窓を打つ鬱陶しい雨も
君を引き止める口実になれば
他愛もない話と
少しのアルコール
それぐらいしか用意できないけれど
君が笑ってくれるなら
踊る雨粒も
薄暗い街も ....
{引用=CHAGE&ASKA「SAY YES」への返歌}
余計なものなど無いよね
……っていうか
何もないよね
仕事やめて
ミュージシャン目指すとか
何?
....
笑いながら傷ついて
そうして大人になってゆく
だからみな
笑顔が儚くなって
発しない言葉をまとって
薄くなるのは
影だけじゃないのでしょう
重みをましてゆく年輪は
だれかを想うという
....
遠足の前の日は、眠れない子供だったのかどうか、
忘れてしまったけれど、
遠足の前の日には、眠れない大人になってしまった。
朝の4時に目が覚める。
ああ、情けない。
すると、彼女にせっかく会っ ....
花びらが水面に触れる
空が弾ける
幾つもの水溜まりに
浮かぶ幾つもの空
統べる魔女のように
君は花びらを散らし、空を舞う
沈めた花の小箱に
秘められた悔恨の鍵を ....
詩について何も知らないけれど
私にとって楽しいものではないことだけは確かだ
必要性に応じて生きている
大人たちの叫ぶ声で
雲の影は去った
君が泣かないために
氷砂糖と毛布を買って
家に帰るけれど
本当は、君の好きなものを知らないし
そもそ ....
涙をつむり
歩くときには
薄い窓がみな
薄い空に歩き出す
夜の鏡に像はあふれて
すぎるたび ただ
うしろに寄せて
幻にはさまれ
揺らぎながら
道は ....
君がお風呂に入って
大事なところを洗っているときの
表情が
股の開き具合や指使い(バッドフィンガー・・・なんちゃって!)が
僕は忘れられないんだ
君は嫌がっていたから
こうなってしまっ ....
家庭菜園
借りようね
肥料は君が
出してね
ずるっ
どうしてあたしだけっ
とかって
言いたいのかな
だったらさ
僕が死んだあと
散骨とかしてもらっ ....
風が騒ぎだし 光が狂いだす
音は逃げ出し 声はずつき始める
夢の饗宴には まだらの白黒幕が張られ
おらはその隅っこでうずくまる
眼をとじ耳をふさぎ美酒も呑めずに
そのうえ 硬化した ....
雨がね
連れてくるのは
少し暗いブラウンの街
濡れた街。
若さの絶頂を過ぎた女は
傘をさすのにも
疲れてて
灰色のブラウスの
濡れた肩、濡れた胸。
髪の薄くな ....
いつもの席に君は現れない
私はふらふらと視線を向けながら、
その後ろの後ろの席に着いた
{引用=
・・・は、一つの核となるタンパク質に、一本、あるいは多数のグリコサミノグリカン鎖が結合して ....
たとえばなにか
しゃべるものから
はなれられたとして
それは
なぐることでしか
つぶしえないとしたら
もう梅花もそのひとりごを嘆く頃
陰鬱な空から出発への涙がもたらされる
皐月と文月の橋を取り繕い
ただその涙に濡れるひとりごよ
育ち切った不幸は青い毒に
生まれたった刹那の風邪に乗 ....
私の詩は、一つの庭。
暖かい陽のふりそそぐ庭に根を張る
草と木と花
土の下に張り巡らされた
地底の家へ
今日の食物を運ぶ一匹の蟻の、愛しさよ。
今・私の詩を読んでいるあ ....
身ごもった妻が慌しく、出勤していったので
休みで家に残った僕は
巻いてる暇のなかった水天宮の腹帯を
胎内と等身大の赤ちゃんの絵を包むように
ぐるぐる巻いた
紙と帯のすき間から時 ....
たくさん歩いたら
遠くへゆけると
思っていたのに実際は
足踏みしてるだけ
放り投げたい心だけ
それもかなわずに
だれかがなげたボールを
受け損ねて傷ついて
自分だけが苦しいと
....
ひもとくと聞いて
巻物の紐を解く様子が
しぜんと思い浮かぶ
しかし
その書物は何で
誰が
いつ
ひもといているのか
その疑問をひもといてみせたい
いわば
物語を紡いでいるものを
....
目の前の、自由への扉を開く
たった一つの鍵は
この掌に、置かれている。
強く生きるんだ
泣かないで
歯を食いしばって
威厳は高く、腰は低く
ひるまない
負けない
強く突き進む
帆を広げて全速力
時に休んで
時に遊んで
時に戯れて
時に冗談を
....
誰とも話さない
味方がいない
友達がいない。
孤独である。
苦しみが体を
駆け抜けてゆく
四面楚歌
皆敵である。
世の中に必要されるにつれ
人と付き合わなくなる。
楽しみが ....
ばあちゃんが亡くなった
でも涙が出ない
あんなに世話になったのに
泣きたいのに泣けない
なにか死んだと言う事が
理解できない。
またひょっこりと出てきそうな
気がしてならない。
....
メールはただの文字ではない
あなたの想いがいっぱい
温もりのある文字の集まり
逢いに行けない夜は
メールに今の想いを乗せて
何度か行き来させている
電話とは違う風が ....
カットバンを剥がしてみると
赤かった傷は薄皮をかぶって青くなっていた
どうして血は赤いのに
皮膚の下では青く見えるんだろう
そんな疑問を高校生の時に生物の先生にしたら
先生になったばかり ....
髪を切った君に吹く風は
新しい何かを運んだかな
結えないほど短くなった髪が
少しだけ嬉しそうに揺れた気がした
僕の喉を撫でながら
嬉しそうに君が云う
「私の好きな声を生むここが好き」
その時の君の声が
僕は何より好きなんだ
山道の途中
荒れた道の真ん中に
母が落ちていた
僕はそれをリュックに詰めた
川に至り
清水で口を漱いでいると
父が流れてきた
僕はそれ ....
しんとした耳に
スズメのさえずり
どこか遠い国の言葉で書かれたラベルの
パイナップルの缶詰を
慎重に開け
ガラスのお椀にヨーグルトと混ぜて
冷蔵庫にしまう
部屋を訪ねると
ベッ ....
この街に雨なんていらなかったはずなのに
梅雨が来たからってだれひとり喜ぶ術もなかったのに
転ぶようにして降りる戸越公園駅のみじかいホームは
いつも苦手だった
ドアカットがなかったころの ....
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