中は薄ら汚れて
臭いをどうにか抑えたいがために
花の香りのみずを吹き付け
染みをどうにか目立たなくするために
肌色の粉を塗り込め
手触りがどうにか伝わらないようにと
色とりどりの布で覆 ....
通り雨 空に広がる灰色雲がビルにのしかかる
退屈な数学の授業 教室の席 一人うずくまる
水溜まりが乾いた午後 校庭の隅 夏が鳴いてる
短距離走 地面を蹴る 焦燥や倦怠 振り払うように ....
湯船で脱力している
浮力を感じながら沈んでいる
湯をすくう
そばから両手から零れ
落ちる
形など止めずに
自由に流れるモノを
掴むことなど出来やしなくて
それでもすくいたい ....
今日という日に爪痕を刻め
....
スナップをきかせて飛ばした紙飛行機が
窓ガラスをするりすり抜ける事も
急に濃い霧に包まれた一軒家が
数千キロ移動してしまう事も
壊れてバラバラの懐中時計を箱に入れて
ガチャガチャ ....
外国に行けない僕は
英字新聞を持って
どこの駅前にでもある店で
値段の安いブレンドを啜っている
外国に行けない僕は
百貨店の一階をわざとゆっくり歩いて
強い香水の匂いを
....
知らないひとのしあわせを願えるほどやさしくない
自分の幸福を分け与えられるほど心広くもない
その膿んだ傷を譲り受けるほどの忍耐強さもない
ただ同じ雨が降り止むのを待つくらいならできる
あな ....
もうすぐ帰るのだ
少し前は他人事であったが
今は自分ごとになっている
人の一生は短いものだね
30年経つともう次の世代になる
理屈では前から分かっていたが
いざ死んでみると実感する
「逝 ....
煙の皮を被った太陽が吐いてるよ
表の表はオモテでウラじゃないよ
CMまたいで裏ワザ続きはwebよ
ダイヤとクローバー蛸壺カードを切るよ
トリケラトプスの話術kira☆k ....
こじきが
わたしにたかる
おかねもちの
こじきだ
あたえても
まだたりない
おかねだけが
いつまでも
だれが落としたんだろう
道のまん中に ど〜んと立って
いきかう車を
にらみつけている。
すり傷の鼻が
もち主を捜索しているのだ。
朝陽がさすころ その生首は
テーブルのうえで ごろん ....
白熱灯から
あなたの温度が
海辺沿いに
電線を辿る
白い烏が
両手を広げて
私の足下を
途端に断ち切る
昨日の夢で
その人に何かをしてしまって
ベッドサイドに立ち ....
部屋の外で泣いてはいけない
部屋の内で泣くべきだ
部屋の外で泣いたら奴らが
誰かのために泣いていると高を括るだろう
部屋の外で泣いてはいけない
部屋の内で泣くべきだ
君は自分自身を想っ ....
三時草の おばちゃん とは
三時草を 私にくれた人のことだ
三時草は おひさまが三時の高さにあるときだけ咲く
だから さんじそう
三時草の花が
三時草に咲くためには
三時草 ....
夕暮れに咲く花は
さみしさに強い花
人が通っても
車が通っても
知らん顔
なのにこどもがぐちゃっとにぎったら
思い出になっちゃった
大きな欅の木のしたで
乾いた蚯蚓が八の字を描いて死んでいる
無から生まれた宇宙の話しを聴きながら
きみはもう死んでしまったから
こんな話しはおもしろくないかもしれないけど
きみに残さ ....
110527
それで
お父様はいつお帰りですか?
夏には必ず帰りますと返事をしたら
その頃またお電話差し上げますと切れた
どこの誰だか分からない
....
110527
さいごがどじ
ごじだつじの
さんじがまつ
うなばらこえ
みたままのえ
どじるこじる
てわたされた
てばたのきじ
ゆうきのもと
か ....
ママあたしはよくわからない
生きることもごはんを食べることもひとを愛することもひとに愛されることも
ものを大事にすることも手に入れるということも失うということも
夏があって冬があって春には花 ....
君が持つ
花を盗もう
私に似合う
豪奢な花を
襟足にあしらった
いくひかりもの色の中から
ほんの一筋
この茶けた爪で引き抜いたところで
君は
君は 気付くまい
....
風の便りに聞きました
君が結婚したと
私の中に
甘酸っぱい思い出が
次々に思い出されます
あれから幾年月
もう私も子供ではいられません
君の夢が
君の愛が
ちゃんと終わるように
....
強い風にベランダの洗濯物たちが揺れて
下着やハンカチがくるくる回りながら踊っている
もうお昼になるというのに
布団でぐずぐずしたまま
そのありふれた光景をガラス越しに眺めている
....
悔しさを葬りましょう
妬みを葬りましょう
痛みを葬りましょう
虚ろを葬りましょう
焼香しましょう
昇降機に乗せましょう
乗り切れます乗り切れます
ブザーは鳴りません あっ ....
{引用=
眩さを手放すように
広がる
女とも男ともない
曖昧な
なめらかな皮膚に似た
花弁が
湿度の高い夜を抱いて
此処で居ますから
それだけで
報われますから
苦しまないでくだ ....
浅い眠りからの生還
午前3時
薄ら湿っている体と
浮遊する意識
ここは、どこ
見慣れた天井を捉えた目が
ここは自分の部屋だと告げる
目覚めたら
そこは不思議 ....
純愛する?
する。しない。しません。
シャネルの真っ赤なルージュは、純愛と口をすべらせた(真顔で)
つやつやの誘惑の中に
少女は立って(コンタクト)
その口はもう一生治さないつも ....
坂を下りて
生まれてはじめてお豆腐屋さんで
お豆腐を買った
八百屋さんでお野菜を買った
母から渡されたメモを見ながら
順番を少し間違えたなと
父が言った
だって上から順番に回るん ....
家から駅までは、坂道と緑の多い住宅街。
バラがキレイに咲いた庭がある。
ゴム底の靴は、足音がしない。
駅まで、たくさんの人が追い越していった。
東京の街。
君と手をつないで歩く ....
飲食店の研修二日目 今日で君に会えるのは最後
休み時間に何度か喋って 仲良くなったその流れで
連絡先を渡そうと メモにアドレス書いたのに
最後まで渡せなかった 宙ぶらりんの紙切れ
僕の恋愛 ....
誰にも内緒でしたためたダイアリー 僕だけの秘密
想像したことが現実になるように願いを込めた
今 この目に映る景色を閉じ込めたい
心が動かす記憶のカメラで
素敵な思い出独り占 ....
2921 2922 2923 2924 2925 2926 2927 2928 2929 2930 2931 2932 2933 2934 2935 2936 2937 2938 2939 2940 2941 2942 2943 2944 2945 2946 2947 2948 2949 2950 2951 2952 2953 2954 2955 2956 2957 2958 2959 2960 2961
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.07sec.