「未来」なんて懐かしい単語だな
ずいぶん昔に脳内の片隅に追いやられたよ
jackはそう言ってフォークを壁に投げつけた
燻し銀のフォークは壁に突き刺さり、
そこから赤い液体がフォロフォロと溢れ出 ....
解けない誤解なら
いっそのこと
編んでしまえばよかった
美しい
セーターにして
きみに贈ればよかった
ありがとうと言ってくれた
その嘘も
本当のことも
ビルから落下して助からなかった者は、いない
海から、泳いで戻った者はいない
廃墟になった港町に
一人の男が住んでいた
私が住んでいた
男は私は塩の濃い土を耕して
野菜を育てた
....
きみが微笑う
白いテーブル。丸いアイスティ
なにも
言えずに
どうでもいいことを話す
ずっと会いたかった
(幕間に目覚めた)
何本かの直線によって
平面上に
パースペクティブを作っている
秀逸なポスターの
消失点を見つめ
インクの黒色のその部分は
真っ黒な宇宙空間として
激しい砂嵐 ....
真っ赤なトマトよ
君はてのひらの上でけだるそうにもたれている
その重さといったら
自分の重力をすべて投げ出しているようだ
冷たい肌をくちびるでなぞるとき
あふれんばかりの水分を湛えた君が ....
弱さと強さは左右の手足
同じ速さで動きます
かた ことと
弱い心は
雪のよに細くて
願ってもかなわないと
すぐに震えるの
強い心は
拒絶ばかり繰り返し
人の想いをすぐに
見 ....
かつて
という言葉は
アマゾンには存在しない
ナイルには存在するが
かつて
かばはサラリーマンであったが
さてかばは水中に棲まう
鼻の穴を閉じて 愚かな話だが
かばは魚にはなれなか ....
冬の澄んだ
空気に…
お月様が
とても綺麗に
見えるます♪
東京の空では
やっぱりお星様は
見えないけど…
この澄んだ空気の
向こうには
お星様が居ると
なぜだか
信じ ....
低いほうへ
もっと低いほうへ
流れていこうとする本音を
どうしたものかと
眺めるばかりの今日この頃
後ろ向きは
好きじゃありません
斜め上45度に向けた建前を
たまに誤 ....
見上げてごらん
君の股間を
変則的な
体位だけれど
いつもとは違って
ちょっと興奮する
見上げてごらん
君の股間を
仰向けの僕を
君が跨いで
ささやかな
幸せが見え隠れする
....
天狗面
今突き出てるぜ
天狗面
君の口の先に
天狗面
もうしゃぶるものは
あるんだから
天狗面
さあ咥えてごらん
天狗面
目を見開いて
天狗面
恥ずかしいことなんか
ないんだ ....
コップの水が
冷たかったら
ウェイトレスをぶんなぐる
サンドウィッチが
800円したら
ウェイトレスをぶんなぐる
国政にタレントが
でしゃばって来たら
じゃあだれを殴ろう
....
晴れた日は赤くて眠い
曇なら寒くて眠いけど
きみは三年寝娘
夢を見てるきみを見てる
そばにいたい
いつでも手をつなげるくらい
明日でも昨日でも
どっちでもいい
そばにいたい そばに ....
何で椿は美しいかって?
無心に咲いているから美しいのさ
悪意は存在する
しかし同時に
善意も存在する
何で椿は美しいかって?
無心に咲いているから美しいのさ
便器の端に、血が ちょっとお
っこちてるのを公衆トイレでみ
つけてやっと 安定したあれは、
うさぎの耳がたやすく剥がれて
くのを もう彼女たちのイヤマ
フから漏れてる音から察知して
、 ....
好きだよ
取り囲まれた日常に埋没して生きてゆくこと
どうしようもないことにもがいては泣いて
だい好きだよ
だんだん揺れを増す心音の近くで
赤面したこころの奥底
繋がっているのかな、いな ....
ことの発端は、パンの耳のはしが皿の上にあっ
て 残しちゃ いけないのに だれも食べてく
れないから 指で白い皿におしあてて、やわら
かくしたのも書いておく ありったけ欲しがっ
た でも、朝食は ....
仮縫いみたいに 新聞を縫いつけられて
テディベアはなんさいなの 読んだばか
りなのに忘れてくのは、360°をまのあ
たりにしたあらゆる内角だから ちっぽ
けなこどもは大人に ....
青い色は青い色と
赤い色は赤い色と
同じものを集めたい
あなたとわたし同じ色して
あなたは青が好きだけど
わたしはあなたの赤が好き
それだけでよかったのに
先生は「青と赤を一緒にしなさい ....
薄闇の寝室で独り窓辺に座し
窓の外の陽日を見上げながら
暗い想念が痛みと苦しみになりて
私の心を覆い尽くせんとす
我が魂が枯れ果てようとするとき
芳しき希望が扉を開ける
甘美な恋人の薫 ....
冬の日に雪となり
ひとつの場所に留まり続けたいと願う
白い静寂の中で
庭園の外灯に照らされ
少年たちの雪遊びを眺めながら
二人はベンチに腰を掛けている
舞い落ちていく綿雪が
....
昔の女などとゲスなことをいう僕
君の唇は
刺身を受け入れるため開かれて
刺身を咀嚼する際の唇の動きに
見とれている僕は
一個の変質者
一〇年ぶりにあった君は
食事の手 ....
手話言語を基本としたノンバーバルコミュニケーションの講義を
福祉医療系の専門学校でほぼ十五年間ほど続けていた。
その間に出会った生徒一人一人を
鮮明に覚えているかというと覚えきらない現実があ ....
さて
「手話を基本にした
ノンバーバルコミュニケーション」って
一体どんなんだろうと
前回思った人も居たと思いますが
二講目の今日は
テキストを使います。
手元に札幌聴力障害者協会か ....
夜の帳をチラリと開けて
陽はアポロンに擬態して
ヤァヤァ我こそはと名乗り
襲い掛かりて正義となる
信仰はロマンスがあるが
聖戦には夜明けが来ぬと
嘆いて夜の女王は墜つ
そして、また、夜が ....
青空
校庭
教室
制服
笑い声
私
何もかもが「点」に見えて仕方ない
不揃いで不条理でだらしない
教室では席順を決めるクジで大盛り上がりしてる
私 ....
.
あどけない顔の長躯の青年が扉を開けた
「アルゲブリアへようこそ」
肖像画で見馴れた下町{ルビ=シテ}の不良児がそこにいた
違うのは一糸纏わぬ背に大振りの翼をふたつ
.
つけてい ....
騒がしすぎる街角の雑踏を
見渡せる場所にあるベンチから
晴れやかな薄曇りの下を
右に左に行き交う人を見てる
たくさんの方向から浴びせられる会話
待ち合わせの時刻を気にして先を急ぐクラ ....
目が覚めるとわたしは突然
車掌さんになっていて
最後尾の車掌室にいる
夢の続きだろうか、と思い
頬っぺたをつねろうとするのに
指が見つからない
車掌さんなんてしたことなどないく ....
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