窓辺の席で
遺書を書いていると
一匹の蝶が
入ってきました
蝶はしばらく
便箋の上を飛び
再び出て行きました
わたしはふと
誤字に気づき
その頁を破りました
少し音が ....
欲張らない方が幸せをいっぱい感じることができると
最近気が付いたので
今日は右手をつなぐだけでいいよ
あの頃はまだ
山ガール
なんて言葉
なかったかなって思うんだけど
あのひとはなにか
そんなニュアンスの言葉で
自己紹介したんだ
二つの同人誌グループの
合同の飲み ....
野原に言葉を放したい
青空の下で
道行き人に言葉を預けたい
街灯の下ででも
わたしは「わたし」を捨て去りたい
「わたし」が
わたしを拾う時まで
わたしは
「あなたがた」の影 ....
私の愛の色と
あなたの愛の色は違うけれど
愛し合えば二人の色になる
静かに育まれた愛
綺麗な花のような存在感
夢から覚めて
本物の愛に気づけば
二人の色になり愛は加 ....
●
いったいこれは何の会議だろうか。ただ、つい最近もこういった会議に参加した気がするので、きっとわたしに無関係ではないはずだが。しかし、みんな一体何を話しているのだろうか。な ....
「もう、電車に乗れない。かもしれない。」
「どうしよう」
吊皮
を、
握って、下見たら、青色の液体で埋まってたんだ。
ブルーシートみたく青色で
ブルーシートよりずっとなめらかで ....
あなたの存在を
あなたの不在によって
より一層実感する
今此処にない腕や声の
あたたかさを
心で抱きしめる
雨の歩道を
黄色いひよこが歩いてた
小さい黄色いひよこと
もっと小さい黄色いひよこ
黄色いかっぱ着て
黄色い傘もって
とことこ とことこ
最後にゆくのは おとうさんかな
半歩離 ....
世の中で
一番嬉しい事
それは
愛される事。
世の中で
一番悲しい事
それは
憎まれる事。
世の中で
一番大切な事
それは
生きる事。
日々
パズルのピースはかわっていく
何が昨日とちがうか
気づくこともなく
うつっていく
定められた正しさのもとで
裁かれて
選別されて
つぐなうつもりで傷をつけあい ....
君はどこの子?オマケの子
子にオマケは無いンじゃない
だって ついて来たンだもん
今夜のお味噌の具の中に
八百屋でカブを買ったのさ
薄明かりのキッチンで
慌ててピョコッと隠れて ....
」四角い箱の中からラマダンが飛び出してきて
曇り後に必ずや晴れ
それは / お祈りがあるから絶食するのだろう
明日って思うとたまらなく憂鬱だ
食べるために働けとか
社会のため ....
おかねもちの
はながさいている
おかねのない
はなもさいている
おなじはなは
ひとつもないのに
ひとつしかないおひさまを
いっせいにむいて
とおくとおく遠江
トークの才能がないんだそう
そもそも積み藁もとよりストロー
座ろう落穂に群がるスパロー
小鳥たちは
わたしのことなど根掘りも葉掘りもしないので
わたし小鳥にな ....
かぜがこすれてうずをまく
太古の夜がにじみでる
雨が黒の
合間を縫って
土の人の声を通さぬ
さしづまる夜の帳を
夜の帳を
いっぴきの猿が舞う
あちめ
三日月を長い腕で掴み
鮮やかな ....
こんな雨の夜は
ぼくらのさみしさも後押しされて
心強い感じさえしたものだ
ぼくらのさみしさは
夜の雨に流されてしまうこともなく
やさしいままに
悲しいままに
雨の音と同調されてゆくの ....
世界の果てを目指す
無意味の行進
のような言葉
こぼれる音
シンクロして流れ込む
うねり
闇の中
空っぽの風が
吹き渡って行く
光もないのに浮かび上がる
その姿を
感知するのは何 ....
面倒なことを喋る縁
男女の関係
(憶測
通りすがりの意識に残るわたしを美しく飾るため
きみの、その、言葉があって
縫い糸は池を泳ぐ
スプーン「 ....
あっというまもなく発射オーライかけ声もなくあ〜とかたもなく
あぜんとおぜん
ひっくりかえり
なすすべもなきもなさけもなくもないのに
ないのはないよう
たれながされた
たらしがたらしにたらしめてためしに ....
かつて炭鉱だった俺の棲む町は
名乗れば居住区と苗字から素性を検索される雪の深い町
....
何かなくして
何かでつながる
あたしたち
あなたのことが
すき
すきってなんだろ
説明できるひと
えらいけどなんかそのまに
何かが変わりそう
何かわからないのが
すき
....
生ゴミみたいな愛
夜にめりこんだボードレールのはげ頭
雨音は強くなるばかり
ぼくが無気力だったのは、
春のせいではありません
ただ押し出されてみたかったの
○いだけの土俵なんかから
そして
そしてかかとの砂もそのままに
すこし立ち尽くしてみたかった
まわ ....
幼げな微乳を
触られないまま
カミサンは先に
ふて寝した
隠した性欲を
処理しようとして僕は
押し入れからDVDを出した
音消しながら
背後気にしながら
Eカップ女優を求めて
君が ....
君達
ティッシュ
何使う
言うなよ
知ってる
ソフトローション
残念だ
ラックオブ
イマジネイション
水を張る
洗面盥
あふれる
薔薇の切花
マダムフィガロ
....
今夜は月を後ろに
歩こうと思う
白い月明かりに
冷たい手の平をかざすと
浮きでた手首の骨と
静脈がよく透けて見える
街灯も無く
家の明かりも無く
駅の照明も消え果てた夜
....
真っ白い、って
乾いた石で造られているベンチが一組、砂地の広場に置かれていた。
祝日の歩道と砂地との境目に、たましいが死んでおり、黒ずんでいる。
ゼラチン状の日差しが、座り込んだ膝を包ん ....
いま何かを思い出しかけたというのに
音も無くそれは絶えた
上手にしまっておいたものたちを
風に差し出そうとしたのだが
名前を持たない爪先は
一度去ってしまったら戻らない
差し招く常夜灯の道 ....
目の前にある一杯のぐい呑みに溢れた
桜政宗の燗酒をぐいと飲み干す
その傍らには酒の肴の赤身のマグロと
今日一日の痼(しこ)り
プルンと小鉢に鎮座して、
それを箸先で舐め
全てを忘れる切 ....
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