息が
詰まりそうになるのです
ワンルームに一人
孤独が
のどに絡まって
嗚咽すら出ない
あめがふっている
あめがふっている
息苦しい
喉奥に水滴があつまっていく
緑色のものがうまれはじめた
くぅら
くぅら
口の中に植物園
木立に紛れて
....
とうとう、
再来年発行されるという、
10万円札に印刷される肖像は、
ジャッキー・チェンに決まったらしい。
ぼくはむずむずと興奮してしまったので、
体育館の友達のところへ駆けて行って、
酔 ....
夜、起きて台所に行く
冷蔵庫を開ける
豆腐が二丁入っている
皿に豆腐をのせる
豆腐を握りつぶす
二丁ともつぶす
皿も豆腐も白いのに
皿を握りつぶすことはない
世の中の仕 ....
〈好き〉ってなんだろうね
*
わたしってさ
誰かを〈好き〉なったことってあるのかな
〈好き〉ってね
愛しているとは違うし
意外と精神的なものだったりして
Like ....
清濁を
決める、のは人。
撓んだ「板」は割れるか、
跳ね上がるか。
吃音ではなく
軍を成す身震いが
国籍を求めて
腹を曝した和やかな州嶼に打ち寄せるとき
メガロポリスの ....
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JRのラッシュ通勤
人の波に揺られながら
戸口にもたれて本を読む
隣のプライオリティシート
若い女性からのシグナル
初老の ....
真っ赤な真っ赤な花が
妬んでる
ずっとあなたを妬んでる
避けられないことで
それは逃げられないことで
ずっとずっと
追い掛けてくる
赤い花はずっと
そのことばをまっている
....
小学校の土砂の匂い・・・
覚えてる?あの日校庭で転んだこと?
君はたまたま持っていた一枚のバンドエイドを僕に差し出して
「これで治る?」と笑って言ってくれたっけ
それ以来、治ら ....
光が
目蓋を開き
じっと
私は視られていた
世界に
回想されていた
何も知らない思いでいると
理解すること自体がないままに満ちている
知識はいつも満たされているが
信じていたのは一体どんなことだったのか
たぶん 私は 何も考えていなかった
そこで 何も言 ....
夢は起きたらさめちゃうの?
さめちゃったらナカッタコトになっちゃうの?
気分で ノリで
うん
わかってるよ
嘘じゃないのも
ほんとじゃないのも
あんたなんか ....
真夜中
静寂に耳をつかまれる
今夜は 星も
月も風も犬もない
どこかの
高い塔の
窓の暗闇から ひっそりと
花びらを撒くひとがある
それは恋をするむすめ
それとも
も ....
虹がかかると
いうけれど
ほんとうはぜんぶ
水なのです
風がそよぐと
いうけれど
ほんとうはぜんぶ
波なのです
町が見えると
いうけれど
ほんとうはぜんぶ
光なのです
....
履物を脱いだらきちんと揃えること
食事のときはちゃんと座ること
きちんと ちゃんと
口癖の祖母の跡
入ってきたドアの
でてゆくドアの
閉まりきらない姿が
あくまで悲しいのでなく
....
会社は休みだけれど
早起きをして
いつもとは逆方向の電車に乗り
潜水艦が停泊する港街に来ている
海岸にある公園で
安っぽい
ビデオの撮影現場を横目で見ながら
海に面したコーヒーショップに ....
部屋には窓が必要だ
四方を壁に囲まれた部屋に放り込まれてから
俺はそんなことを考えている
部屋には窓が必要だ
日当たりのいい場所には
きれいな花が咲く
見渡す限り、高層ビルに埋めつくさ ....
怜悧な感覚を研ぎ澄まして
詩人は眠れない夜明けに言葉を紡ぐ
天球と地球と一直線に繋がろうと
懸命に哀れにもがく
その姿は滑稽でもある
天恵はやがてもたらされるのだろうか
詩人はその答えを知 ....
世界の果ては
どこにあるんだろ
時間の果てか
歩いていける果てか
俺が死ぬまでこないなら
迎えにいくから
手紙をくれよ
だいたいいつも思ってたんだ
何をするにも誰かが傷つきすぎ ....
あなたはすぐ
先にいってしまうから
私は追いかけなきゃいけない
私の湿った場所を
どうしてくれるの?
早いことは罪だから
あなたのその手は
私の突起と柔らかい丘をまさぐって
....
あなたの苦しみを目の前にして
わたしは何も言うことができない
憐れみや慰めの言葉
あるいは
勇気づけの言葉さえ
そんなものがいったい何になろう
あなたの苦しみを目の前にして
わたしに ....
何もない時代に
何もできなかった私は全く幸せではなかったのかもしれない
何もできなかった
私は
時の中で 何故 何もしなかったのだろうと思った
未来について 何も考えなかった私は
そし ....
ものを知るほど
自分に語れないものが増えた
声にしても唇の先ではじけて消える
子どもの頃は
うすくても
熱を持っていたから
声が空気の中を通っていけたけれど
自信をなくしてようやく
....
アナル、いわゆる肛門の奥には
秘密のスイッチがあって
それを押すと
あの町に行ける
真っ赤な部屋を抜けると
あの町、独特のモノクロの世界
娼婦の塔
高架を走る思い出
そして、涙に濡 ....
生じる現象としては同じはずなのに
その仕組み上 先に生まれるから この先ずっと後ろ姿しか見れなくて
捕まえて振り向かせても 滑らかな感情の曲線描く その横顔しか覗けない。
外部に反応して ....
{画像=110417072954.jpg}
(一)
大きな風は流れ
黄色い砂を運び
赤い砂を運び
緑の大地へ至る
(二)
街に砂が ....
じんるいが
たんじょうして
はじめて
おまえはこのいしを
みつけた
それいがいに
いしはなかった
かのように
カナリア
寂れた街で暮らしてる 配役は奪われてしまって
ここじゃもう 本当の君を知る人も居なくなった
賑やかなレコード屋で 隅に追いやられたCDに
救いの手を差し延べるのが趣味 まるで自分 ....
にんげんかんけいって
なんなんだ
はながさいたとか
むしがうるさいとか
そういうことじゃ
ないのか
はるは
とくにうるさい
さかなかった
はなのこえが
....
けものたちが順番に目覚める
芽吹き始めた草木も
長い眠りから醒める
こんこんと湧き出る水に口をつけ
唇を濡らすと
また新しい路に出会う
まだ見知らぬ誰かに出会う
新緑とは、出会い ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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