野はどこまでも、たいらかで広々
ぼくは花の数をかぞえる
やさしい
雲の群れが
やさしい
雨を
ふりまいてすぎたあと
うすく差した
ひかりが虹を
つくる前の
ほんの一瞬
よみが ....
あの世とこの世をむすぶもの
それが祈りだと
きのうそんな歌が聴こえてきたのです
鳥や豚や牛の死でさえ
悲しいのに
ひとがあんなに死んで
悲しくないわけがありませ ....
春のほとり
川面に木の葉が舞踊る
夜露には
てんとう虫の直滑降
あわててキャベツにかくれんぼ
朝の花曇り
雲の裾からおひさまが覗く
まもなく主役が顔を出す
明け方には
虚無ばかり詰め込まれてはち切れんばかりに
食っても食っても満ちぬ腹
次は何を食べようかしら
と
舌なめずり
それを
照らすは仄かなひかり、庫内灯
暗闇に浮かび上がるは真っ赤 ....
解けない知恵の輪
笑顔で育てた雨雲
陰影を這う蜥蜴
心電図と信号
心は刃
心はまわる
心は発芽
心は背骨
無いものの羽
泣き声が揺れ
振り返ると海に山に居る
空から直ぐに
降りてくる指
誰もいない街を描く
灯る ....
さみしがってもかまへんよ
そやけど けんかはあかん
おばあちゃんは よう言うてました
自転車こいでこいで
も少しこいだらついた
どこどこのこおやて言われたくないから
いそいでおりました ....
俺の奇声が闇に吸い寄せられ
跳ね返されると
手と手を合わせるわずかな体温を求めて
彷徨いだす声は
ぐるぐると空中を回り始める
そんな和合の希望も刹那の出来事であって
背中から忍び込む風 ....
今朝からの気温
変わらない気がする
私の今日をふとふりかえる
足跡があると
思いたいのも認めて
暮れる空みる
みな帰れよ
それぞれに帰れよ
祈りとかくのもおこがましく
指 ....
残酷なニュースを見た
僕は中国の大地に頼りなく立っていた
テレビの画面に張り付いたままだった視線
津波の濁流は圧倒的だった
僕の頭に浮かんだのは
これからどうするのか
....
あの日
はみだして
不自由だった
あの日
なにもかも与えられて
不十分だった
あの日
とかげのしっぽは
やさしかった
迷子になった路地で
迷いはなかった
あの日
太陽も月も ....
窓辺に風打つ音
アルペジオが鳴り
寂しさにブルー
なにもないけれど
足袋のすれる音
サックスの音
空しさにホワイト
おこしやす
心の支えがない
傷ついてタッカ
....
ロックンロール最高!
バイクで歩道橋渡って
ツイスト&シャウト
エンジン全開
絶好調
君の胸にダイブ!
頭フリフリ
尻プリプリ
もえているかい?
偏見で見ていないか?
....
今だけは笑っておくれ
二人の別れは
涙を私にくれた
3日3晩泣き通した。
I love you
その言葉を聴きたくて
はしゃぎまわり
馬鹿ばっかりしていた。
ワイングラスは
....
一念発起とがんばってみるのは
容易いけれど
がんばり続けることは
なぜか難しい
*
それって三日坊主
だよね
悔いてはみるのだけど
いつだって
他のひとの視線が気 ....
雨上がりの夕闇のなか
電線で羽を休める
アンドレ・ブルトンの詩集を見た
* * * *
足の生えた魚が愛を語り
アルコールの雨が降る
今夜すべては星のように凍えている
....
窓から窓へ
夜は動く
夜に夜を重ね
またたく
冬の水の上
羽の羽やまず
午後の双つ穴
昇るはばたき
わたしはわたしに到かない
水彩のまわり道
夕べは ....
今朝 起きて
時間を確認しようと枕元を見る
そこには一つ前の携帯が
充電器に刺さっていた
いくら探しても
今の携帯が見つからない
そういえばこの前買ったごみ箱も
起きてか ....
曇り空の夕陽は
やけに朱色の粉っぽくて
窓から見える景色が
変にくすんでいます。
日がな一日床に入って
分かりもしない本を読んだり、
他人の不幸の報道を
リバイサンから御裾分けしてもらっ ....
action!
今の僕らに一体何が出来る?
非力な僕に出来る事が一つはあるはず
だから皆でaction!
その声で
その文で
伝わる事があるだろう?
届く物が、響く物があるだろう?
だからa ....
{引用=雨が降っているなかで、きみとのやりとり浮
き上がる。水色の紐であやとり、つないでい
る細い声。たしかにきこえた澄んだ心の内側
で響く、エナジー。明日には見失うなら今す
べてを捨てて ....
きみがあるいて渡る歩道は
せまくて車は通れなかった
体温をうしなった右手は冷たく
あたたかい血をわけあたえたかった
今日はもうかえさないよ
やさしい瞳で言った
深海のような濃い色で ....
同じ体温を探している
ずっと
生まれたときから
死んでしまうまで
花は少し冷たい
犬は少し熱い
コンクリートはカメレオン
ぬいぐるみは反射する鏡
....
体が健全でも
判断が良くなければ
無駄が多くなる
それは組織でも同じこと
判断の良し悪しは
決定的な影響を与える
頭脳たる地位にある者は
孤独な決断に堪えうる者でなければ
....
私は物憂げな 小さな目をして
今日も ぼんやりと 遠くに出かける
希望についてを いつも 思いめぐらしながら
そうして いつのまにか 私は眠る
街に 行く宛すら 一つも無くして
....
知らない場所で
知らない涙があった
そんなことは 見えないだけで
誰もが悲しまない日
なんて
ありえないはずなのに
知らない場所で
知らない涙があった
知らない人が泣く ....
タコ焼きやさんは足ぱんぱん
寒い日、雨の日、足ぱんぱん
市役所さんから立ち退き命令
とおりすがりの常連さんたち
ゆるい反対してくれるけれど
タコ焼きやさんは足ぱんぱん
....
密やかに正体を薄らげる
かすかな雲に七色のにじみ
月はいつもひとまかせで
美しい虹色の夜景を照らす
ネイルを数えるように
なにもかもを数える声
それらすべての合計は
生まれた数に等しい
....
あの子の愛は
呼ばれたいなまえがある。ほしいなまえがある。でももうわかっているだろう、語りかけることばは進化しないのに、本質は先を行く。それをあの子はゆるしてくれる?
――いいえ、いいえ、 ....
友達
おまんじゅうが六つ
入った箱が届いて
この前のおかえしだって
吉村姉妹、妻の友達
クリスチャンの友人
今日は月曜日
テレビの家庭ドラマ
妻と共観ている
一五年前夫を亡く ....
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