少し前から
気づいてはいたけれど
僕のナイフは錆びている
もうリンゴの皮すら剥けないし
エンピツを尖らすこともできない
誰かの心を抉るどころか
靴の踵にこびりついた昨日を
こそげ ....
高萩の本家の近くの墓場はいつもナビから外れた場所に存在していた
だからかどうかわからないけれど
父親の一周忌も三回忌も墓参りに行くことはなかった
父親の納骨以来の墓参りは
奇しくも母親 ....
死をやる
と決めたので
いろいろなものとうまくやっていくことが
もはや困難になってしまった
死をやると決めたので
折りあいつかなくなってしまった
そのようにしか生きられなくなった
内 ....
頼りたい
頼られたい
苦しい。
情報の溢れた昨今
蝋燭に火を燈し
骸骨が笑う
食ったら吐いて
また飲み込む
不器用な私
やきゅうが
すきなのか
じゃあ
やってみろよ
からだが
あるなら
からだが
あるから
ソメイヨシノが
さいている
{引用=音楽の時間}
誰もが知る有名なこの曲は
(誰も知らない作曲者の名は
オッフェンバッハだが)
運動会の満艦飾の下で行われる徒競争や
赤いビロード張りのコンサートホールで
聞か ....
私の青い記憶は、押入れの中で眠っていた。
何年もの間、私自身がそれを忘れてしまっている間も。
ひとつふたつ手に取って、
撫でてみたり、裏返してみたりするのだけれど、
どうも、まぶされた埃に鼻腔 ....
心を無くして
何か他のもので埋めてごらん
感情を殺して
何か他の思いで埋めてごらん
何かに気付ける
明日を忘れて
何か他の時で埋めてごらん
昨日を忘れて
何か他の記憶で ....
あまり
きをつかうなよ
よみすぎた
くうきがよごれてる
たまにはすけべな
はなししようぜ
ぷらちな
みたいに
やっぱり静かな夜だけど
うんであげなかった言葉
ころりころり並べる
平凡すぎるとか
当たり前だとか
貼ったレッテルを息ふきかけてはがす
想いがあふれだし
この部屋をうめる
流れ ....
君との一瞬は なににも変えられない
僕はそれだけ君がすきなんだ
たとえいくら出されたって
変えてはあげられない
ああ でも
そうだな
一億くらい出されたら
考えちゃうかも
....
コップ一杯
ぼくは詩を差し出す
もの珍しげに覗きこむと
あなたは口をつけ
なにも言わずにぼくに返した
コップ一杯
あなたは想いを差し出す
....
ほんの小さな
不安でした
不安同士が
くっついて
躍りだし
ぐるぐると
ぐるぐると
渦になって
闇を吸い込み
闇を生み出し
それでも
見えたのです
あの中に ....
脱線した銀河鉄道
すべての希望は失われ
我々は炎を呼吸する
腐敗したお月様
春は自らのこめかみに銃口を向ける
もう何も届かない
宇宙から隔離されたこの街には
好きだったのは 結い髪のしなやかな流れ
好きだったのは 頬杖の中の虚ろな瞳
好きだったのは 絡み付く癖のある声
好きだったのは 間違いなく貴女だった
好きだったのは 間違いなく ....
人が二度死ぬというのなら
かの王様の死はいつ訪れる
五十年か百年か
僕たち凡人の一生よりは
たぶん長い
はるかなときを 幾世紀とまたいで
悠々とその笑み ....
眠りすぎたアルマジロが
夜、買い物に出かける
満月には人のロケットが
数本突き刺さって
何かをお祝いしている
店は既に閉まっているので
丸まって待つ
冷蔵庫の中のように寒いけれど
....
けしごむの行方
張り紙にあった落書き
夏に見た夜
冬に見た朝
説教の効能
酩酊の置き場所
未来への追認
路傍の歴史
蓄積と読書
薄情さと誤認
同一と一般化された認識
....
ゴールデンバットの匂いする男参上
なんもねーぜ
なんももってきてねーよ
やるだけやって
どっかいっちまわれに来たんだ
踏み潰されに来たぜ
あんたらは
なんかあれだな
アリのよう ....
善い人と悪い人が
いるわけじゃない
ひとりの人に
善い部分と悪い部分が
半分ずつあるだけ
誰もが
そうなのであって
例外はないと思う
レベルメーターの針が
善い方に振れた ....
あなたは甘い言葉を与えてはくれない
男らしく在りたいから
「云わなくても解るだろ」
私はつらい時我慢しない
女らしく伝えたいの
「云わなきゃ解らないでしょ?」
九州の男と東京の女
....
生け囲い、小さな
妻の花壇
春の花々は
勢いよく
そろいて
青空に、光満ち
そよ風に
テント揺らぐ
茶を呑むひと時
春はたけなわ
卯月、二人して
....
汚れてしまったこころの生地
刺々しく右から左から
吹き付けあざ笑う風の行列に
隠しておいたはずのこころは
小さく大きく傷をつけられ
気がついたら
涙が滲んでしまうほど
表面がすっかり ....
詩人になって世界を救う
万人が俺の足元にひれ伏す
女子高生からもてまくって
日に48個のおっぱいを揉む
だけどどうかその前に
俺が詩人になる前に
君の膣が見たいのさ
わかってもらえないだ ....
意図のわからない口癖に
誰もがうんざりさせられて
暴力で物事を解決するために
今すぐどこかで準備を始める
俺はまたピンサロに行ったんだ
5000円払って地雷を踏みぬき
今朝からちんぽが痒い ....
頭の中が射精でいっぱい
人類のことはわからないけど
とにかく勃起が止まらないんだ
歌舞伎町整体シリーズ
あれはでもいいものだよね
あれは本当にいいものだよね
エビオスを飲んで頑張ろう
元 ....
今わたしの
長年の夢を
叶えるために
唾を吐きかけてください
(叶えると吐くって似てるよな・・。)
この顔面に向かって
「ゲス野郎!」って
罵声を浴びせながら
白い唾を
吐きかけてく ....
私が いつも 見ていたものは そこに 何も見えなかった
夢の中を 私は ぼんやりと歩いていたのかもしれない
私は 一体 誰なのだろう
私は いつも きっと 心の中を歩いてきたのだ
....
どれくらいの夢を
どれくらいの情熱を
どれくらいの命を
どれくらいの勝負を
どれくらいの挑戦を
どれくらいの放棄を
どれくらいの平凡を
ああ、また忘れてしまう
途切れない情熱を
....
カーテンの隙間から伸びる
白い光の筋をたどって
窓の外へ出てみたら
青々とした緑の芝生が
朝露に濡れて笑っている
裸足のままでその上を
歩けばきゅっきゅっと足の裏
草の葉と根が撫でて ....
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