ぶつかってははじけ沈みこまれてく/見えない傷を時は置き去りに
雨の黒さを見上げる葉月の今も/あの娘はきっと放ちきれない愛を胸いっぱいに抱きしめて
僕は不埒で浅はかで疾しいまま/嘘にまみれ退屈に灼か ....
昨日アイパッドを買った
昨日コールマンの折りたたみ自転車を買った
昨日しょこたん似の女の子と知り合った
彼女はメガネ店の店員でメガネを作ってもらった
目の前に彼女のかわいい顔が間近 ....
「おまえなんかイスになれ!!」
「おまえこそイスになれ!!」
「やめてください!! イスならぼくがなりますから、やめてください!!」
天国じゃなくても楽園じゃなくても
イスになりた ....
踏み付けてやりたい、この臆病な息遣いを
土のまないたに寝かせて
10本の指で隠しただけの双眸を
なまぬるい血を寄せあつめただけの心臓を
どうせくくりつけられた調理台から逃げることなんて ....
誰にも知られてはならない
耳をそばだてて
この地面の奥深くには
川のように赤い血が流れていて
少女だけがその流れる音を
聞くことができるのです
でも聞き続けていてはいけません
自 ....
何を恐れているの?
明日を恐れているの
今日はまだ終わらないのに
今日より明日がこわいの
今日起こったいろいろなことは
今日のあたしが乗り越えたから
でも
今のあたしがまた
....
ゆうひがうみに
しずんでいく
ちいさな
しょうてんがいの
あかりがともる
ろうじんのために
ろうじんがはたらく
まちがここにある
ときどき
だがしをかいに
....
汲み置いた澄明になお念を入れ
氷砂糖のようなカルキ抜きの粒を一つ二つ
一パーセント濃度に計算された塩を狂いなく量り投じ
溶かし
晩夏のあかるい日差しの中で
すきとおった病室に赤い尾をひるがえ ....
息を転がして
そして
その息にケ躓いて
-------
ひとりと一つは
冠を被った泡の髑髏
-------
二重が物語るものは
今からを懐かしむための銀幕
-------
飛び ....
太陽、わたしだけの
視ずのなかで
小さくなる
その文字の行方
太陽、
ここへ来て
一緒に落ちる
いけふくろうには逆らわないで
ギョロリとした目で
心を見抜く
いけふくろうには逆らわないで
鋭い爪が
狙っているぞ
あいつはいつでも飛び立てる
ハチ公の目を盗んでね
いけふ ....
こじれっちまった哀しみに
今日も正義を振りかざす
私はガチガチ
剥がれっちまった壁紙に
今日も吐息を吹きかける
私はピラピラ
初出:ことばCAN 2011/01/02 を改訂
とても嫌なことがあって
気晴らしにいつもと違う道を帰ったら
スーパーの裏にあった調剤薬局
何気なく見た張り紙に
「日にち薬あります」と書いてあった
店内はごく普通の薬局で
笑顔の職員が ....
手を伸ばせば
やさしく握り返してくれる
壊れそうなときは
そっと寄り添ってくれる
文句も言わずに
あなたはいつもわたしの傍にいる
折れそうな心
抱えているわたしだけど
太陽 ....
君という名の旗
おんなじさ今日が始まっても またかって思うだけで
特別な事は何もない 本質的にはそうなのだ
あっと言う間に未来は今に 今は過去へと変わってゆく
始まりも無ければ 終わりも無 ....
世界の食虫植物展
てのひらはそそと、ほたるのあかり
贓物をてらすと
くびれた腰の民族思想
わたしも生きものよ、
かずらを隠す種の保存が餌をうかがうふしだらな生足
挫いた関与が助けを求 ....
夏が その終わりを青空に そっと差し伸べるころ
僕たちの 眺める雲は ずっと 遠くなって いった
あの吹き渡る 風にゆられた 秋を 待つ 君の影
長く長く 土の中には 9月の セミ ....
台風一過の翌朝の校庭の如く
塵ひとつなく整然としていた
生まれてきた理由は混沌から放たれていた
存在するもの全てが精緻なその回答だった
絶好調だったのは小三のときのような気 ....
捨てられた砂漠と
魚釣りにいく
嵐が来たらしく
船が幾つも 幾つも
夏の虫のすべての死を
並べたように
海を埋めつくしている
防波堤から
最初の船 ....
森になれ、
森になれと
実を落とす
森にわけ入る。
馬舎のなかで
干し草を
はむように
からだを脱ぎ
うまれたばかりの
子馬と
父の帰りを
待っていたような
待って ....
いくつかのよりどころが
いつのまに
消えたり増えたりしている
かけがえのない場所だって
もっともらしい理由をつけて
帰りたくない日がある
ラビのパンの話を覚えている
僕の気持 ....
(2:24)
夏の底では
夜が冷える
縫い合わせた理性では
この泥濘は超えられぬ
(3:39)
季節がかわるときに
おもいだしている
漣のような
残酷さで
....
カレーライスって…
簡単に作れるッ♪
野菜とお肉を…
好きな形に切って♪
煮込んでルーを…
入れるだけ(^-^)/
なのに…
なのに…
どうして…
こんなにも…
家庭によっ ....
初めてはうそで
そのつぎは泣いてて
三度目はしょうじき
言葉はうそで
心は泣いてて
体はしょうじき
他人はうそをついて
友達が泣いていて
自分はしょうじき
指輪から産まれた棘が
傷になる前に
心根から小さな棘を数本抜いた
一つの形が崩れると
棘の姿が真新しい傷に変わるから
小さな秘密を隠すように
指輪を口元に持ってくる
集積された棘から ....
明け方の赤外が
角膜で入射角を変えるので
フィルター無しの声は
色を失くしたままだった
薄くなるのは
虚ろな憧憬で
指向性を失くして
拡散していく
意識にも上らない
バースト ....
君は僕の一部ではない
ぼくも君に所属しない
宇宙にはかたちがない
愛には終わりがない
君には胸がない
ちょっとしょこたんにも似ている君に
キスしたい
夜の灯りがと ....
少しずつ息をはく朝
忘れてしまう 私だけが
曇る壁ごしの声は
緑がかった海の中で揺れて
いつしかぬけがらになって
晴れた空に映した呼吸と
藍色になりたいという君に
白い花を贈ろうと願 ....
テント 笑い顔 喋る婦人
前歯 黄色の乞食 街街燈
自家用車 前庭の芝 スプリンクラー
化石 鸚鵡貝 耳 ドローイング
豚の顔 使用人 屠殺 思考
暴動 ナチズム 自 ....
雨や雪やもしくは火山灰
降り積もるものに閉ざされるとき
あおぞらに解き放たれた高層雲が眩しいとき
それら、数え切れない
ゆえに無限に近いものを見上げるとき
からだは静かな楽器になるのです
....
2815 2816 2817 2818 2819 2820 2821 2822 2823 2824 2825 2826 2827 2828 2829 2830 2831 2832 2833 2834 2835 2836 2837 2838 2839 2840 2841 2842 2843 2844 2845 2846 2847 2848 2849 2850 2851 2852 2853 2854 2855
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.63sec.