似たり寄ったりな景色が並ぶ町で
わたしは、言葉を持たない
認識のそれぞれが
役目として語られるには
少し
役目を過ぎている、という気配
適当なリズムで鳴るヒールに
....
ママからのキャラメル
約束事のご褒美
離れても ほのかな香りが彼を包む
遥か彼方の堅い約束
指切りした思い出
今だに溶けずに残っている
*
細い瞳に淡い空が映る
この円(つぶら ....
{引用=
ゆるい傾斜を登ってゆく
幸せそうにショッピングバッグを抱えた女にとって
街が壊れたよるを窓から眺め
水晶の破片が星のようにきれいね、と
うたうことだって可能なのだろうか
その美し ....
俺のジーンズとあんたのスカートがベッドの下で絡まる事は無い
それはロフトに敷いた布団であっても同じだ
ロフトの下の冷たい床の上で僕らの服は絡まったりしない
でも最後に絡まった俺のセブンスターズと ....
風の始まりは
そんな熱の高まりからだと知っている
草笛を吹きながら
その始まりに立っている
(草原は静かに燃える)
気流に運ばれてゆく草の音は
枯れ色の野を赤く染めながら
や ....
大きくなったら
なんでも食べるヒトになります
ヒトを守れるヒトになります
揺れる怪獣にも
流れる水にも
勝てる大きなヒトになります
ごめんね
間に合わなくって
だけどこれからも ....
塩素の匂い。水面に、空が映り込んでいる。プールの底も、同時に、透けて見える。プールの底も、空も、同時に、空であって、プールの底であって、同時に、なくて、Clと書くのだよ、塩素は、と教わった。空、と、プ ....
部屋では男が赤子と遊んでいた。赤子が床を這うのに合わせて男の体も動いた。男と赤子は親子ではなかった。しかし顔はよく似ていたが手足はまったく似ていなかった。男は動かしている手が誰のものだかわからずに遊ん ....
『博士の愛した数式』
あれは良い邦画だった
黒ブチの淀川先生も天国で ....
サンロードの安い中華飯屋で「かけラーメン」と言う素ラーメンを見た
(奥田民生の「ラーメン食べたい」を思い出した)
斬新だけど別に食べたいと思わない
そんな事より寿司を食べたい
回ってて ....
遠い鉄道の摩擦音
ラジオのノイズ
盛りのついた猫の声
緊急車輌の走るサイレン
夜に含まれる
小さな発声
真夜中の覚醒に
耳をすます
かすかな音が
言葉を紡ぐ
消え入るような ....
地球はまるで
純粋な子供のようだ
大人が叩いても
子供は叩き返さない
大人が騙しても
子供は騙し返さない
大人が虐待しても
子供は黙ってる
いつか、生まれ変わってくれる ....
上を見れば
どこにも同じ青空がある。
下を見れば
どこにも黒い地面がある。
僕は一人で無いんだ
世の中は一つに繋がる
飢えと凍えと
放射能
天国なんて無い
地獄なんて無い
....
困っている時はお互い様
悪い事をしたら
居場所がなくなる。
皆良い人ばかり
地上の楽園
命が軽いけど
心は重い
温かい気持ち
「愛。」なんて心地の
良い言葉
泣いたらいかん ....
ぼくをなんて呼ぶ
ぼくをなんて呼ぶ
かなしいと呼ぶ
うれしいと呼ぶ
ぼくを嫌いになってくれていいよ、なんて
ぜったいに言わない
思ってもないこと言うなんてダサい
大事なところでう ....
日本人の
物と人とを
大切に
自衛官
お国の為に
行ってくる
原発は
禁じ手なりて
死の物質
知人から
活力が出ると
勧められ
ニガヨモギの葉を
試しはじめた
遠い昔
食アタリをしてから
ずっと固辞してたが
安全なレシピが
出来たとの事
なるほどなるほど
簡単に容 ....
きみの
女性器のまえに屈んで
カリリと酸の肉を噛んだ。
淫れ髪から香るは春、
その物語をそっと吸うと
ぼくらの時間はふいに、
反復横跳をはじ ....
泥沼
暗い泥の中 うずくまる
わたくしの想いは 気泡になって
ゆっくりと のろのろと 浮き上がる
底のない 沼から ゆっくりと 浮上する
ドロドロの水圧に 耐えられるように 螺旋に
....
女は立っているだけ
明けてしまった
そして、待っていただけ
雲は切れて流れる
{引用=言葉に疲れた頃
ようやく、ひとは
「簡単」に気付くのだそうだ}
悩みを使 ....
ふたりでどこかに行かないか
夏のプールで見た底の方の傷に僕ら
惚れ込んだら
もうすぐ息継ぎのいらない世界へ
ふたりで見つけにいこう
夏のプールに浮かんだ小さな虫
助けたら
神様がきっ ....
跡形もなく過ぎ去った過去は
過去の栄光ではなく日常のホームドラマで
思いやりのある家族とお節介な隣人
歴史好きの親父とミーハーな娘
東京に行きたくて
髪の毛を染めたキャサリン
着ている ....
二本の指で
煙草の先端を揉み消して
どこか遠い空に
未明から鳴り止まない
海鳴りのような響きに
耳は ひらいて
放 ....
きのう遺書を書いて警視庁に集まった僕らは
福島で集結した自衛隊の方々といまそこを出発した
現着し東電社員から教えて貰った知識と図面を目で確かめてゆく
そして爆発の影響を図面に書き込ん ....
涙の筋 渇ききるまで隣に居て
赤いブランコ 後ろ向きの君
軋む金具を見やる
明日に僕等を描くのはもうやめよう
笑いあった毎日に寄り添わず
二人の距離 さめてゆくだけなら
引きとめはしないか ....
ココア/あったかい
メイプルシロップ/甘い
制服の頃のみんなの笑顔
優しい言葉に浸っていたい
少し触れて
指でなぞって
傷をその光りで癒すよに
頭でわかってる
入り口でとまって ....
災難に立ち向かっている人たちに
現場で戦っている人たちに
感謝します
日本のあるべき姿について
いつも声高に語っていた知り合いは
十分離れたところに住んでいながら
この国の西の端まで逃 ....
小さな傷には小さなばんそうこうを
大きな傷には大きなばんそうこうを
深い傷には情けないほど無力だけれど
ポケットに入れておいても邪魔にはならないはずさ
自分に使ってもいいさ
誰かにあげてもい ....
未来を糧に過去を生き
今を夢見た人がいる
花の大地に足を沈めて
鳥の大樹に手を掛けて
風の時間に心は駈ける
朝が時折に月を鎮める
複雑に偶然を重ねて重ねて
今を夢見た命の流れ ....
どんなに嘆いてもかなしんでも
そのかなしみはどうやったっておいつかないさ
だって地面は割れたし津波は来て奪っていった
そのときわたしはドーナツ食べてコーヒーのんでた
わたしはそこにいなかった
....
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