土曜日、
彼女を連れて、落語会に行く。
昼夜ぶっつづけの会だったので、
初めて行くには、ちょっと、
ヘヴィだったかもしれないが、
まあ、
行きたいっていうんだから、
知ったことか。
と ....
パステルで
どんなに綺麗に描いても
たった一滴のそれで
闇につつまれてしまう
いや
闇さえも
一色ではないから
魔の色なのかもしれない
■
■
■
強 ....
お前は嫌い
お前を殺してやる
と言う人とは
一緒に生活できない。
事細かに文句をつけ
人の過ちをいつまでも
言及し続ける
人に恩を売りつける。
自分の罪は忘れている。
何をど ....
お疲れさま♪
優しく声をかけたいのだけど
つい嫌味な言葉なんかを付け加えてしまう
どうしてなのかな
額に汗かいて努力したのはあなただし
わたしは洗い物とかしながら眺めていただけ
....
青空に首を突っ込んで
即死した変死体の傍ら
空飛ぶ鶏の嘴(くちばし)が夥しい数で囀(さえず)る
青い空に白い雲
夕方には赤い夕日と
朱に染まる山の端
(絵に描いたような五月晴れ)
....
3月18日
かかりつけの産婦人科にて、妊娠していることが発覚した。
5週2日だった。
エコー写真に写る、虫みたいな黒い影。
「これが胎嚢です」と、聞いたとき、
診察台の上で
鼻を膨らま ....
様々なほつれが
絡まり
絡まり
新しい網をつくる
それは思いのほか
大きく強く
抗えない
ああ
感情よ消し去れ!
全ては事もなしと目を力強く瞑り
握りこぶしをポケットに隠せ ....
戻る必要なんてないんだよ
ちょっと静かにしてくれないかなぁうるさいよ
あの女は一人の男では満足させられない魔液だから
一人で突っ込んでも地球の裏側の胎盤に貼り付いて
血を流して網膜剥離するだけ ....
したためる
水の入ったドラム缶の底に
肩まで浸かる
腕
太陽
ふりあげて
空から土に弧をえがく
やけどをしている
ものたちが
列を為している
稚児が分け入り
払われ
母の代わり ....
長すぎる人生もいい
まわりの人を困らせて
短すぎる人生もいい
まわりの人を悲しませて
百年生きても
まだ生きたいと願う人がいる
二十年しか生きなくて
もう充分と思う人もい ....
かなしみを抱えている
それは乳房
もとはひとつの
おおきなやわらかい
かたまりだった
それが
たえがたい苦しみと
痛みをともないながら
二つに引き裂かれて
胸の前にはりついている
....
浮かんだことを綴る
渇いた笑いが聞こえる
戸惑う でも綴る
自己陶酔 自慰行為
そう?かもしれない
嘘はつきたくない
不器用なりに言葉を発しても
どなたかが聞いて
その方がその方の ....
ひらがなの
かきじゅんが
ぜんぶさかさまだから
おかしかった
まるですきにさきみだれる
はるのはなを
みているようで
まちがえていることが
ただしいのだと
きみに ....
抱かれていたら
いっさいの言葉が消えてしまった
あきらめに導かれて
横たわる生活に屈した
詩人は 歌をもとめて
音楽家は 色をもとめて
画家は 言葉をもとめて
それぞれに寝床をみ ....
剥落する幾許かの、幾許かの輪郭を、新規の過去を手繰る輪転機の脈絡に乗せて、点滅する電灯の落胆のような痛み
病み落ちた魂のホメオパシー、降る闇の狭間の脱落、板張りの壁で散らばった羽虫 ....
芋粥は 腹の 朽ちたる 小者が夢
叶うた上は 空ろあしたよりは
意味がねえわ 預言 垂れても サロメちゃんの
「お願いパパ」で 頭断たれたジョ ....
カラス
何色にも染まらないさって かっこよく
そんな風に 言えれば良かっただろうけど
染める気なんて とっくに失っただけ
一通り色んな 物まねをしてみたけどさ
全ての物事に 定義をつ ....
たかが二十数年前は
....
わたし
こども二人うみましたよ
あなたのご希望にそったかわいい女の子
それで
ホッチャレですか? わたし。
産卵を終わった
死ぬちょくぜんの女ですか? わたし。
わたしは、まいに ....
洒落にならない暇を
モラトリアムなんて仮定で
窮屈という態度は
煙草で憂さを晴らすように
それらしい野蛮なリズムで
「何にもなれない」とだらけた男を
片手で空を仰ぐように
い ....
けんかしてるときも
仲直りのときも
同じ場所にいるじゃん
月は空にあるじゃん
ぎりぎりのときも
よゆうのときも
届かない場所にあるじゃん
月は空にあるじゃん
うたたねして
あ ....
佐野元春の「日曜日の朝の憂鬱」を聴いていたら
自然に泣いていた
寂しいと感じていることに
今更ながら気がついた
今まで一人で戦ってきた
暗闇に向かって拳を突き続けるみたいな
手ごたえのな ....
病的な雨音が
日ようびをぬらしていく
あの雨にあたれば
きっと細胞の何千個かでも
溶かされてしまうって
そう思っている
雨なんか降ってないけど
恐怖に首輪をつけて
わた ....
古い連れに暴走族の集会に来いと誘われた
面白そうだから行ってみた
古い連れは十五の夜にバイクを盗み 補導された
僕は十五の夜に 他人の物は盗めそうになかったから
親父のワープロを盗んだ ....
夜が辺(あた)りの色を奪うとき
灰色の濃淡だけの風景の中
独り佇み窓の外
悲しみだけの夜道を歩き
とぼとぼ何処へか歩き出し、
夜が心も奪うとき
沈む気持ちのその先に
灯りがぼーっと点 ....
どんな言葉だって食べてやる
そう思ったけどあたしって
すき嫌いが激しいの
食べたくない言葉が多いの
とりあえず食えってあなたが
いうからちょっとなめてみる
ほらやっぱり苦いね
ほ ....
失って初めて知る愛しさなら
愛しさなんて要りません
もう戻らない
かけがえのないものだったと
教えてほしくなんかありません
繋がれて初めて知る自由なら
自由なんて要 ....
そういえばあなたは 春が嫌いでしたね
春は余計に淋しくなってしまうからと
いつかぼそっとつぶやいてたのを
ぼんやり覚えています
今でもやっぱり 春は淋しいままですか
気がつけ ....
杉林 針葉の緑をすり抜け
どこからか 舞い落りた白い花弁が
木蓮の紫の蕾近くを行き過ぎ
日陰に残る雪より先に 土に落ちた
山の 日が射す場所は暖かく
雪で登る事が難しいと思っている間に ....
朝に残っているものは
足跡だけなのに
そこから香りがするとおもえて
そっと口びる寄せる
夜が忘れていったのは
羽ばたけなかった想いだけ
まわりなんか見渡さない
同じ姿しかいない
....
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