また会う時までに可愛くなっておくね
まずは髪の毛を切りに行こう
「おくるから、したでまってて」
「うん」
....
ジェットコースターみたいな波乱万丈な恋がしたいと
夢見る夢子ちゃんは思ったけれど、
きっとそれはどれもハッピーエンドだったからで、
いざ恋をしてみると、どうしようもなく穏やかな恋にあこがれた
雲には雲の消長あれど
もとよりその場に出でくるものにて
専らおのれより動くことなし
ゆえにいま雲の目の前を動きゆくは雲のゆくにあらずして
空のゆくなり
{ルビ陸板=プレート}上に我らと我 ....
長く患っていた父が死にました
お通夜の部屋に潔い木の香りが流れました
父は長く一人だけの眠りを眠り
お線香はくるくると回っていました
わたしたちはチョコレートを
食べました 金色の銀紙を ....
かいていのえきで
でんしゃをまっている
ホームにはだれもいない
ときどきだれかくるけれど
いつもきまって
うえのほうにうかんでいく
このごろは
でんしゃもくるようにな ....
ドライエリアに死す
トイ・プードルのロロちゃんの糞
またいで仰げば真白の太陽
お洗濯干すにもフルメイクで行く
口紅は三層塗りの林檎の色だよ
トップコートはシャネルのグロス
庭に出 ....
生きている人がおそろしい匂いを放っている
動物のようなクラクション
雑多な陽射しが交差しながら
肌や、路地や、建物や、自転車や、青い看板やら、を焦がす
おそろしい匂 ....
始発駅では
カルマをコーティングした
「時」が持てた
鼻毛をのぞかせ不精ひげのままで
途中下車駅では
リグレットが闊歩した
「空」が見えた
....
千年を巡ってたどり着く真昼
孤独に鳴るシンバル
居眠りする太陽
大きなあしなが蜂が
買い物帰りの
バイクの音を鳴らしていく
高い木の上で揺れる
一枚の古びた葉の付け根から
葉先に向 ....
くもらぬ声で
ささやく物語が、愛
結末は
かなしくても
信じるしかなかった
瞬きの間が、愛
傷んだものは
そのままにしておくことが、愛
差しのべる手も、愛
叫ぼう ....
僕の自転車が
僕から離れて
砂漠を横断する
暑くないように
ハンドルに括りつけておいた
涼しい模様の日傘を
ボロボロにして
それでも自転車は
たった一台で
砂漠を横断し続 ....
I love you が言えない僕
でも安心していられる。
Nothing to fear 怖くない
虐待された猫を飼う。
幼すぎた二人の心
人を傷つけあい
でも繋がっているものが
....
前に出る
その一歩に躊躇している
エスカレータは音もなく上ってくる
そして何事もなかったように
音もなく下りていく
その一瞬だけ誰にも気づかれず
時間の中に取り残されていく
どんと老いの ....
この場所は異常
もう何ヶ月前の過ぎた記憶が
未だに残る
感覚と匂い
引き金がまとわりつく
空気の楔
寝床からあがる蜘蛛
携帯電話にまとまわりつく
白い糸
白と青のストライ ....
友へ
こころを寄せて
手紙をしたためています
わたしのうしろで書かれないものたちが
茶化して耳をくすぐります
フェルメールの筆は光の代用
ずっと見ていたかったのに
わたしは弁明しなけ ....
このうつくしい国で たった一呼吸のあいまに 人々が死んだ
どうしてだろう
だいじな人を殺した この大地は
どうしてなお
今日の朝日に照らされることができるのだろう
たくさんの人 ....
とうに日付は越えた
あの日あの時あの場所で
僕は そうすか って
答えてた
決別じゃねーよ
思い出じゃねーよ
違う 違ってて
ズレた理解
コヒーレントな
ただの寂しい爆発
....
君を僕の部屋に入れてあげる
小さなドアですけど
秘密の合図がないとあかない
中指なんかたてたってだめだよ
メロイックサイン?
お隣へどうぞ
短パンの奴と暴れといで
部屋の中はすごく狭 ....
「このシャツ2枚セットで2000円だったよ」、へぇ
わたしが今着ているスウェットは確か、上下セットで1980円だったよ
だぼついた裾を引き摺って過ごす1日
ウサギは巣で猫はわたしのベッド ....
旅立ちは賑やかだ
大皿に盛り付けられた笑顔と
色とりどりの激励の前で
あくまでも清々しく感謝を歌い
覚悟の靴紐を適当に結んだら
潔く見えるように出発しよう
旅立つ者の不安は誰も ....
狼が孤高の動物だったとは
群れをなして狩りをする
知恵者であることはわかっていたのだが
青い月に向って吼える姿が
孤高だと一度も思ったことがなかった
気高さなどという ....
囁きのような極彩色の
ベッドに横たわり
レム睡眠とノンレム睡眠の
波に支配される時間は
どんな時間だろう
記憶との関係で言うと
忘れ去られた色彩
轟音のような
モノトーンの目覚 ....
鏡像段階 理想自我 模倣建築
鐘楼群 自棄 現象界
ステンドグラス
僕は僕はあり僕にさえなれず
僕は僕はあり僕にさえなれず
僕は僕はあり僕にさえなれず
想像界 ....
緑道公園の木の上で
最後の蝉が鳴いている
ジリジリ・・・
ジリジリ・・・
今にも力つきそうな声で鳴いている
その声は一瞬一瞬過ぎるごとに
確かに弱々しくなっ ....
世界が壊れて
拡散していく私たちはそれを
全身で受け止めた
放射能の雨
あの光の咲く園
大きく息を吸い
鮮烈に燃える火を盗み
走った
走った
恐れるものはなにもないし
明 ....
{画像=110917004242.jpg}
わたしはひかり / わたしはしずく
ふようして / こうかする
あなたはやみ / あなたはこうずい
かくさんして / ....
私にもかけてかけてかけてかけてかけて
塩塩塩塩塩
あなたと一緒に
溶けていたいの
真夏の夜に
溶けていたいの
このわたくしは
塩が一番いいの
....
許せる、許せんっていうのはおこがましいからいつも怒ったあと死にたいくらいの絶望とダムの放流のような感情が竜巻になり、許せる許せんっていうのはやっぱり自分がヒステリックになってしまったからでてきた感情で ....
むずかしい言葉の意味を知らなくても
人を愛することは出来るはずだった
暗闇の中で掴んだ葦は
美しさだ
やさしい歌は
祈りだ
自転、公転
引力
その正しさ
土から ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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