沈思する冬空に訊ねる
くろぐろとした予感がけぶるぬるみの中で
厳かな一つの意志らしき影
それは確信めいて
はっきりとこちらを見つめている
分厚い霧層に
初めて私が出会うとき
快活にう ....
彼はこちらを見てずっと笑っているだけだった。私が彼に持つ印象はそれだけだった。
時々意味も無く小声で名前を呼ぶのだ、いつも彼は仲間と一緒になって。
学校の中でも外でたまたますれ違った時も、私に対し ....
行きつけのBarには俺に相応しい安酒が
所狭しと置いてあり
夜だけが
俺にすべてを忘れさせてくれる
ひとり、酒を浴びる俺に話しかけてくるのは
惰性を信条に生きるサラリーマンか
....
やわらかな光に照らされて
水平線の向こうにはどこまでも空
今見えている景色もやがては見えなくなってしまうのか
これまでずっとそうだったように
汚れてしまったものから目をそらすために ....
イギリスがアルビオンとよばれていたころ
神に逆らうGoemotという者たちがいて
その頭目がGog と Magogの兄弟であったという
その故事にちなんで
道で見かけた一対の女子高生を
ゴグ ....
* 大雪か どうか問われて 窓開ける
* 新しい ブーツ新調 しようかな
* 靴と足 水と寒さが 染み込むの
* システムが 謎の消雪パイプなの
* 不可解ね! 何? 時間なの ....
これからこの街を出てゆく君へ
僕の歌を贈ろう
あなたは雨にうたれてずぶぬれの
僕の心にカサをさして
雨宿りさせてくれた
とても感謝してる
僕にとってはとても
大事な理解者 ....
性交の際
勢い余って
膣に飛び込んだ
もう一つの睾丸
今日死んだら
あなたは
精一杯生きたと
言えるか
僕には言えない
恥ずかしい言葉
痛い痴態のママ
板の間に居たい ....
どれだけ
あなたが近くにいようと
どれだけ
あなたが笑ってくれても
季節に取り残され
季節に忘れられ
あなたに忘れられ
私は体だけ大きくなって
あなたは大人になる
だから ....
浮いて
く
るくる
回るやつがそうだろう
いつまででも
他殺
されたいって
思ってる
こと
が
ばれたらって
ばれたら
死
んで
しまおう
って
....
売店で夕刊を買った
読むこともなく畳んで
テーブルの上に置いた
翌日から連泊の出張だった
帰ると夕刊はまだ同じ場所で
同じ格好をしていた
古新聞の上に積んだ
年を重ねるごとに ....
蒼き空に吸い込まれる
彼の国から聴こえる歌声
何処から現れしパレードは
人々の悲しみを乗せていく
禍々しい姿で
水面に映るその姿は
波紋を広げながら
幾様にも姿を変える
彼の国 ....
煌めく光が眼に沁みる
窓から入る冬の風が
孤独を一層強調するものとし、
特定の季節を拒み
疎んできた私の
頭に厭世の種を撒く
思い出す冷たい記憶は
貴方の手と心
街の視 ....
彼らは笑う
彼らは歌う
彼らは強者
そして私にゃつまんない人ら。
元来ブサイクとばかり仲良くしてきた
男の子は友達だった
けして彼氏なんかじゃない
友達だった
田中くんとは丁々 ....
足がすくんで前に出ない 声が声にならずに消えてゆく
臆病風が吹いてる
身体が微妙に震える
回避しても逃避はしちゃいけないんだ
心…
踊るような些細な不思議を見つけよう ....
私のきもちが偽物だなんて
めっそうもない
私の心を
あなたにあげたい
きえたい
きえたい
くうきになりたい
独りでいたいんじゃなくて
くうきになりたい
とうめいになりたい
だれか、
わたしを愛してくれるひとを ....
「ゆたか」の女神は
いつもそこにいて
しずかに
私たちを待っている
私たちは
本当の「ゆたか」を知らずに
にせもので嬉しがっているから
「ゆたか」の女神は ....
弾けてしまいそうな静寂の中で
ぼくに言葉を編み続けるきみの
柔らかな視線の上をぼくは踊る
心電図が奏でる脆弱な心臓の色
駅前のロータリーを何周も走る
同じ場所に留まらない ....
いいんだよ それで。
はじめて自分に
そういうことができた
ありのままでいいんだよ
自分を責める必要なんて
ないんだよ
椿は何で美しいかって?
ありのままに咲いているから
....
朝が
着替えたての空気で
おはようを言う
駆け抜ける風に
またがりながら
颯爽と
何だかうれしいね
恥ずかしがりの窓に
朝がきた
赤く染まりながら
朝に連れられ ....
枯枝は空に根を伸ばす
海辺の曇天の白の先
遠く遠くに根を伸ばす
時折太陽の欠片が見える
それはとても美しい白
何もかもを焼きつくせる
貨物列車の重たい音
耳を切る様な唸り声の風
....
インドのビンバシャラ王は王妃イダイケとの間に子がほしくてうらなってもらった。すると仙人が死んだあと子として生まれ変わるといわれる。仙人にきくと、あと三年で死ぬからそれまで待ってくれといわれる。王は三年 ....
進化、それは種の旅のことだ
過程であるのに果てであるかのように
何千万ねんをかけて旅をしている
それは木々に似ている
木々は進化のものまねをする
さきこぼれる花舞い落ちよ ....
夜の冷たさに嘘を吐いて
僕の感覚を消そうとしているんだね
君は背中を向けたままで
腕に煙を纏わせている
月の影に目を伏せて
海月のような溜息を吐いて
「どうしたいの?」
夢のままで、 ....
それは果てしなく柔らかく、気が遠くなるようなkissだった。唇をついばむように合わせたり、会話するように舌で戯れたり。数々の体と交えてきた体同士の甘い堕落に溺れる。体の何処も甘い蜜が流れていて、快楽の ....
早送りで巻き取るテープの長さで
始まりから終わりが決まってしまったのだった
つやつやとしたリボンの
上を走ったり
裏に隠れたり
滑り降りて落ちそうになって
プライベートなミュー ....
{引用=
けだものばかりではないのだ
けだものにもけだものの
規則というものがあるので
卑下することはできないが
それでも少年には疑問だった
戦争は
どこにあるのだろうか ....
すべての人はどこにもいないものだと私は思っている
素晴らしい 遠くに見える風景は 幻みたいだ
何だろう そこで あまり 素晴らしくないものは
ああ それは 私自身の姿なのかもしれない
....
駅前のデパートが閉まると聞き
短い帰省の間、立ち寄った
商品のない売り場と
間もなく解雇される店員たちの笑顔が
とても痛々しかった
逃げるようにエレベーターのボタンを押したとき
七歳の ....
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