸って
傘は成長を続ける ....
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